春のレモンの木の虫対策|白い虫や葉っぱを食べる虫を撃退する方法

レモンの木

レモンの木を元気に育てるためには、虫による被害を防ぐことが大切です。

春先、新芽が出る時期からレモンの木にとって嬉しくない虫たちの活動が活発になります。

小さな虫の発生に気づいたら、すぐに対処しないとレモンの木の成長に影響を及ぼすことがあります。

この記事では、代表的な害虫(アブラムシ、アゲハチョウ、白い虫として知られるカイガラムシ、コナジラミ)に関する情報とその駆除方法を詳しく紹介します。

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目次

レモンの木に発生しやすい代表的な害虫


2025.4.5 ピンクレモネードの新芽の先に小さな蕾ができています。

レモンの木には、アブラムシ、アゲハチョウの幼虫、カイガラムシ、コナジラミなどがつくことがあります。

これらの虫はレモンの葉を食害したり、吸汁して木の元気を奪います。

特に、白い虫が枝に張り付いていたり、葉を揺らすとパッと飛ぶ様子が見られる場合は注意が必要です。

葉裏につくハダニにも要注意。

これらの害虫の対策を早めに行いましょう。

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1.レモンの木の新芽にアブラムシが!駆除方法と予防法

レモンの木につく虫、アブラムシ

レモンの木に春の新芽が出始めると、どこからともなくやってくるのがアブラムシです。

アブラムシはレモンの木の春の柔らかい新芽を好みます。

きっと汁を吸いやすいのでしょう。

アブラムシは植物の汁を吸う害虫ですが、そのことよりもアブラムシが植物の病気を媒介してしまうことや、アブラムシが出す分泌液でレモンの木の葉が汚れてそこから病気になることの方が厄介な虫です。

レモンの木は実を1個ならせるために葉を20〜25枚ほど必要としますので新芽のうちから虫がついてよい葉が育たないとよい果実が取れません。

病気をうつされてしまうのは困りますし、葉が汚れることで柑橘類の木に多く見られるすす病をレモンの木が発症してしまうことがあります。

数が少ないから、と油断しているとアブラムシはどんどん増える虫なので、見つけたらすぐに駆除しましょう。

アブラムシを駆除するにはいくつかの方法があります。

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レモンの木のアブラムシ対策①牛乳スプレー

水と牛乳を1:1、同量混ぜたものをアブラムシにスプレーします。

乾いた牛乳の成分が膜をはって固まるのでアブラムシの気門が塞がれ窒息死します。

スプレーしたあと一度しっかり乾かします。

その後、葉水をかけてレモンの木の枝葉を綺麗に洗い流しましょう。

牛乳スプレーは害のない害虫駆除の方法としてよく知られています。

安全な害虫駆除の方法ですが、あまり大きな虫やカイガラムシには効果がありません。

 

レモンの木のアブラムシ対策②殺虫剤

レモンの木についたアブラムシの駆除には野菜や果樹などに使える殺虫剤を使うこともできます。

殺虫剤や農薬は使用時期や使用量、使用回数、収穫の何日前まで使用可能かなどちゃんと説明書に記載されているので、用法を守って使いましょう。

最近は市販の殺虫剤でも農薬ではなく天然素材で有機栽培認証の殺虫剤なども販売されています。

なるべく自然なものを、と思われる方はそういった薬剤を探されるとよいでしょう。

家庭園芸でお馴染みのベニカスプレーシリーズに蚊取り線香にも使われている天然の除虫菊の成分を使った殺虫剤があります。

除虫菊のスプレーは虫には効果があるけれど、動物や人間にはほとんど毒性がなく影響がないこと、手作りしたものでもある程度効果が見込めることからまた別記事で作り方など紹介していきます。

またアブラムシの気門を物理的に塞いで窒息死させる気門封鎖型の殺虫剤としてよく使われる、アーリーセーフや花壇セーフなどは食品由来の成分出てきていて使用回数に制限がないので、安心して使えるのでおすすめです。

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レモンの木のアブラムシ対策③光の反射を利用する

アブラムシは日光が嫌いですので銀色で光を反射するものを使って、レモンの下側から光が当たるようにすると防除に効果があるといいます。

アルミホイルやキラキラのテーブなど家にあるものも利用できます。

また、日光がしっかり当たって風通しよい状態になるように枝を剪定しておくこともアブラムシを発生しにくくします。

 

レモンの木のアブラムシ対策④窒素肥料を控えめにする

アブラムシは植物が窒素過多になるとつきやすくなると言われています。

どんな植物も窒素肥料をやりすぎると枝葉が徒長して貧弱になり、病害虫に弱くなります。

窒素肥料のやりすぎには気をつけて、しっかり充実した枝葉を育てましょう。

 

レモンの木につく虫②アゲハ蝶の幼虫はレモンの葉っぱを食べ尽くす

レモンの木につく虫、アゲハチョウの幼虫

アゲハチョウの幼虫は柑橘類の葉が大好きです。

レモンの木は柑橘類なのでアゲハチョウの幼虫が大好きで、春先に葉が展開し始めると、アゲハチョウが待ってましたと言わんばかりに卵を産みつけに飛来します。

時期でいうと前後はあると思いますが1年の一番最初に孵化したアゲハが4月の中旬から5月頃に飛来する時期が一番活動が盛んでしょうか。

その後も秋まで卵を産むサイクルを繰り返しますが、時期は決まっているので、その時期を過ぎればアゲハチョウはあまり来なくなります。

その年の気候にもよりますが、注意が必要なメインの時期は春と、あとは秋のほんの一時期です。

ちなみに柑橘類全般にアゲハチョウがやってきますが山椒もミカン科の植物でアゲハチョウは大好きです。

しかも山椒は葉が小さいのでアゲハチョウの幼虫がつくとあっという間に春先の新芽が丸裸になってしまいますので注意が必要です。

ではこのアゲハチョウの幼虫による被害を抑えるためにはどうすればよいのでしょうか?(次ページにつづく)

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レモンの木のアゲハチョウ対策①レモンの葉っぱについたアゲハチョウの卵はすぐに取る

アゲハチョウの幼虫の被害から大事なレモンの木を守るには、卵のうちに取ってしまうのが一番です。

レモンの木を育てていてアゲハチョウを見かけたなら間違いなく卵を産み付けられていると思っていいでしょう。

葉の表裏を注意深くチェックして、産み付けられた卵は可能な限りすぐに取るようにします。

アゲハチョウの卵は小さな丸い粒で黄色からやや黄緑色をしています。

ティッシュなどでそっとこすればすぐにぽろっと取れます。

取れたものはその辺に落とさないようにしてしっかりレモンの木から遠ざけるように処分しましょう。

前のページで紹介した写真は斑入りレモンのピンクレモネードの葉っぱについたアゲハチョウの幼虫です。

少し前のことですが、アゲハチョウが飛来するようになり数日間に渡ってあっちへ行け、と日々追い払う、ということがありました。

飛来する時間が大体決まっていて、雨や風がない日の昼前、というのがパターンだったので特にその時間帯は気をつけてアゲハチョウ追い払いました。

それでも気づかない時に卵を産んだに違いないと思い、注意深くレモンの木の葉っぱの面裏をチェック。

いくつか発見した卵はとったのですが、よく見たら絶妙に見つけにくい場所に孵った後のアゲハチョウの卵の殻が一つ残っていたので、さらに時間をかけてアゲハチョウの幼虫を捜索、発見!

本当にアゲハチョウは油断なりません。

大事なレモンの葉っぱを食われて悔しい!

速攻割り箸を使ってタイホしました。

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レモンの木のアゲハチョウ対策②葉に虫食いの跡があったらアゲハチョウの幼虫をチェック

レモンの木につく虫、アゲハチョウのサナギ

アゲハチョウの幼虫は初めは小さいのでレモンの木の葉っぱの縁だけがわずかにギザギザに食害されていたりします。

大きくなってくると食べられた範囲が大きくなってくるのですぐにわかります。

ひどいと葉脈だけが残っている、なんていう状態になります。

いずれにせよ5月ごろにレモンの木の葉に虫に食われた跡があるときはアゲハチョウの幼虫がいると思ってください。

アゲハチョウの幼虫を見つけやすいのは日中気温が上がる時間帯よりも朝でしょうか。

アゲハチョウの幼虫が葉を食べる時間は見つけやすい場所に出てきていますので割り箸などで捕獲して処分します。

アゲハチョウの幼虫は小さい時は黒っぽく、大きくなると黄緑色をしていて、植物の色に紛れています。姿が見当たらないときは茎や枝に沿って張り付いていたり、葉の裏側に隠れていたりしますのでよく探して下さい。

レモンの木の葉の上や、株元に黒い小さな虫の糞がポロポロと乗っかっている場合があります。

その位置より少し上のあたりにアゲハチョウの幼虫がいます。

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葉の食われ方や、糞の大きさで、これはだいぶ大きいやつがいるな、とか離れた場所の葉が食われている場合は1匹じゃないな、とかがなんとなくわかると思います。

アゲハチョウの幼虫はあっという間に葉を食べてしまうのでその日見つけられないと、次の日までの間にまた虫食いになる葉が増えるだけです。

レモンの木を育ててよい果実をならせるには充実した葉がたくさんあることがポイントです。

1果に最低でも20枚、できれば30枚以上の葉が必要と言われています。

レモンの木がまだ小さな苗のうちは特にアゲハチョウの幼虫に気づかずにレモンの葉を大量に食べられてしまうと樹勢が弱まり大きな痛手です。

卵が孵った初期は小さくてかえって見つけにくいかもしれませんが、なるべくなら小さいうちの方が被害は小さいので、注意深く探すようにしましょう。

小さな幼虫のうちは黒いので見つけやすいです。

大きくなってくると緑色の芋虫になるので、レモンの木の枝や葉の擬態となって大きい割によく見ないと見つけられないことがあります。

先ほどの写真は日々気をつけてアゲハチョウの幼虫を駆除していたにもかかわらず、レモンの木の剪定をしたら、偶然その枝先にすでにサナギになったアゲハチョウがついていたものです。

サナギの殻を透明な糸で枝にくくりつけていますね。

まだきれいな緑色をしているのでサナギになりたてなのでしょう。

産卵のピークの時期は限られますのでアゲハチョウの幼虫はこの時期だけ注意していれば大丈夫です。

見つけて捕獲すればよいので殺虫剤などは必要ありません。

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レモンの木につく虫③白い虫(カイガラムシ、コナジラミ)に要注意

レモンの木につく虫、白い虫、カイガラムシ

レモンの木につく虫の中でもカイガラムシやコナジラミは厄介な害虫です。

カイガラムシはたくさん種類がありますが、白い粉みたいなものがレモンの木の枝に張り付いていたら要注意。

これが白い虫、コナカイガラムシです。

また葉裏などにごく小さな白い羽のある虫がついていて、枝を揺するとパッと飛び立って再び葉裏に戻るようならオンシツコナジラミです。

カイガラムシ全般、春から秋はいつでも発生し、冬も休眠した状態で木に張り付く虫です。

素早く動くことはないので物理的な駆除はしやすいですが、カイガラムシは繁殖力が旺盛で放っておくとどんどん増えます。

カイガラムシという名前の通り成虫は殻を被っていて一般的な殺虫剤が効きにくい部類の害虫です。

オンシツコナジラミは羽があってパッと飛び立つので、駆除には殺虫剤が必要になり、他の植物にも飛び移るので早期の駆除が必要です。

またアブラムシは新芽につきやすいですが、カイガラムシは新芽ではなく木の枝や成長した葉の裏に張り付いて、樹液を吸汁します。

アブラムシと同じく吸汁害虫ですが、アブラムシよりもカイガラムシに吸汁されると植物はたちまち元気がなくなります。

ひどいとそのまま枯れてしまうこともあります。

カイガラムシもオンシツコナジラミも、その分泌液のためにレモンの木がすす病を発症しやすくなります。

生命力、繁殖力が強いためしっかり害虫駆除しておかないとレモンの木への害も大きいです。

カイガラムシもオンシツコナジラミもかなり悩ましい害虫です。

次のページでまずカイガラムシの駆除から紹介します。

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