ブルーベリー、ラビットアイの組み合わせ、ラビットアイのおすすめ品種、育て方が簡単で相性がいいのはどれ?

ブルーベリー、ラビットアイの組み合わせ、ラビットアイのおすすめ品種について、育て方が簡単で相性がいい組み合わせや品種を紹介します。

ブルーベリー、ラビットアイ系の品種は暖かい地域でも育つブルーベリーです。

気候の温暖化を考えると、選択肢としてラビットアイ系の品種への興味も今まで以上に高まっているように思います。

ブルーベリー、ラビットアイ、と言っても品種によって個性が全く違いますし、自家受粉しないため、相性のよいラビットアイ品種の組み合わせについて知っておくことが栽培の大事なポイントです。

ここではラビットアイの定番品種の他、いくつかのおすすめ品種や相性の良い組み合わせを紹介します。

一般的に育てられているブルーベリーはハイブッシュ系とラビットアイ系、主にこの2つの系統に分かれています。

上の写真はブルーベリー、ラビットアイの人気品種パウダーブルーの写真です。

その名の通り果実の表面にブルームをまとったパウダリーな果実が特徴です。

このパウダーブルーや、ブライトウェルという品種は受粉のために組み合わせるのにおすすめの品種です。

花の開花期が長く受粉樹としてティフブルーや他の品種と組み合わせやすい上にブルーベリーの果実も収量が多く育てやすいおすすめの品種です。

ブルーベリーのラビットアイ系品種には他にもおすすめの品種がいろいろありますのでご覧ください。

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目次

  1. ブルーベリーの系統、ラビットアイとハイブッシュについて
  2. ブルーベリー、ラビットアイの育て方
  3. ブルーベリー、ラビットアイの組み合わせ
  4. ブルーベリー、ラビットアイの組み合わせ、もう1つの選定ポイント
  5. ラビットアイ系の品種の果実の味と食感について
  6. ブルーベリー・ラビットアイ系のおすすめ品種①ラビットアイ御三家|ティフブルー・ホームベル・ウッダード
  7. ブルーベリー・ラビットアイ系のおすすめ品種②名品種パウダーブルー
  8. ブルーベリー・ラビットアイ系のおすすめ品種③定番品種ブライトウェル
  9. ブルーベリー・ラビットアイ系のおすすめ品種④人気新品種オクラッカニー
  10. ブルーベリー・ラビットアイ系のおすすめ品種⑤伝説の品種ノビリス(T−100)
  11. ブルーベリー・ラビットアイ系のおすすめ品種⑥コロンバス
    1. 1.ブルーベリー、コロンバスの特徴
    2. 2.コロンバスは肥料を控えて育てる
    3. 3.ブルーベリー、コロンバスの開花は遅い
    4. 4.ブルーベリー、コロンバスの系譜
  12. ブルーベリー・ラビットアイ系のおすすめ品種⑦最新大粒品種クレイワーとタイタン
  13. ブルーベリー・ラビットアイ系のおすすめ品種⑧オンズロー
  14. ブルーベリー・ラビットアイ系のおすすめ受粉の組み合わせは?
  15. ラビットアイ系には他にも魅力的な品種が沢山ある

ブルーベリーの系統、ラビットアイとハイブッシュについて

ノーザンハイブッシュ系統のブルーベリーは涼しい地域での栽培に適している系統のブルーベリーで、特に大粒の実がなるよう品種改良されたものもあり、果実は生食用に向いています。

ラビットアイ系統のブルーベリーは暖地での栽培に適していて、ハイブッシュ系のブルーベリーよりも乾燥に強く土壌適応性もあり、丈夫です。

そして収量がハイブッシュ系のブルーベリーよりも多いのが特徴です。

最近では暖かい地域でもハイブッシュ系の味を楽しめるサザンハイブッシュ系ブルーベリーの品種が出回っていますが、これはノーザンハイブッシュから品種改良されたブルーベリーになります。

最近の温暖化による夏の猛暑を乗り切るために、関東以西の地域では、たくさん収穫できて丈夫で育てやすいラビットアイ系のブルーベリーやサザンハイブッシュ系のブルーベリーに対する期待が高まっているように思います。

来シーズンは久しぶりにベランダでのブルーベリーの鉢植え栽培を楽しみたいなと思い、どんな品種を選ぼうか色々品種のことを考えたりしていたので、自分のためのメモも兼ねて、気になる注目のラビットアイ系の品種について書いておきます。

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ブルーベリー、ラビットアイの育て方

ブルーベリーはツツジ科の植物で、酸性度を好むので用土には酸度未調整のピートモスを多く配合します。

ブルーベリー全般の育て方としてこれが一番気をつけなければいけないポイントなのですが、もうひとつ特にラビットアイ品種の育て方で気をつけないといけないことがあります。

ラビットアイ系のブルーベリー自家受粉しないので、同じラビットアイ系ブルーベリーで相性の良いものを2品種以上組み合わせて一緒に育てる必要があります。

またハイブッシュ系のブルーベリーと比較して木が大きくなりますので地植えの場合は十分なスペースを確保する必要があります。

それ以外の面ではラビットアイは暖かい地域でもよく育ち、ブルーベリーとしては乾燥にも強く、土壌適応性もあり、丈夫で育て方が簡単な優れたブルーベリーです。

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ブルーベリー、ラビットアイの組み合わせ

ブルーベリーのラビットアイ系品種の組み合わせで受粉をうまく行かせるには、開花期がなるべく一緒で大きく違わない品種を選びます。

大抵のブルーベリー品種は開花期が同じ時期に重なっていますのであまり気にしなくて大丈夫ですが、両極端な品種は組み合わせには向きません。

早生と晩生のブルーベリー品種を選ぶと開花期が大きくズレますので気をつけましょう。

ラビットアイ系ブルーベリーは古くはホームベルなどが受粉樹としてよく用いられてきました。

ホームベルは丈夫ですし受粉樹として優秀な品種のようです。

またそれより後発の品種ではブライトウェルが開花期間も長めで、組み合わせやすく果実も美味しいのでおすすめです。

もし自分でわからなければ苗を購入するときに受粉に相性のよいブルーベリーの組み合わせお店の人に聞いて欲しい品種を伝えてアドバイスをもらいましょう。

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ブルーベリー、ラビットアイの組み合わせ、もう1つの選定ポイント

ブルーベリーのラビットアイ系品種の組み合わせで受粉をうまく行かせるには、開花期がなるべく同じ時期の品種を組み合わせるのがよいものを組み合わせることを紹介しましたが、もう1つ、これも組み合わせを決めるポイントとして考慮に入れるとよいおすすめポイントがあります。

それは花粉の多い品種を1つは入れる、ということ。

ブルーベリーは品種によって花粉の量が少しずつ違っています。

ここで現在育てているラビットアイブルーベリー5品種の花粉の量を比較すると

オクラッカニー 超多い:手のひらに花粉を落とすと黄色い粉をまぶしたようになるくらい多い

パウダーブルー かなり多い:手のひらに黄色い花粉が満遍なくあるのがはっきりわかる

オンズロー   やや少なめ:手のひらの黄色い花粉がまばらに、少しあるのがわかる

コロンバス   かなり少ない:手のひらの花粉がほとんど見えない

ブライトウェル 今年はコンディションがよくないので比較対象外

その年の気候によっても違いはあると思いますが、今年、2023年はこんな感じでした。

ブライトウェルは今年花粉量の比較ができなかったのですが、受粉樹としてはおすすめ鉄板品種ですし、パウダーと同じ親を持つ品種なので花粉の量自体は多いと思われます。

来年またちゃんと比較ができたらこの部分については更新しようと思います。

コロンバスはもともと結実率が低めの品種なので、オンズローと開花期(遅い)はあっていますが、この2本だけだとどちらも花粉が少ない方なので、受粉の組み合わせとしてはちょっと心許ない感じです。

ただしオンズローはラビットアイブルーベリーの中では珍しく自家和合性が高い(=自家受粉できる)品種と言われているので、あまり問題ないかもしれません。

コロンバスのことを考えると、パウダーブルーやブライトウェルあたりがあった方がよい、ということになります。

アメリカの資料だったか、コロンバスの推奨受粉樹はパウダーブルー、というのを見たことがありますし、実際ここにコロンバスの後からパウダーブルーを追加したらコロンバスの結果がよかったので本当に相性がよいのだと思います。

オクラッカニーの花粉がとても多いのでその組み合わせもよいと思いますが、オクラッカニーはホームセンターなどでは手に入らないので、入手しやすさでいうとパウダーブルー、ブライトウェルがやはりおすすめです。

場所などの制約でパウダーブルーとブライトウェル、どちらか1本を選ぶ必要がある場合は、ブルーベリーの実の味に酸味もあるのが好みならパウダーブルー、甘み系が好みならブライトウェルを選ぶとよいと思います。

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ラビットアイ系の品種の果実の味と食感について

ブルーベリーのラビットアイ系は育て方も簡単で収穫量も多いので言うことなしですが、決して欠点がないわけではありません。

一つはラビットアイ系のブルーベリーの果実の大きさがハイブッシュ系ブルーベリーに比べて小さいこと。

ラビットアイ系ブルーベリーでもう一つ気になるのは果実の食感がハイブッシュに比べてやや皮が厚く種がざらっとして口に当たる食感がある傾向にあるということです。

ただ近年の品種改良の技術は素晴らしく、ラビットアイ系のこれらの欠点は徐々に過去のものになりつつあります。

今回はラビットアイ系の品種の中でも比較的、実が大きめだったり、食感がよい品種紹介していきます。

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ブルーベリー・ラビットアイ系のおすすめ品種①ラビットアイ御三家|ティフブルー・ホームベル・ウッダード

 

ブルーベリーはハイブッシュ系、ラビットアイ系に関わらず品種改良された優秀な品種がどんどん出てきています。

その中で、かつては「この3品種」と言われていたティフブルー、ホームベル、ウッダード

上の写真はティフブルーの実です。

今、ホームセンターなどではこの3品種のラビットアイ系ブルーベリーの苗の比率が減り、その分、サザンハイブッシュ系ブルーベリーをよく見かけるようになりました。

育苗業者が比較的新しい品種であるサザンハイブッシュ系ブルーベリーに力を入れているのではないかと思います。

ただいい品種であることには違いないのでインターネット通販で検索すると、この3品種をセットで売っているショップもたくさんあります。

ホームベルやウッダードは実は小さめだけど完熟させるととても美味しい、という情報があちこちで見られます。

ただし、今から育てるならより後になって開発されたラビットアイブルーベリーのおすすめ品種がたくさんありますのでそちらをご覧ください。

ティフブルーに関してはブルーベリーのベーシックな品種として今も人気があり、交配のために組み合わせる親品種として数々の素晴らしい新品種を生み出しています。

ティフブルーについては丈夫でたくさん実がなりますが収穫について注意点があります。

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それは色づいてもしばらく収穫を待つこと。

色づいてすぐにとってしまうと、ただただ水っぽく、酸っぱく全く美味しくありません。

最低でも2週間から、長くて1ヶ月くらい待って収穫します。

触るとぽろっと取れてしまうくらいによく熟すまで待つと甘味も強くなりジューシーで美味しいです。

ティフブルーはブルーベリーとしては中粒の実がなります。

古くからある品種ですが今でも定番品種として人気があり、ブルーベリー農家の方にどの品種が美味しいかをおすすめを聞いても、2〜3の新しい品種の名前の後に、実感を込めて「あとはやっぱりティフブルーが美味しいですよ」と言われるくらい、よい品種です。

ホームベルの実は小粒ですが甘味が強く濃厚な味です。

非常に丈夫で育てやすさはラビットアイブルーベリーの中でも一番と言われ、受粉樹としても優秀な品種です。

ウッダードの実は大粒で甘味と酸味が程よく美味しいと言われていますが、安定して収穫するのは少し難しい品種です。

ティフブルー、ホームベルと比較すると最近はあまり名前を聞かなくなった品種です。

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ブルーベリー・ラビットアイ系のおすすめ品種②名品種パウダーブルー

 

ラビットアイの名品種で、ティフブルーとメンデイトという品種の組み合わせでできた品種です。

ティフブルーの進化系として中粒の果実が実り、安定した多収穫ができて完熟させると美味しいということで人気があります。

ブルーベリーの果実の表面に着くブルームという白い粉が美しいことからパウダーブルーと名付けられた、と言われています。

ティフブルーが親品種のパウダーブルーは果実の粒はそれほど大きいわけではないのですが、果実の味は甘味と酸味がしっかりあり、香りもよくて美味しいです。

ティフブルーは色づいてからも1週間以上待たないと酸っぱいのですが、パウダーブルーはそれほど待たなくても、全体に色づいていれば甘みがあり、フルーティな香りと酸味があり、美味しいブルーベリーです。

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ブルーベリー・ラビットアイ系のおすすめ品種③定番品種ブライトウェル

 

ブルーベリーのラビットアイ系統の品種で、とても人気があり、安定感がある品種として評価されてきたのがブライトウェルだと思います。

上の写真のブライトウェルの果実は完熟後もしばらく樹上にあったので、ブルームが取れてツヤツヤしていてアロニアみたいになっています。

ブライトウェルもティフブルーとメンデイトの組み合わせでできた品種です。

生育もよくかなり強健な品種です。

パウダーブルー、ノビリス、ティフブルー、ブライトウェルを元田んぼの砂利混じりの土壌環境が劣悪な場所で育てたことがあります。

植え付け時にピートモスを入れただけ、その後は完全放置という状態で数年たってからもブライトウェルだけは実がなっていました。

ブライトウェルのブルーベリーの実の大きさは中粒〜やや大粒で安定してたくさん収穫できます。

開花期が長いので受粉樹として組み合わせるのにも向いている品種です。

酸味が少なめ、甘味を感じる果実でたくさん収穫できて受粉樹として組み合わせるのも向いています。

強いて欠点を挙げるのであれば、皮がやや厚めなことと食べた時に少し種を感じる実があることくらいです。

味は濃く甘みがしっかりある人気の品種です。

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ブルーベリー・ラビットアイ系のおすすめ品種④人気新品種オクラッカニー

ティフブルーとメンデイトの組み合わせから生まれたラビットアイ系品種の中でもかなり新しい品種です。

果実が大粒でティフブルーよりもふた回りくらい大きい実がなります。

上の写真は3年生になったオクラッカニーに初めて少しだけ結実させたところです。

まだオクラッカニーとしては小さめの実だと思います。

タネのザラザラ感もなく風味がよく、収穫量に至っては平均でティフブルーの1.7倍も穫れるとナーセリーの情報にはあり、とても優秀な品種として人気があります。

下の写真は4年生になって徐々に本格的に実をつけさせている様子です。

ここではまだ本領発揮に至っていないのでティフブルーの1.7倍の収穫、はわかりませんが、確かに細めの枝にもよい実がついていますし、しっかり完熟させると甘みも濃く、タネは気にならず、果皮もパウダーブルーやコロンバスより薄く、食感もとてもよいです。

パウダーブルー、ブライトウェルという優秀な品種と同じ親を持つ最新品種で、ブルーベリーの木としては樹勢もよく、直立性の樹形もコンパクトにまとまるので、かなり育てやすく、収穫量もしっかり期待できる品種のようです。

オクラッカニーのもう一つの特徴は晩生だということです。ラビットアイの中でも最後の方に実が熟します。

他の品種と組み合わせると長くブルーベリー収穫を楽しむことができます。

ティフブルーとメンデイトの組み合わせから生まれた品種ですので、受粉樹もティフブルー、パウダーブルー、ブライトウェルと組み合わせると相性がいいです。

また開花期がだいぶ遅いので、コロンバス、オンズローの受粉の組み合わせにもよいと思います。

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ブルーベリー・ラビットアイ系のおすすめ品種⑤伝説の品種ノビリス(T−100)

ノビリスは出回り始めた頃、出どころがわからない謎の品種と言われていました。

果実が大きくて味が濃く、樹勢もよい、ということでブルーベリー愛好家の人たちの間ではちょっとした人気の品種でした。

ノビリスは実は100という試験品種だったのですが、人気が出ていつのまにか市民権(?)を獲得してしまった伝説の品種です。

私も育てていましたが確かに丈夫で樹勢が強く株元から太いわき芽が勢いよく伸びてくるので、安心して育てることができました。

果実は少し皮が厚めでしたが大きめで甘みが濃厚で美味しかったです。

当時は幻品種でしたが(笑)今はインターネット通販でも検索すると苗を入手することができます。

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ブルーベリー・ラビットアイ系のおすすめ品種⑥コロンバス

1.ブルーベリー、コロンバスの特徴

この品種は苗の流通量が少なめかもしれませんが、一部のホームセンター、ナーセリーで入手できます。

樹勢は強く、直立性で横に広がらないので狭いスペースでも育てやすい品種です。

コロンバスのブルーベリーの実はかなり大粒で、ハイブッシュに近いような皮の薄さと爽やかな酸味があり、種もほとんど気になりません。

果実の形はかなり平たい扁平型をしています。

個人的にとても好みの味と食感のブルーベリーなのですが、残念なことに少しブルーベリーの実の収量が少なめの品種のようで、生育環境によってはあまり実がならない、ということもあるようです。

あるコロンバスの苗の生産者のお話でも、収穫量は他のラビットアイ品種と比較すると少なめとのことでした。

3年目の苗で数粒収穫できた実を食べることができたのですが、まだ木が若く数粒しかならず、しかも天候不順で日照時間が極端に少ない年たっだにもかかわらず、果実の味がとてもよかったので、基本的に味はよい美味しい品種と言えます。

樹勢が強いこともあるのか、実をたくさんならせるためには肥料はあまりやらず、用土の有機質もうんと少なめにして育てるのがよいそうです。

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2.コロンバスは肥料を控えて育てる

ここで育てているコロンバスも、ある時期の植え替えでピートモスの量をうんと減らして、他は鹿沼土と軽石を混ぜた用土に植え替えました。

その結果は翌年から徐々に見られるようになりました。

肥料をやっていたときは木の樹勢が強くて、枝葉が茂るものの、実はあまり収穫できませんでしたが、植え替えた翌年は植え替え前の年よりもブルーベリーの果実を少し多く収穫できました。

まだ量は少ないものの、しっかり大実のブルーベリー、コロンバスを食べることができました。

個人の好みはあると思いますが、コロンバスはラビットアイの中ではダントツに美味しい品種の一つだと思います。

果皮が薄く、種のザラザラ感もほとんど気にならず、甘み、酸味がしっかりあって大粒。

コロンバスはパウダーブルーと並んでお気に入りのラビットアイ系ブルーベリーの品種です。

上の写真、左の大きい粒がコロンバス、右の3つ色付いているのはパウダーブルーです。

比較のために同列に並べて写真を撮ってみました。

果実の大きさが全然違うのわかるでしょうか。

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3.ブルーベリー、コロンバスの開花は遅い

挿し木から育てて3年目になったコロンバスの開花。

コロンバスの花は他のブルーベリーの花より細長い特徴があります。

親木は最初よくわからず肥料をたっぷりやってしまったので、気が大きくなりすぎました。

それで、この挿し木苗はコンパクトに仕立てようと思い、小さめの鉢で管理を続け、肥料もほとんどやらずに育てています。

それが功を奏したのか、いい感じに充実した花房がついています。

コロンバスは晩生品種で開花期が特に遅いので、受粉の組み合わせに同じ晩生品種のオクラッカニーやバルドウィンという品種を組み合わせるとよいと言われているようです。

コロンバスはとてもブルーベリーの果実の味が好みなのでたくさん実がなって欲しいと思い色々調べていたところ、農林水産省の農業関連のナレッジや論文を集めた情報サイトのある資料に、コロンバスの受粉樹にはティフブルー、パウダーブルーが推奨と記されていました。

コロンバスはそれまで結実率がかなり低かったのですが、パウダーブルーと開花期が重なった年は、はっきりと結実率が上がったのがわかりました。

それでもまだここでは他のラビットアイ系のブルーベリーと比較して、結実率は低いです。

しかもその翌年はパウダーブルーの方がほぼほぼ先に花が咲き終わってしまいました。

Balcofarmではそのほか、晩生品種のオクラッカニーとオンスローをコロンバスの受粉のために育てていますが、その中でもコロンバスが一番遅くて、受粉に間に合わないかも?というゆっくりの開花です。

順番で言うとパウダーブルー、オンスロー、オクラッカニー、コロンバスといった順番で開花していく感じです。

味や果実の大きさではコロンバスはかなり優秀なブルーベリーです。

ここの環境でもっと実つきをよくするために、現在も試行錯誤中です。

肥料をやるのをやめて、だいぶ樹勢も樹形も落ち着き、特に挿し木苗はコンパクトに育っています。

実がそれほど大きくないことを気にしないのであれば、パウダーブルーの方が安定感があって実つきも文句なくいいので育てやすいと思いますが、コロンバスの樹勢を抑えた時にどのくらい実をつけてくれるか、もう少し研究を続けます。

ちなみにパウダーブルーもとても美味しいブルーベリーです。

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4.ブルーベリー、コロンバスの系譜

コロンバスはティフブルー×メンデイトという黄金の組み合わせでできたNC911という品種と野生種系統の品種の交配によって作られた品種です。

パウダーブルー、ブライトウェル、オクラッカニーとは兄弟品種にあたるNC911を片親に持つ子ども、人間で言うとそれらの3品種のブルーベリーから見て、甥っ子か姪っ子という位置づけの品種です。

ティフブルーとメンデイトの組み合わせで交配されたブルーベリーはどれも鉄板な感じがします。

今後もこの組み合わせで、新たな優れた品種が生まれることもあるかもしれませんね。

 

参考資料:

「農業および園芸:ノースカロライナ州立大学のブルーベリー育種プログラム と新品種」

(この資料の6ページ目の終わりにコロンバスの交配系統について書かれています。)

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ブルーベリー・ラビットアイ系のおすすめ品種⑦最新大粒品種クレイワーとタイタン

このタイタンとクレイワーという2品種のブルーベリーはラビットアイ系ブルーベリーの中でも最新品種の部類のブルーベリーです。

ラビットアイ系ブルーベリーですが、極大の果実がなります。

皮が薄くタネのざらつきもなく、ハイブッシュ系ブルーベリーのような実が収穫できて、その収量も非常に多いことから、ブルーベリー栽培の歴史を塗り替えるのではないか、と言われています。

そんなにすごいのなら、この2品種を育てよう、と思って色々リサーチしているのですが、この記事を最初に書いている時点では新しい品種なだけにまだ情報が少ないです。

果実の大きさや味が実際にどうなのか、木の育てやすさは問題ないか、といったところでのデータが少ないのでわからないことも多いのが現状です。

実際ハイブッシュ系統のブルーベリーで鳴り物入りで発売された大粒の新品種が少し育てにくくて、思ったほどには普及しなかった、ということもありました。

そんなこんなで今年は迷っているうちに苗が売り切れてしまいました(泣)

クレイワーはタイタンよりもさらに後に発表された品種なので、本当に情報がまだ少ないです。

タイタンについては実際に育てた方の話を聞くと、本当にしっかり大粒の実がなる、ということがわかりました。

そして開花の時期については、この2品種の組み合わせで受粉させることができるようなので、次のチャンスは逃さずこのタイタンとクレイワーの2品種のブルーベリーで鉢植え栽培を楽しむ予定です。

少し先の未来になりますが、苗を無事入手できたら、栽培日記を書いていきますね。

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ブルーベリー・ラビットアイ系のおすすめ品種⑧オンズロー

オンズローは晩生品種です。

開花期も遅いので、コロンバスやバルドウィン、オクラッカニーと組み合わせるのがおすすめです。

このオンズロー、ラビットアイですが自家受粉する、1本でも実がなると言われている珍しい品種です。

オンズローは果実のサイズも極大粒とまではいかないのですが、割と安定して大きめの実が取れて、種感もあまりなく、美味しいです。

またもう一つ特徴的なのが、その樹形です。

オンズローは限りなく直立性で、枝が真っ直ぐに上に伸び、横への広がりが非常に少ない樹形をしています。

オンズローの若い枝は比較的柔らかくしなります。

コロンバスなどは緑枝でもしっかり硬さがあり、力が加わると付け根からポッキリ折れてしまうことがあります。

1本で実がなりますし、樹形的にも場所を取らないので、限られたスペースでブルーベリーを育ててみたい方にはオンズローの特徴はかなりのメリットかと思います。

樹勢も程よくあって、樹形もひどく暴れることがないので育てやすい品種です。

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ブルーベリー・ラビットアイ系のおすすめ受粉の組み合わせは?

開花時期が同時期のものを選ぶのが基本です。

ただ中には相性の良し悪しがあるようで、多少開花時期がずれていても、相性の良い品種の方が、開花時期があっていても相性が悪い品種よりも受粉率がよい、ということもあるようです。

上であげたクレイワーとタイタンはナーセリーでも組み合わせとして大丈夫と確認しました。

開花時期が全く同じではなく多少ずれても重なっている期間があるように、と考えるなら、

ブライトウェルやホームベルは開花期間が長かったり、受粉樹として優秀なようですのでスペースがあるのなら1本は持っているとよいでしょう。

その他、極晩生の品種は本当に開花時期が遅いので、コロンバス、オクラッカニー、バルドウィン、オンズローあたりの晩生品種同士で2本以上を持っているとよいでしょう。

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ラビットアイ系には他にも魅力的な品種が沢山ある

ブルーベリーはハイブッシュ系、ラビットアイ系共にまだまだたくさんの種類があります。

新しい品種はナーセリーじゃないと手に入らなかったりするのですが、ベーシックな品種はネット通販で手に入ります。

特にラビットアイ系ブルーベリーは育てやすく収量も多く、品種改良も進んでいます。

たくさんある中から好みの品種を選んで育てられるのもブルーベリー栽培の楽しみなのかもしれません。

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