失敗しない大根栽培:プランターでの種まきと栽培時期、そのポイントとは?

 

大根栽培に失敗して、根が割れたり、皮が硬かったり、辛かったり、苦かったりする経験をされた方もいらっしゃるかと思います。

大根を栽培する際に失敗しないためには、地植えでもプランターでも育てやすい時期があり、また美味しく育てるためのポイントがいくつか存在します。

この記事では、失敗しない大根栽培の時期や種まき、間引きなどの基本的な育て方に加えて、大根栽培で失敗しないためのポイントを紹介します。

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目次

大根栽培の魅力:冬の貴重な栄養源を手軽に栽培しよう!

冬の時期に向けて大根を栽培すると、貴重なビタミン野菜として体を温める温かいメニューになり、風邪の予防にも効果的です。

大根の葉にはほうれん草以上に多くの栄養素が含まれており、カルシウムや鉄分だけでなく、ビタミンCやAも豊富です。

市販の大根にはあまり葉がついていないことが一般的ですが、上記のように大根の葉は栄養豊富で美味しく食べられることを知っていると、大根を自分で栽培することの価値が分かります。

大根栽培はプランターでも簡単に行うことができ、失敗のポイントさえ押さえておけば、手軽に育てることができます。

気軽に種まきから始めて、大根栽培を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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大根のプランター栽培のメリットと手軽さ

食べたいな、と思っても普段は手に入りにくい大根の葉。

プランターや庭先で育てれば大根の葉も柔らかくて美味しいところを食べられます。

そうはいっても植物を育てたことがない人は、やってみたくても何からどうやればいいか、種まきの時期はいつにすればいいのか、わからないことがたくさんあると思います。

なのでここでは初めての方でもすぐに収穫を楽しめるように、栄養豊富な大根の葉やカイワレ大根も収穫できる大根のプランター栽培の方法を紹介します。

大根は丈夫で栽培しやすいですし、芽が出てすぐの双葉の時から大根の葉を間引き菜として食べられます。

普段手に入りにくい若くて柔らかい大根の葉や、浅漬けに最高の小さな間引き大根は栽培しているからこそ味わえる栄養価の高い野菜です。

大根の葉を目的にするなら2〜3週間目くらいから間引きながらある程度まとまった量を収穫して食べられます。

プランターで気軽に種を蒔いて育てて見てください。

育て方の基本は地植えでも同じです。

大きな大根にまで育てなくても、間引きした大根の葉は柔らかくて美味しいです。

プランターから摘み取ってすぐの新鮮な大根の葉を刻んで味噌汁のお鍋にぱっと散らせばそれだけで新鮮な風味を味わえる一品になります!

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大根のプランター栽培に適した時期は?

大根栽培は品種改良もあって周年作ることができますが、本来の旬の時期は冬です。

秋に種まきした冬の時期の大根は甘い、肉質も緻密なよいものが取れます。

逆に夏の時期の大根は辛い、苦い、あるいはえぐみのある失敗作の大根になりやすいです。

温度が低くなる冬の時期の野菜は自分が凍ってしまわないように体内の糖度を高めて低温に耐えます。

そのため秋まき冬どりの大根栽培は甘いものができます。

秋蒔きなら気温もどんどん下がっていきますので害虫も発生しにくいので、葉を虫に食われて根が太らない、といった失敗もなく気軽に無農薬で立派な葉の大根栽培ができます。

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大根のプランター栽培の方法

ここからは大根のプランター栽培の方法を順番に紹介します。

 

①大根の品種選び

 

品種が色々あります。大きなものから、プランターで育てやすいコンパクトな品種、辛味大根や赤い大根、大きくてカブのような丸い形の聖護院大根、葉を食べる専用の葉大根、煮物向きの品種、夏でも育てやすい品種、サラダ向きの品種、などなど。

種の入手方法は通販サイトを利用するのがおすすめです。

種の場合は通販を使っても送料も安く負担になりませんし、数多くの品揃えの中から品種ごとの説明を見て、好みのものを選んで買うことができます。

プランター栽培のおすすめは栽培期間が短い早生品種です。

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②大根栽培用プランターのサイズ

 

 

大根は地中にまっすぐ根が伸びます。

根っこをしっかり太らせて収穫したいなら深めの大きなプランターの方がよいものができます。

大根の葉を食べるためや、小さめの間引き大根程度でよければ、65cmの標準プランターで十分です。

 

③土に潜む大根栽培の失敗ポイント

野菜用の培養土、もしくは赤玉土と腐葉土を混ぜたものを用意します。

一般的に野菜をプランターで栽培するには赤玉土:腐葉土7:3の割合の土を使う方法が基本と言われていますが、大根栽培の場合は6:4くらいの方が有機物をしっかり含んだ柔らかい土になるのでよいでしょう。

赤玉の粒は小粒を使います。

特に土の力を必要とする品種の野菜の場合は赤玉土と腐葉土を5:5くらいで土を配合することもあります。

プランターの水抜き、排水穴の大きさなどによって土の水はけ具合が変わるので、水がよく抜ける様に作られているプランターなら使う土を少し細かめにしたり、腐葉土を多めにして、保水性を高めるといいでしょう。

地植えの場合は石や硬いものが混ざっている、またプランターでも土が固まっていたり、堆肥や腐葉土が未熟だと大根の根が割れる失敗の原因になります。

しっかり完熟したふかふかの堆肥をたっぷり混ぜて柔らかい土を作りましょう。

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④大根への肥料のやり方の失敗ポイント

 

 

まず最初に大根のプランター栽培で一番やってはいけないことを紹介します。

果菜などは植え穴の真下に元肥を埋め込みその上に土をかぶせ、苗を植え込んだり種をまいたりしますが、大根栽培でこれはやってはいけません。

土の中に未熟な肥料や硬いもの(小石)などがあると大根の根が割れるからです。

また、大根栽培は旨味が凝縮する様にじっくり育てたいので、肥料はなるべくよくこなれた有機肥料を使うのがおすすめです。

ただし大根のプランター栽培の場合はもともと土が少ない特殊な環境で野菜を育てるので化成肥料も少しだけ併用すると生育は安定します。

この辺はお好みで使いやすいもの、栽培した時に味が美味しくなると思えるものを選んで好みの肥料のやり方を探してみてください。

ベランダで大根をプランター栽培する場合はで、有機質肥料は発酵済みの油かすや骨粉を使うとよいでしょう。

プランターに土を入れるときに肥料の説明に書かれている規定の量の肥料を「土全体」に混ぜて1週間以上なじませてから種を蒔きます。

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下の写真は種まきの前の週末に土を混ぜて用意したプランターです。

 

肥料をプランターの数カ所に埋め込む方法もありますが、大根の場合は肥料が根に直接当たると失敗の原因になります。

大根の根に肥料が直接触れないように、必ず土全体によく混ぜ込んで、最低でも1〜2週間、土を馴染ませます。

新しい土を用意する場合は特に必要ありませんが、栽培に使った土を再利用する場合は石灰も加えて酸性に傾いた土の酸度調整をして、土の塊をよくほぐします。

先ほど紹介したように土の中に硬いもの、小石や堆肥や肥料分の未分解の枝などがあって根が当たるのも大根が割れる失敗の原因になるからです。

酸度の調整には肥料として売られている苦土石灰の他、天然の石灰として牡蠣殻や卵の殻も使えます。

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⑤大根栽培の種まきで失敗するポイントと解決策

大根の根ではなく葉を食べたいなら真冬でなければいつでも大根の種まきをして栽培することができます。

根を太らせる大根の種まき時期は秋まきで8月終わりから9月初めの種まきが作りやすくおすすめです。

この時期に作ると気徐々に温が下がっていくので害虫もつきにくく、大根がじっくり育つので失敗なく旨味がぎゅっと詰まった甘い大根が収穫できます。

大根の種まき方法ですが、上の写真のように双葉の茎が長く伸びてくるので他の野菜よりも深めに種まきするのがコツです。

浅く種まきして双葉の茎の地上部分が長くなると、双葉の芽が倒れやすくなり風が吹いたりするとポッキリ折れてしまったり、倒れることで根になる部分がくねくねと曲がってしまい大根がうまく育たないことがあります。

目安は指の第1関節と第二関節の間くらいの深さです。

ある農家の方達からは人差し指から小指まで指を4本揃えて土に第二関節まで指をさして、できた穴にパラパラと種まきする、と教わりました。

大根の種まきはそんなに深く種を埋めるんだ、と驚きましたが実際そのくらい深く種まきしないと大根の双葉の茎は結構長く伸びます。

このあと紹介する大根の間引きの写真を見て頂くとわかると思います。

茎がかなり長く伸びるので、思い切ってしっかり深めに種まきするのが大根栽培で失敗しないコツになります。

 

 

大根の種を蒔くときには、芽が出てから伸びた茎が倒れないようにあとで土寄せが必要になります。

初めからプランターの土に溝をつけて、溝に深めにすじまきするのもよいでしょう。

すじまきにすることで間引き菜もたっぷり収穫できます。

大根の芽が出てある程度茎が伸びたらその分新しい土を足すのも一つの方法です。

芽が出たら両側の土を寄せて根元をしっかりさせます。

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⑥種まきが遅過ぎた失敗をカバーする解決策

秋まき大根の種まきは、これからどんどん気温が下がっていく時期に当たります。

秋雨や、寒波などの理由で、適切な時期に大根の種まきをしたのに気温が下がってしまい、なかなか育たない、ということもあります。

また種まき時期が遅れてしまった、という場合も気温が低過ぎて苗が十分に大きくならないことがあります。

そんな時は大根の種まきをしたプランターにビニール掛けをして保温してやることで、成長を促進することができます。

ただ、暖かく、適度な湿度が保たれ風もない、ということは虫にとっても好ましい環境のため芋虫などの害虫には注意しましょう。

可能なら暖かい昼間はビニールを外し、夜だけビニール掛けしておくとよいです。

急な温度の低下や、遅過ぎた種まきの失敗をカバーでき、地上部の葉がよく育つので、美味しい大根ができます。

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⑦大根の間引きは根を傷めないように

 

 

こちら大きなプランターに点まきした大根。

根っこの部分を収穫するなら点まきにします。

1箇所に5〜6粒まいて芽が出てから本葉1〜2枚の頃に三本残して間引きます。

本葉5〜6枚の頃までに一本立ちにします。

間引きする時、土が動いて残す大根の根に影響が出ないよう、土の表面を軽く押さえてそっと間引きをします。

種まきの方法は点まきの方が、根を太らせる大根栽培には向いています。

間引きする本数が少ないので土が動いて育てたい大根の根を痛めるリスクが少ないですし、土の養分が使われる量も少なくてすみます。

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写真のように双葉の茎が長く伸びるので土寄せします。

この双葉の状態で間引きしたらカイワレ大根ですよね。

点まきだと間引きする本数が少ないので間引きの手間がかかりません。

逆に幅を広めにすじまきにして多めに種まきしておくと、発芽してすぐのカイワレ大根の間引き収穫を楽しむことができます。

 

 

大根の葉を食べるための栽培方法では、種まきして育ってきた大根の葉が隣同士混み合ってきたところを少しずつ間引きして収穫していきます。

間引きのタイミングは常に大根の葉が重なりすぎず軽く触れ合うくらいになるよう間引きを行う感じです。

間引いたものはどの時期のものでも食べられます。

大根の葉を食べるための、根があまり大きくならない専用品種の「葉大根」もあります。

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⑧大根の追肥の方法とタイミング

2週間ほどで大根が本葉2〜3枚になったら、液肥や固形肥料で追肥します。

追肥の方法は、固形肥料なら株から少し離した脇にパラパラとまき、表面の土と軽く混ぜておきます。

葉がどんどん成長していくのですじまきした場合は順次間引きながら育てます。

根が少しずつ太り始めたら2度目の追肥を行います。

1週間に1回程度水やりの時には液肥をやりましょう。

 

⑨大根の収穫と鮮度を保つ方法

 

大根が十分に太ったら、いつまでも植えておかずに収穫します。

大根の種袋の説明に種をまいてから収穫までのおおよその日数が書かれていますのでそれを収穫の時期の目安にしてください。

育ちすぎると味が落ちたり、すが入ったりします。葉も硬くなってしまいます。

収穫したらすぐに根元の部分で大根の葉を切り分けて別々に冷蔵庫で保存しましょう。

いつまでも大根の葉をつけておくと、葉が成長しようとして大根の根の栄養分や水分を吸い取ってしまい、大根の根の部分の味や鮮度が落ちてしまうのです。

すぐに大根の葉を切り分けることで大根の根の部分の鮮度を保つことができます。

スーパーなどで見かける大根に葉がついていないのはそのためです。

葉つきの大根がお店に並ぶのは収穫時期のものに限られます。

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大根栽培で失敗しがちなポイントまとめ

大根のプランター栽培の育て方の中でいくつか失敗のポイントを紹介しましたので、最後にわかりやすく大根栽培で失敗しがちなポイントをまとめます。

・大根栽培に適した種まき時期は気温が下がる秋まき、温度が高いと辛味や苦味が出やすく、害虫にも狙われる

・土が固い、石などが混ざっていると根が割れたり筋張って硬くなる

・堆肥や腐葉土が未熟だったり、肥料が直接根に触れると大根が割れることがある

・秋まき大根は急な気温の低下に対応できないことがある

3つ目のポイントの堆肥はベランダ菜園の場合は腐葉土も買ったものを使うことが多いと思います。

買ったものだから大丈夫、と思っても腐葉土や堆肥にも多少未熟な部分が含まれていることもありますから、土に混ぜ込んでから2週間以上置いて、しっかり熟成させてから大根を植えるのがポイントです。

また買ってすぐの腐葉土や堆肥は袋のまま使わずに寝かせておくと発酵、腐熟が進んでよりこなれたよい腐植資材になります。

根を大きく育てる大根、土の目は細かめ、ふかふかにして、大根の根にストレスがないように育てましょう。

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大根の葉について

大根栽培は種まき後、すぐに双葉の時から大根の葉は間引きしながら料理に使えます。

繰り返しになりますが、大根の葉にはほうれん草と同じくらいのビタミンA、そしてビタミンCとカルシウムはほうれん草以上にたっぷり含まれています。

繰り返して伝えたくなるくらい栄養豊富な緑黄色野菜なのです。

根が太る前の大根の葉はとても柔らかくて美味しいので間引きしたらぜひ捨てずに料理しましょう。

育てているからこそ味わえる新鮮な旬の味です。

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まずは気軽に始めよう!大根栽培の第一歩!

 

大根栽培は根っこを大きく育てなくても野菜としての大根の葉が収穫できるので、あまり身構えず、気軽に大根栽培を楽しんでみてください。

とれたての大根の美味しさを味わうレシピについても別記事で紹介しています。

え? それだけ?

と思うくらい材料もあり合わせのもので作れる簡単レシピですのでよかったら試して見てください。

 

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