種の寿命、古い種はいつまで使えるか?大根の古い種と新しい種の比較

野菜やハーブ、花などの種、買っても1シーズンでは使いきれずに残ってしまうので、もったいないと思う方は結構いらっしゃるのではないかと思います。

発芽率が元々よいものであれば実際には翌年くらいまでなら、あまり遜色なく育ってくれるものが多くあり、それ以降でも使える種もあるのですが、それには保管方法にも重要なポイントがあります。

残った種はいつまで使えるのか、長く使うための種の保管方法について、実際に古い種を蒔いたらどうなったか、ということも交えて紹介します。

 

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目次

種の寿命、古い種はいつまで使えるか①4年前の大根の種をまいてみた

4年前に買った大根の種。

その年、こんなに美味しい大根食べたことがない、と思うくらい美味しい大根ができたので、残った種を捨てられずにずっと取ってありました。

同じプランターでの連作を避けるためしばらく大根は作っていなかったのですが、また自分で作った大根が食べたくなり、その時の種がまだ使えるか、試しに種を蒔いてみました。

大根の種は通常3〜7日くらいの間には芽がでます。

今回は芽が出るまでに5日ほどかかりました。

ただ、全ての種の芽が出たわけではなく、上の写真のように芽がまだ上がってこない場所がありました。

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種の寿命、古い種はいつまで使えるか②4年前の種から出た大根の芽

4年前の種からでた大根の芽です。

一つの穴に5個種をまいたのですが、一つも芽が出ない箇所もありましたし芽が出た場所も発芽率が悪いです。

まずこの発芽率の時点で種が相当劣化していることはわかります。

また発芽したものもあまりいい芽ではなく、このままでは立派な大根に育つ可能性が低いため、新しい種を買ってまき直すことにしました。

 

種の寿命、古い種はいつまで使えるか③4年前の種からでた大根の芽を抜いてみた

新しい種をまき直すために発芽したけどあまり状態がよくない芽や土の中に残った種を回収しました。

芽が出たものの茎が細くて状態がよくないもの、土の中で少しだけ芽が伸びていたもの、全く芽が出ていない種、という3パターンになっていました。

この後、新しくまきなおした大根の芽の写真も紹介しますので比較してみてください。

 

種の寿命、古い種はいつまで使えるか④新しい種から出た大根の芽

今回は全部の場所で芽が出ました。

芽が出るまでも3〜4日だったので、古い種より1〜1.5日早かったです。

同じように1箇所に5粒まいて5粒とも芽が出ました。

上の写真はすでに2本間引いて1箇所3本立ちになった状態です。

 

綺麗な双葉で胚軸も太くしっかりしています。

これがその年に買った新しい種をまいたごく普通の状態ですね。

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種の寿命、古い種はいつまで使えるか⑤新しい種からでた大根の芽を抜いてみた

これが1箇所2本ずつ間引いた新しい種から出た大根の芽です。

これから大根として育っていく部分の胚軸が太っていて立派ですね。

流石に4年も経った古い大根の種のものとは違っているのがわかります。

大根は比較的発芽率もよく種の寿命もまあまあ長めの野菜なので今回は4年経っても発芽が見られましたが、そもそもの性質として発芽しにくい種類の植物の種は4年も経ったら発芽しない確率のほうが高いです。

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種の寿命、古い種はいつまで使えるか⑥寿命が長い種、短い種

植物の種類によって、種の寿命が長く時間が経っても発芽しやすいもの、逆に種の寿命が短く時間が経つと発芽しにくいものがあります。

主に野菜の種について、種の寿命が長く4年以上と言われているのは、トマト、なす、唐辛子(ピーマンも)、カボチャ、キュウリなどです。

実際にBalcofarmでも今年、トマトのフルティカは4年前の種を育てて収穫できています。

唐辛子系のハラペーニョやスイートパレルモは2019年に自家採取してちょうど4年くらい経っている種があるのでこれから来春にでも種をまいて育つかどうか試してみようと思います。

トマトの種は結構値段も高めなので、種の寿命が長くて次の年以降も使えるなら大事に使いたいところです。

逆に種の寿命が短いのは、シソ、ネギ類などです。

これはもう、買った翌年になると明らかに発芽率が落ちますので、毎年新しい種を買ったほうがよいです。

その中間くらいの種の寿命をもつ野菜、小松菜、キャベツ、白菜類などのアブラナ科系の葉ものや大根、そのほかレタス類、春菊、ほうれん草、にんじんなどがあります。

このグループの中では小松菜や大根などのアブラナ科系の葉物類はよく発芽しますので、翌年くらいならほぼ問題なく育ってくれます。

一方、レタスや春菊、ほうれん草、にんじんなどは新しい種でも種まきに少し気を遣う野菜ですので、時間が経てばその分条件が悪くなるのを感じます。

家庭菜園の場合は種の寿命だけでなく、保存状態にも影響を受けますが翌年ならまあ使える、翌々年はやめた方がいい、という感じかもしれません。

レタスは保管時に種が夏の高温を体験すると休眠するので発芽しにくくなりますし、ほうれん草はそもそも種まき時の気温が高いと発芽しにくく、種の殻が硬いことも発芽しにくい理由だったりします。

ですので新しい種の場合でもそうなのですが、レタスは冷蔵庫などで一度低温にあわせてから種まきする、ほうれん草なら濡れたキッチンペーパーに包んで冷蔵庫で根出ししてから土にまく、などの方法が必要になる場合もあります。

種を買ってから3年目、4年目、となるとどんどん種の質も落ちていきますので、このグループの種を使うのはできれば翌年くらいまで、それ以降は新しい種を買いなおした方が安定した栽培ができます。

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種の寿命、種はいつまで使えるか⑦種の寿命を維持する保管方法

買った翌年以降にも種を使うためには保管方法も重要です。

種にとって大敵なのは湿気と夏の高温、光です。

ですので、余った種は袋の空気を抜いて口を閉じた状態で、光を通さない密閉容器に入れて涼しい場所で保管します。

密閉容器には乾燥剤など一緒に入れておくとよいでしょう。

またなるべく温度変化が少ない場所の方がよいので、密閉容器を冷蔵庫の野菜室などで保管するのもおすすめです。

冷蔵庫に入れておいた種を取り出す場合には一つ注意点があります。

特に夏場は冷たいままの状態で容器を開けると結露して一気に空気中の湿気が種についてしまいます。

一部の種だけを取り出したい場合は容器を冷蔵庫から出してもすぐにフタを開けず、室温になるまで待ってから容器を開けて中の種を取り出すようにします。

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種の寿命、種はいつまで使えるか⑧少量の種を買うのも一つの選択肢

最近、ダイソーの野菜の種の品揃えが充実してきたなあと思っていたのですが、先日買い物に行った時、春菊の種類がいろいろあって、とても驚きました。

中葉春菊の他に大葉春菊、大葉系のサラダ春菊があってこれはとても助かるなあと思いました。

一袋に入っている種の量は少なめで、お値段は2つで税込110円。

生産地は野菜の種類により中国、イタリア、オランダなどのものがありました。

ベランダやお庭でちょこっと野菜を栽培したい、という場合には程よい量なので、これなら種を無駄にせずに使えます。

今回まきなおした大根の種もダイソーで購入したものです。

2ml入っていて、プランターに種を蒔いたあと、まだ少し残ってるくらいの感じでした。

残った種を別の小さなプランターにパラパラまいて、カイワレや葉大根として食べてしまおうと思います。

これなら種を無駄にしてしまう罪悪感から解放され、お財布も気持ちも軽くなります。

残った種を保存して使うこともできますが、こんなふうに使いきれそうな少量ずつを購入できる選択肢があるのもありがたいですね。

今回は実験でしたが本来の大根の育て方はこちらの記事で紹介しています。

 

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