レモンの木の冬越し、鉢植えレモンの冬越しの手入れと育て方、室内に取り込むタイミングやその際の注意点、冬越し後のレモンの剪定について紹介します。
レモンの木は冬越しが大切なポイントです。
レモンの木は寒さに弱いので、冬越しを上手にできるとその後の樹勢もしっかりして育てやすいです。
レモンの木は剪定することである程度コンパクトに仕立てることもできるため鉢植えでも育てられます。
冬が寒い地域では冬の間だけレモンの木の鉢植えを室内に取り込んで育てれば冬越しすることもできます。
この記事ではレモンの木の基本的な育て方と一緒に、レモンの木の冬越し、冬の手入れの仕方、しっかり実をならせるために冬越し後の春のレモンの剪定方法を紹介します。
目次
- 1 レモンの木の冬越し、防寒対策はなぜ重要なのか?
- 2 レモンの木はヒマラヤ原産
- 3 レモンの木の人気定番品種①リスボンレモン
- 4 レモンの木の人気定番品種②ユーレカ
- 5 レモンの木の人気定番品種③ビアフランカ
- 6 レモンの木の超おすすめ品種:ピンクレモネード
- 7 レモンの木の超おすすめ品種:ピンクレモネードの実
- 8 レモンの木の品種の選び方
- 9 レモンの木の育て方①鉢植え
- 10 レモンの木の育て方②春の剪定と花の手入れ(摘花)・摘果
- 11 レモンの木の育て方③トゲを切る
- 12 レモン木の育て方④収穫の時期はいつ?
- 13 レモンの木の育て方⑤肥料
- 14 レモンの木の育て方⑥水やり
- 15 レモンの木の育て方⑦花や葉の香りを楽しむ
- 16 レモンの木の育て方⑧虫と病気
- 17 レモンの木の育て方⑨レモンの木の冬越し
- 18 レモンの木の育て方⑩冬でも花が咲くので摘花を
- 19 レモンの木の育て方⑪冬に葉が全部落ちてしまったらどうすればいい?
- 20 レモンの木の育て方⑫レモンの木は室内栽培できるか
- 21 レモンの木を鉢植えで栽培する楽しみ
- レモンの木の冬越し、防寒対策はなぜ重要なのか?
- レモンの木はヒマラヤ原産
- レモンの木の人気定番品種①リスボンレモン
- レモンの木の人気定番品種②ユーレカ
- レモンの木の人気定番品種③ビアフランカ
- レモンの木の超おすすめ品種:ピンクレモネード
- レモンの木の超おすすめ品種:ピンクレモネードの実
- レモンの木の品種の選び方
- レモンの木の育て方①鉢植え
- レモンの木の育て方②春の剪定と花の手入れ(摘花)・摘果
- レモンの木の育て方③トゲを切る
- レモン木の育て方④収穫の時期はいつ?
- レモンの木の育て方⑤肥料
- レモンの木の育て方⑥水やり
- レモンの木の育て方⑦花や葉の香りを楽しむ
- レモンの木の育て方⑧虫と病気
- レモンの木の育て方⑨レモンの木の冬越し
- レモンの木の育て方⑩冬でも花が咲くので摘花を
- レモンの木の育て方⑪冬に葉が全部落ちてしまったらどうすればいい?
- レモンの木の育て方⑫レモンの木は室内栽培できるか
- レモンの木を鉢植えで栽培する楽しみ
レモンの木の冬越し、防寒対策はなぜ重要なのか?
白くて清楚なレモンの花はきれいで香りもよく鑑賞価値がありますが上手に実をならせるためには上手な冬越しと冬を越して春に咲く花の手入れ(摘花)が必要です。
よいレモンの実を実らせるためにはひとつのレモンに対して葉の枚数が30枚くらい必要と言われています。
レモンの木の葉ぶりを充実させるには、冬越しがひとつのポイントになります。
レモンは他の柑橘類よりも寒さに弱く、本来常緑の果樹であっても冬になって耐寒温度の限度を超えると葉が落ちてしまいます。
春になればまた新芽は育ちますが、冬に葉が落ちてしまうとどうしてもレモンの木全体の葉の枚数が減ってしまいます。
ですからレモンの木は冬越しを上手にして葉を大切に守ってやることで実の数を増やすことができます。
上手に冬越しした後は春以降にレモンの木を剪定して樹形を整えたり、風通しを確保します。
そうすることでレモンの木が元気に育ち、秋から冬にかけて香り高いレモンの実を楽しむことができます。
レモンの木はヒマラヤ原産
レモンの木はヒマラヤ東部原産で1000年以上前から栽培されています。
その原種であるシトロンは古くから地中海沿岸で栽培されていました。
大航海時代にはレモンは長い航海の旅路で船員の健康を保つためのビタミンCを補うものとしてその有用性が認められ、世界中に広まりました。
レモンの木の育て方のポイントは寒さに弱いということ。
ですから冬暖かく、夏は乾燥する地域が栽培に向いています。
地中海性気候のイタリアやスペイン、冬暖かく夏は乾燥するカリフォルニアなどが栽培に適しているので多く栽培されています。
日本だとレモンは温州みかんの栽培地である西日本の暖地、特に瀬戸内海で栽培されていて、広島のレモンなどが有名です。
レモンの木の人気定番品種①リスボンレモン
レモンの木にもいくつか品種がありますが、鉢植えの苗はリスボンレモンという品種がよく売られています。
レモンの中では耐寒性が強い品種で育て方が簡単で、香りもよいため、園芸店には最も多く出回っている品種です。
少しトゲが多いので、トゲを切って育てましょう。
カリフォルニアでよく栽培されている品種で枝は直立性です。
レモンの木の人気定番品種②ユーレカ
シチリア原産のレモンでリスボンよりトゲが少なめです。枝は開張性です。
耐寒性がリスボンより少し弱い品種ですが、果実の品質も評価が高く、カリフォルニアでもよく栽培されています。
育て方は冬の寒さに少し気をつけるくらいで他はリスボンレモン同様育てやすいです。
レモンの木の人気定番品種③ビアフランカ
シチリア原産のトゲなしレモンの木。
たまに園芸店でもトゲなしレモンとして売られている苗を見かけます。
果実の特徴はユーレカレモンに似ていて、木は直立性に育つ傾向があります。
トゲなしで直立性なので育て方も手間がかからずレモンの木のベランダでの鉢植え栽培に向いている品種です。
レモンの木の超おすすめ品種:ピンクレモネード
ピンクレモネードは名前の通り果肉がほんのりピンク色のレモンです。
しかも葉は白い斑入りの葉で、レモンの実が若いうちはレモンの実の果皮にも縞模様が入る珍しい斑入りのレモンの木です。
花は通常のレモンの木と同様、少しピンクがかった蕾ですが花が開くと内側は真っ白な花びらです。
比較的最近出回てきたレモンの木の品種で観賞用としても大変美しく人気があります。
トゲがしっかりあるため、剪定バサミなどで硬いトゲをカットした方が手入れが楽になります。
斑入りの植物は葉が白い部分には葉緑素が少ないかほとんどなく、その分通常の緑の葉のレモンの木より少し性質は弱い傾向にあると言われているようですが、実際に育ててみるとさほど気にならず、花もよく咲いています。
ピンクレモネードのレモンの木は葉の見た目、緑と白のコントラストが美しいこと、果肉がほんのりピンク色、レモンの実が若いうちは実にも斑入り模様が入るので、育てるだけの魅力や価値が十分にある新しい品種のレモンの木です。
11月の時点で8cmくらいになって、果皮も滑らかになってきました。
どんどん果実が膨らんで、ピンクレモネードらしい果実の縞模様もはっきりしています。
ピンクレモネードのレモンの木は現在2本育てていますが、花がたくさん咲いた苗木は、花を咲かせすぎて樹勢が弱くなってしまったので、その後は花も多すぎる実も摘み取って数を調整しました。
もう1本、同じ3年生ですがBalcofarmにやってきたとき、かなり強く木が剪定されていた苗木の方は、まだ花がそれほど咲かず、結実も2個だけだったため、摘花はせずそのまま育てています。
こちらは開花も結実も少なかったので樹勢もよく、元気です。
レモンの木の超おすすめ品種:ピンクレモネードの実
おすすめレモンの木、ピンクレモネードの実を収穫したので早速果肉の色を確認しました。
確かにほんのりピンク色です。
まだレモンの実の縞が残っているので、未熟な果実であることがわかります。
完熟するとレモンの実の色が全部黄色になります。
完熟するともう少し果肉の色がピンクになりそうですね。
果肉がピンク色だと、マイヤーレモンのようにわずかに甘味があるのかと思いましたが、味も香りも、爽やかな酸味のレモン。
彩りよく料理の味を引き締めるのにはとてもよいです。
レモンの木の品種の選び方
果樹全般に言えることですが、ベランダなどの限られた場所での鉢植えは樹形が直立性のものを選んだ方が剪定も楽で育て方も簡単、場所を取らずコンパクトにまとまります。
園芸店で売られているレモンの木の苗はリスボンが多いです。
リスボンレモンは日本で一番育て方が簡単な品種とされていますので、苗を入手しやすいこともあります。
これからレモンの木を購入する方はリスボンレモンのトゲを切って育てるのがよいでしょう。
その他、トゲなしレモンのビアフランカは比較的直立性ですから、トゲの心配もしなくていいですし、オススメかもしれません。
レモンの木のトゲを切ることで人間が傷つくのを防ぐだけではなく、レモンの木の葉や果実が風でトゲに当たって傷つくのを防ぎます。
柑橘類は傷がつくとそこから細菌が侵入してカイヨウ病になりやすいので、傷がつかないようにトゲは切って育てましょう。
少し珍しい品種を育ててみたい、という時にはピンクレモネードがオススメです。
ピンクレモネードはブルーベリーにも同じ名前の品種があり、こちらもブルーベリーなのに赤い実がなることで、人気の品種です。
レモンの木の育て方①鉢植え
レモンの木は苗を購入して育てます。
園芸店だと最初から実がなっている鉢植えを売っていますので、それをそのまま育てることもできます。
種苗店だと実の付いていない苗を販売しています。
レモンの木の苗は3年目以上の大きめの苗を購入した方が丈夫になっているので育てやすく無難です。
植え付けは3月〜4月に行います。
苗よりも一回り大きな鉢に、鉢底石を敷き詰め、赤玉土と腐葉土を7:3の割合を目安に混ぜて、元肥を土に混ぜたものに植え付けます。
レモンの木は他の柑橘類よりも肥料を多く必要とするのもレモンの木の育て方のポイントの一つです。
土を用意したら元肥をしっかり施しましょう。
元の鉢からそっとレモンの木を抜いたとき、根が回ってカチカチに硬くなっているものは少し根鉢を崩して植え付けます。
レモンの木の育て方②春の剪定と花の手入れ(摘花)・摘果
レモンの木の剪定は植え付けと同じ3〜4月に行います。
鉢植えレモンの場合は土の量に限りがあるので剪定することで実のなる枝数を調整します。
また前の年に実をつけて弱った枝の部分、貧弱な枝、株の内側に向いて風通しを悪くさせる徒長枝を剪定します。
冬越しのあと、春に伸びた新しい枝に次の年花が咲いて実がなりますから実をならせたい枝は剪定せずに残すようにしましょう。
前年に実がなった枝でも元気な枝は剪定せずに残して葉をなるべくたくさん育てるようにします。
目安としてレモンの実一つに対して葉が最低でも25枚くらい必要とされます。
剪定しすぎて葉が少なくなると実がなった時にレモンの木に負担がかかります。
もし剪定して実をならせる枝の数を調整しても、たくさん結実したときは8月ごろ、レモンの実が小さなうちに摘果して葉の育ち具合とのバランスを取るようにします。
レモンの木は四季なりなので春に花が咲いた後も何度も花が咲きます。
苗を入手したばかりだったり、庭に植え付けてすぐのレモンの木は1年目は花を咲かせずに摘花することでレモンの木の体力を温存するのが無難です。
また、春に花が咲いて実がついた後にも、さらにレモンの花が咲きます。
咲いた花には実がつきますが、これがレモンの木の負担を大きくします。
特に鉢植えの場合は、春以降に咲いた花や実は摘花・摘果してレモンの木の負担を減らしてあげるようにします。
レモンの木の育て方③トゲを切る
レモンにはトゲなしの品種もありますが、トゲを持っているのが本来のレモンの木の性質です。
レモンの木のトゲは、トゲがすでに大きく育っていると先が鋭くとても硬いので、苗を入手した時に剪定バサミなどでトゲの付け根から綺麗に切り取ります。
その後生えてくる新しいトゲは最初にで始めたうちだと柔らかくて、指を怪我することもなく手で簡単に付け根からつまみとることができます。
成長期にはこまめに見て、トゲが程よくつまみ取りやすい大きさになったところで摘んでしまいましょう。
レモンの木自体も自分のトゲで葉が傷つくのを防ぐことができます。
これは二次的な病気の予防にもなります。
レモンの木は全体が香りますから、トゲを摘む時にもとてもよい香りがします。
花を摘み取るときもそうなのですが、トゲ摘みをした後は指先がいつまでもふんわりレモンの香りがして本当に心地いいです。
香りを楽しむだけでもレモンの木を育てる価値がある、と思うくらいです。
レモン木の育て方④収穫の時期はいつ?
レモンの実は緑色のうちでも収穫して使うことができます。
緑色のうちのレモンの香りはスパイシーで、辛口な感じです。
黄色くなると爽やかなレモンの香りと果汁が楽しめます。
黄色くなってからはあまり長く枝にならせておくと酸味が抜けてきてしまうのと、レモンの木が体力を消耗しますので早めに収穫します。
レモンの木に体力をつけるようにするのも育て方のポイントです。
花が咲いてから6ヶ月後が収穫の目安です。
大きさが十分にあれば緑色でも収穫します。
果汁が十分に乗っているところを収穫するには皮の表面がゴツゴツした感じだったのが滑らかになったのが目安になります。
実が多少小さくても利用できますので色々試してベストの収穫のタイミングを自分なりに見つけておくとよいでしょう。
レモンの木の育て方⑤肥料
レモンの木の育て方のポイントはみかんなどより肥料を多くやる必要があるということです。
2〜3月、6月、9月、11月の年4回、追肥をするようにしましょう。
有機質肥料なら発酵油かすの塊を株元に何個か置いたり、虫が気になるようなら鉢の縁の土に埋めます。
化成肥料をやる場合はパラパラと分量をまき、表面の土と軽く混ぜておきます。
鉢植えの場合は実のために肥料をやるなら有機肥料、レモンの木の枝葉を充実させたい時は化成肥料を少しだけ併用するのが個人的なおすすめです。
レモンの木の育て方⑥水やり
レモンの木は水を切らしてはいけません。
夏場は朝夕二回の水やりが必要です。
レモンの木は乾燥する気候が好きなので日本の梅雨に雨に当たると病気になりやすいです。
雨が当たらないようにレモンの木を軒下に移動する、雨風が強いときは、葉も果実も傷つきやすいので必要なら室内に取り込むなどするとよいです。
特にレモンの実が大きくなり始めたら水をしっかりあげましょう。
レモンの木の育て方⑦花や葉の香りを楽しむ
レモンの木は春先に白から花びらの外側が少しピンクがかった花を咲かせます。
レモンの木の花がまだ蕾のうちはピンク色もはっきりしていて蕾は丸くて可愛いです。
柑橘系のとてもよい香りの花で、葉も手で揉むと香ります。
柑橘系の果樹全般香りがよくて、オレンジの花からはネロリ、オレンジの木の葉からはプチグレンというアロマセラピーの精油を取ります。
レモンの花や葉も本当によい香りがします。
花が咲くとすでにめしべの付け根の所には小さなレモンの実になる部分があります。
レモンの花はたくさん咲きますので数が多いときは前述のように花を摘み取りますが、そのとき、ごく小さなレモンの実になる部分がすでにできているので、素晴らしい香りがします。
レモンというよりもまだ青く未熟なためにライムのような香りを楽しむことができます。
レモンの木を剪定をした時に綺麗な葉や花があれば、ハーブティにしてその香りを楽しむのもオススメです。
レモンの花が一輪あれば十分香りが出せます。
記事の最後にレモンの花の楽しみ方についての記事のリンクを紹介していますのでよかったらご覧ください。
レモンの木の育て方⑧虫と病気
レモンの木につく虫①大敵はアゲハ蝶
それだけ香りのいい柑橘類、レモンの木の一番の大敵はアゲハ蝶の幼虫です。
以前住んでいたマンションの5階でもアゲハ蝶はどこからともなくやってきて、5月ごろにキンカンの木に卵を産み付けて行きました。
こんなところに柑橘系の木があることがよくわかるなあ、と不思議ですがアゲハ蝶は季節になるとしっかりやってきます。
ベランダにアゲハ蝶がきていたら間違いなく卵を産み付けられているので要注意です。
卵のうちに取り去るようにしましょう。
気がつかなくて幼虫がかえってしまったら割り箸でつまみ取って駆除しましょう。
アゲハ蝶の幼虫はあっという間にレモンの木の葉を食い尽くしてしまいます。
放っておくとレモンの木を一本丸裸にされてしまうのはあっという間です!
レモンの木につく虫②カイガラムシ
もう一つ、レモンの木の育て方で注意が必要な虫がカイガラムシです。
枝に白く粉っぽいものがはびこるように付いていたらコナカイガラムシです。
カイガラムシは小さな害虫ですが、樹液を吸うのでレモンの木がどんどん弱ってしまいます。
多くのカイガラムシは成虫になると殻を被って枝などに張り付き吸汁し続けます。
成虫はロウのような殻を被っていてこれが水分を弾くので薬剤が効きにくく、駆除が難しくなります。
また他の植物にも影響が出るので、幼虫のうちに見つけたらすぐに歯ブラシなどできれいに擦り落としてしまいましょう。
カイガラムシはレモンの木だけではなく果樹全般、発生すると繁殖力が強く駆除が難しい厄介な害虫です。
カイガラムシを駆除したい場合、レモンの木に農薬を使える時期が限られます。
レモンの木が休眠している冬の間に使うもの、春先にまだカイガラムシが幼虫の早い時期に使うものなど適切な時期があります。
農薬の説明書をよく読んで適切な時期に適切な量を使いましょう。
マシン油乳剤の他、フマキラーのカダンシリーズにカイガラムシ用のスプレーもあります。
殻を被ったカイガラムシには浸透移行性の薬剤の方が効果的です。
実を食べるレモンの木です。
虫の駆除のために農薬を使うときは慎重に時期を選んで使いましょう。
レモンの木に実がなっている間はなるべく使わないほうがいいですし、殺虫剤を使わない育て方を選択をする場合はとにかく歯ブラシで茎や葉の裏についたカイガラムシを見つけ次第こすり取り、竹酢液や自然な素材で作れる殺虫剤を作って散布しましょう。
カイガラムシは風通しが悪く日当たりが悪いところに発生しやすいと言われていますから、剪定をして風通しをよくしたり、よく日の当たる場所に置いてやるなど環境を整えておくことも大切です。
カイガラムシはなかなか厄介な害虫です。
普段あまり農薬を使うのは好きではありませんがカイガラムシの場合は薬剤を使った方がレモンの木をしっかり守れると思います。
レモンの木の害虫駆除についてはこちらの記事にもう少し詳しくまとめています。
レモンの木の育て方⑨レモンの木の冬越し
レモンの木の冬越しの防寒対策は、寒い地域では室内で暖かく冬越しさせることが望ましいです。
春以降も元気に成長させるために重要なポイントです。
レモンの木は温州みかんよりも耐寒性が弱いので防寒対策には注意が必要です。
−2〜3℃以下になる場合は室内に取り込む、と言われていますが、実際にレモンの木が好きな地中海性気候は温暖で冬でも氷点下になることはありません。
仮に-3℃まで耐えられたとしてもそれは「枯れない」ということであって、決してレモンの木は寒いのが好きではありません。
また、最低気温は多くの場合人間が眠っている間の時間帯に起こります。
天気予報で「明日の最低気温は0℃」と予報が出ていてもそれ以下になってしまうことも十分にあることです。
冬になる前でも寒くなってきたら早めに夜間は室内に取り込む方がレモンの木にとってはよいです。
忙しくて朝晩の鉢の移動が手間になる方は、冬の間はレモンの木の鉢植えを室内に置いて育てるも一つの選択肢です。
ただ室内だとどうしても風通しが悪いので、虫がつきやすくなります。
できる限り虫の発生には目を光らせておく必要があります。
またレモンは日光が大好きなので、太陽の光が当たる窓辺に置くことが必須です。
どうしても日の当たる窓辺に置けない時は、昼間だけ外に出して日光に当ててやり、夜には室内に取り込むのがよいでしょう。
室内に取り込まず外に出しておけるような気温の地域でも、最低気温が0℃に近くなってくるようでしたら夜はレモンの木全体に寒冷紗やビニールをかけて保温しておきましょう。
レモンの木の育て方⑩冬でも花が咲くので摘花を
レモンの木は四季咲きなので12月でもレモンの花芽がどんどん上がってきます。
写真の一番大きな蕾は雌しべの先端が見えていますね。
もう間もなく開花です。
できればこの時期はレモンの花が咲く前に花芽を房ごと摘み取ってしまいましょう。
放っておくと冬でもこんな風に雌しべの根元の部分が膨らみ始めます。
途中で生理落果するかもしれませんが、それでも開花や結実には株のエネルギーを使います。
レモンの木に充実した実がついて大きくなるのはやはり初夏の頃の花です。
それ以外の時期のレモンの花や実は摘花、摘果しておきましょう。
レモンの木の育て方⑪冬に葉が全部落ちてしまったらどうすればいい?
レモンの木は冬に耐えられない寒さに当たると葉が黄色くなってきて、落ちてしまいます。
冬の間、レモンの木がそのまま枝だけになってしまい枯れてしまったように見えることがあります。
そんなときはすぐに諦めないで、レモンの木を室内や軒下の暖かい場所に移動して様子をみましょう。
水やりは土の表面が完全に乾いていたらやるようにします。
葉もなく成長は止まっている時期なので水の量はやりすぎない程度に控えめで大丈夫です。
可能なら不要な枝先を少しだけ切って、切り口をみてレモンの木が生きているか判断しましょう。
完全に寒さで枯れていなければ、春に新芽が出てきます。
レモンの木がなんとか無事に冬越ししたら、その年は実をならせるには葉の枚数が限られていますので実を収穫するよりもレモンの木の体力を充実させるようにしましょう。
レモンの木の育て方⑫レモンの木は室内栽培できるか
レモンの木の栽培には日光が必要です。
もし室内で栽培する場合は半日以上日光の当たる窓辺で、時々窓を開けて風通しよく育てる必要があります。
レモンの木の室内での鉢植え栽培は、日光不足になりがちで徒長しやすく風通しも悪いので虫がつきやすくなります。
よほど日当たりのよい窓辺にレモンの木の鉢を置くことができない限りレモンの木の室内栽培はおすすめできない、というのが正直なところです。
レモンの木の鉢植えを室内に置くのは冬越しのために寒さを室内でやり過ごすくらいにとどめるのがおすすめです。
レモンの木の上手な育て方としては、葉の蒸散活動も活発に行われるようにしてやることが必要で、そのためにはある程度の風通しを確保する必要があります。
日当たりが十分に確保できること、換気したり、時々外に出して外気に当てることができること。
この二つの条件を冬越しの間にはなるべく整えてあげることで、室内でも冬越しができるので、寒い地域でもレモンを育てられるかと思います。
レモンの木を鉢植えで栽培する楽しみ
レモンの木が無事に冬越しをして春を迎えると、新たな芽吹き、そして花の咲く時期を迎えます。
レモンの木の白い清楚な花と素晴らしい香りもレモンの木を育てる楽しみの一つです。
秋から冬に収穫できるレモンの実は安心して皮も丸ごと食べられます。
レモンの実は未熟の緑の時期から黄色くなって完熟したものまで少しずつ味の違いを楽しめますし、皮も安心してはちみつ漬けや塩レモンにして料理に利用できますのでおすすめです。
好みの品種のレモンの木が身近にあると、眺めているだけで気持ちがウキウキしてきます。
レモンが気になる方は気軽に1鉢育ててみることをお勧めします。
春から夏にかけてのレモンの木の病害虫対策については下記記事で紹介しています。

また、レモンの木を育てているからこその楽しみ方についても紹介しています。
レモンの花のお茶、とてもおすすめです!
