さつまいもの芽出しと苗の作り方、さつまいもの苗作りに必要な日数を逆算してはじめよう!

 

さつまいもの芽出し、さつまいも苗の作り方について紹介します。

さつまいもは「芽出し」と言って芋から芽を出させて、芋づるを育てたものを苗として植え付け、栽培します。

このさつまいもの芽出しでは絶対にやらなければいけない病害虫対策の温熱消毒についても紹介します。

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目次

さつまいもの苗の入手方法について

さつまいもの苗はホームセンターや種苗店だと大抵30本くらいから、芋づるが束で販売されています。

畑や庭での地植えなら30本はあっという間かもしれませんが、プランター栽培の場合、さつまいもの苗は一つのプランターに2〜3本もあれば十分です。

ほんの少しあればいい、という方には残念ながら1束のさつまいも苗の数が多すぎます。

最近は小さなポットに植えられたポット苗もあるようですが、せっかくですので種芋から自分でさつまいもの芽出しからやって、芋づる苗を作るのもよいと思います。

さつまいもの芽出しを自分ですればプランターで栽培する分の苗作りはあっという間です。

65cmの深型プランターならさつまいもの苗は2本が目安になります。

さつまいもが一個あれば十分な苗づくりが出来ますのでチャレンジしてみてはいかがでしょう。

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さつまいもの芽出し、苗の作り方は種芋から

さつまいもの芽出しをして苗を作る方法、やり方は、他の作物のように種をまくのではなくさつまいもの種芋から芽を出させて、苗を作ります。

ベランダ菜園などでさつまいも栽培を楽しみたい場合は、スーパーで売っているさつまいもに芽出しのために必要な殺菌処理をすれば種芋として使うことができます。

さつまいもの種芋の殺菌処理についてはこの後紹介しますが簡単ですので、気軽に紅あずまやなると金時、安納芋などご自分の好きな味のさつまいもを選んで栽培出来る楽しみがあります。

スーパーでは手に入らない品種を育てたい場合は通販で苗を入手することをお勧めします。

苗は4月くらいからの販売になり、人気の品種は早い時期から予約販売などを受け付けている種苗店もありますから、前もって計画的に準備をすることができます。

さつまいも苗は人気があって通販のお店は早くに売り切れてしまうことがあるので早め早めに予約をすることをおすすめします。

お届け日も前もってわかるので土の準備も余裕を持ってできます。

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さつまいもの芽出し、苗作りに適した時期と必要な日数は?

 

さつまいもの苗作りは種芋から苗を育てる場合、最初の苗づるが取れるまでに約一月半ほどかかります。

さつまいもの苗の植え付け時期は関東なら地温が十分に上がった5月ごろから梅雨の走りの6月にかけてが適期になります。

5月中旬に苗を植えるのであれば逆算して3月下旬から遅くても4月初めがさつまいもの苗作りをはじめる時期にあたります。

この時期に種芋の発芽、芽出しのための準備をします。

プランターで栽培する場合は苗が1〜2本あれば十分なので、一月半の準備で1回目につるを採れれば十分です。

もっと本数を用意したい場合は、種芋から最初の苗づるを取った後再びつるが成長して次の苗を刈り取ることができるまでに約1ヶ月かかりますから、もう少し早め、3月初旬に種芋の準備をして苗作りにとりかかるか、あるいは最初に種芋をたくさん用意して芽出しさせるようにします。

4月下旬に1回目の苗の刈り取りをした後は気温も暖かくなっているのでその後のさつまいもの苗作りはやりやすくなります。

苗づるがどんどん成長して、5月下旬から6月初旬に刈り取り出来ます。

植え付けには一番いい時期になります。

最初の苗をとる時にさつまいもの種芋からでた芋づるの節を2〜3節残してカットすると、脇芽から芋づるが育つので、2回目の苗作りは1回目よりも数多くさつまいもの苗づるを取ることができます。

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さつまいもの芽出し、苗の作り方①さつまいもの芽出しと病気の予防に必要な殺菌処理

さつまいもの芽出しに使う種芋はスーパーなどで買ってきたものでも殺菌処理をすれば問題なく使うことができます。

ウィルスや細菌、センチュウなどが付いていた時のために48度のお湯に40分、さつまいもの種芋をつけて温熱消毒してからさつまいもの芽出しをします。

発泡スチロールなどの容器にお湯を入れてさつまいもの種芋を入れたら、40分の間48℃より温度が下がらないように時々差し湯をして温度を管理します。

一手間かかりますがここがさつまいもの苗作り、芽出しの重要なポイントですので手間を惜しまずにしっかり消毒します。

ヨーグルトメーカーや、低温調理機など、温度調節を48℃に設定できるものが活用できればこの処理がかなり楽にできると思います。

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さつまいもの芽出し、苗の作り方②芽出しには温度管理が重要

さつまいもの種芋から芽出しするためには温度25℃、湿度80%以上を保つ必要があります。

そのため殺菌処理をしたさつまいもの種芋は水分を拭き取って表面を軽く乾かしてから新聞紙に包み、発泡スチロールに入れて蓋をするか、暗くて暖かい場所で保管します。

時々霧吹きで水をまいて湿度を維持します。

2〜3週間で種芋から芽が出始めます。

庭で堆肥を作っている人は堆肥ボックスの中に稲わらやもみ殻を入れて種芋を埋めておくと自然な発酵熱で芽出しすることができます。

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さつまいもの芽出し、苗の作り方③昔の人の温度確保の知恵

昔の農家の人はさつまいもの苗作りをするために、春になると芽こきと言って、クヌギやナラなどの広葉樹の春の新芽を山でたくさん摘んで来て、堆肥箱の中に入れてその中にさつまいもの種芋を入れておくことをしたそうです。

新芽の成長ホルモン(酵素)による発酵熱でさつまいもの種芋の芽出しが助長されます。

このことを教えてくれた方は農家の出身の方で子供の頃、ご両親から芽こきの方法を教わったそうです。

春に広葉樹の新芽を摘んでいいのは一番芽だけ、その次に芽が出たものを摘むと木が枯れてしまうので摘んではいけない、と教わったそうです。

自然と共生する昔の人の智恵ですね。

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さつまいもの芽出し、苗の作り方④さつまいもの苗、芋づる取り用のポット苗

さつまいもの苗はそのまま植えればお芋が収穫できるポット苗も販売されています。

ですがさらに最近はさつまいもの苗となる芋づるをとるためのポット苗がホームセンターなどで売られるようになりました。

これはとても便利です。

小さなポット苗ですが、そこには小さなさつまいもが顔を出していていくつか芽が出ている状態だったりします。

そのポットを畑や栽培用のプランターの端に植えておき、伸びてきた芋づるをそのまま切らずに土に伏せ込んでいく(埋めていく)と、伸びたさつまいものつるにさつまいもができるようになっています。

1つのポットから、プランターなら1本で3節前後、地植えなら何本かの芋づるを周囲に這わせて、5〜6節くらいを目安にさつまいもを栽培できます。

家庭でのさつまいも栽培なら、ポット苗が1つあれば十分楽しめます。

何本かさつまいもの芋づるを伸ばしておき、ある程度育ったら切って別の場所に苗として植えることもできます。

面倒な種芋の消毒やさつまいもの芽出しが済んだ状態なので、とても手軽でおすすめです。

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さつまいもの苗の植え付け

さつまいもの芽出しを自分でやった場合の手順に戻ります。

芋づるを取るための苗から伸びたつるを植える際も以下を参考にしてください。

さつまいもの芽出しができたら、そのまま芋づるを育てます。

のびた芋づるがさつまいもの苗になります。

20〜30cmになった芋づるに葉を5〜6枚つけてカットして、根のないままその芋づるを苗として植えます。

言ってしまえば挿し芽になるのですが、さつまいもは生命力がとても強く挿し芽の失敗も少ないです。

さつまいもの苗をカットしたらバケツなどの水に切り口をつけて、十分に吸水させたあと、乾かして少し萎れさせてから植えつけると活着がよくなります。

実際地植えで植える時も挿し芽で根がないので、さつまいもの苗を土に植えたそばからしんなりとさつまいもの苗は萎れて行きます。

それでも土の表面が乾き始めたらとにかく水をやる、ということを繰り返し続けるとさつまいもの苗はしっかり復活してくれます。

活着した後は水やりは必要ありません。

プランター栽培の場合は苗を植えた後の水の管理が簡単ですが、地植えの場合は苗が枯れてしまわないように天気予報を見て雨が降る前日に苗を植え付けます。

芋づるを取るための苗から伸びたつるをそのまま伏せ込む(植える)場合、芋づるを切らずに植えることもできるので、枯れる心配がありません。

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さつまいもを植える土について

さつまいもは土に養分、特に窒素がありすぎると葉ばかり繁ってつるぼけし、土の中のさつまいもが太りません。

痩せ地で十分育ちますので、肥料のやり過ぎに注意します。

プランターの場合は前作でたっぷり堆肥や肥料を投入したプランターならそのままの土を使えば十分です。

初めて畑にする場所で、土が十分に肥えていないようなところでもさつまいもはよく育ちます。

さつまいもの栽培の場合は土の養分よりも水はけのよい土であること、通気性の方が重要です。

それ以外に気をつけることはほとんどなく、丈夫で育てやすく、芋掘りの楽しみもある、ガーデニング初心者の方には特におすすめの作物です。

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さつまいもの苗が根付いたら:梅雨時期の手入れ

さつまいもの苗が活着した後は地植えの場合は水やりは必要ありません。

さつまいもの苗の植えつけから植え付け後の時期は梅雨時にかかります。

苗が活着するまでは恵みの雨ですが、それ以降はさつまいもは乾燥気味に育てた方がホクホクして甘いさつまいもを収穫できます。

そのため雨が多い年は、さつまいもが水っぽくならないように初めから畝を高くしてやるとよいのですが、植え付けてしまってから長雨や多雨で土に湿り気が多くなってしまうときは、畝の間の土を畝側に寄せて盛り上げ、畝と畝の間の溝を深く切ることで、水の抜け道を作ってやりましょう。

できれば勾配をつけて、溜まった水を流れていくようにすればなおよいです。

梅雨が明ければいよいよさつまいもが暑さの中で旺盛に育ちます。

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さつまいもの芽出しと苗作りは冬の楽しみ

冬の間はベランダ菜園は秋にまいた野菜を収穫して食べる時期ですが、あまり新しい種をまいて何かを育てる時期ではありませんよね。

そんな時これからやってくる春のことを想像しながらゆっくりさつまいもの芽出しと苗作りをするのは楽しいものです。

時々乾燥しないように霧吹きすることと温度を確保できれば勝手に芽が出てくれるのであまり手もかかりません。

もし苗づくりが上手くいかなかったとしても、4月以降になってから苗を買って育てるので十分間に合います!

苗の植え付け方やさつまいも栽培の方法についてはこちらの記事にまとめています。

よかったらさつまいもの苗作りから試してみてくださいね。

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