山東菜(べか菜)の栽培、かき取り収穫で栽培期間を長くするプランターでの育て方と虫対策

 

山東菜、べか菜の栽培について紹介します。

山東菜はべか菜(べかな)とも呼ばれる白菜の仲間のアブラナ科の葉野菜です。

葉野菜というとほうれん草、小松菜、白菜、きく菜などをよく見かけますが、山東菜はあまりお店では見かけないのではないでしょうか。

この山東菜、見かけることが少なくなってつい忘れてしまいがちなのですが実はクセがなくとても美味しい野菜ですので、自分で好きな時に食べられてプランターで長く栽培できる山東菜栽培、育て方を紹介します。

連作にも強くプランター栽培でもかき取り収穫すると長く楽しめて、育てやすいおすすめの葉野菜です。

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目次

山東菜(べか菜)はどんな野菜?

山東菜は完全には結球しない白菜の仲間で、葉の色は明るい黄緑色で柔らかく、それでいて歯ごたえはシャキシャキ、味はあっさりしていてとても美味しい葉野菜です。

山東菜と呼ばれている通り、中国の山東省が原産です。

山東菜の株をしっかり育てると白菜よりも大きくなりますが、普段は若葉のうちに収穫して楽しみます。

味にクセがなくおひたしや漬物、汁物や煮物、どのように料理しても美味しいです。

葉が薄く柔らかくて輸送に向かないこともあるのか最近はあまり店頭で山東菜を見かけることがなくなりました。

アブラナ科の野菜としては連作にも強く早生ですので収穫までの日数も短く、暖かい時期だと約1ヶ月でほどよく育つので、ベランダでのプランター栽培にうってつけのおすすめ葉野菜です。

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山東菜(べか菜)の栄養について

山東菜は淡い色の葉野菜で100gあたり14カロリーと低カロリーです。

栄養もその分薄いのかな?と思いがちですが、山東菜は栄養面でも100g中にビタミンKが100μg、葉酸が130μg含まれています。他にもカルシウムやビタミンCが多く含まれています。

葉酸は血液やタンパク質を作るために必要な栄養素で、1回の食事で摂取したい量としては十二分ですから積極的に取りたいところです。

 

山東菜(べか菜)のプランター栽培の育て方①土の準備

山東菜は生育期間が短く暖かい時期だと3〜4週間ですので有機質と元肥をしっかり施した土に種をまきます。

生育期間が短いので追肥が必要になる前に収穫することができます。

山東菜のプランター栽培の用土は赤玉6、腐葉土4の割合の用土に石灰を加えた後、元肥を混ぜ込みます。

元肥は窒素分が多めの発酵油粕などがおすすめです。

有機質肥料ですのでできれば土に混ぜてからの熟成期間があるとなおよいです。

1ヶ月くらい前から土を合わせておくとよいでしょう。

プランターが空いていなければ、土を大きな黒いビニール袋に入れて、少し水分も含ませて日光のあたる場所に置いておくとよく熟成します。

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山東菜(べか菜)のプランター栽培の育て方②種まき

山東菜(べか菜)のタネは小松菜などの種と同様にとても小さいです。

用意したプランターの用土に幅2cm程度のまき溝をつけます。

山東菜の種はとても細かいので、まき溝は予め山東菜の種が土の奥に入り込まないように軽く鎮圧して平らにならしておきます。

山東菜のタネが厚播きにならないようにパラパラとまき溝に沿ってすじまきにします。

65cm標準プランターで2条まきできます。

山東菜のタネを播いたら、薄く土をかけて再び軽く表面を押さえて平らにしてから静かに水やりします。

 

山東菜(べか菜)のプランター栽培の育て方③間引き

プランターで山東菜を栽培する時の最終的な株間の目安は5cm〜7cm程度です。

双葉が出たところから順次間引きしていきましょう。

山東菜が小さなうちは隣同士の葉が触れるか触れないというくらいの間隔になるようにします。

間引きしたものも間引き菜として食べることができます。

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山東菜(べか菜)のプランター栽培の育て方④かきとり収穫

大株にはしないけれど、長く山東菜を楽しみたい場合は山東菜の高さが20〜25cmになったらよく育った外葉だけをかきとり収穫して株を残します。

山東菜のかき取り収穫をするときは、外側の葉の付け根から丁寧に横にスライドさせるようにして、付け根からしっかり葉をかき取ります。

1回に1株の山東菜からかき取り収穫するのは2〜3枚までにして、株の力を温存してその後の成長を促します。

この場合も山東菜の葉の収穫後に水やりの代わりに液肥をやったり、その後は2〜3週間に一度追肥をして新しい葉の成長を促しましょう。

追肥しながら順次外葉を収穫していくとまた新芽が育って山東菜の株が大きくなり、同じように何度も外葉を収穫できます。

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山東菜(べか菜)のプランター栽培の育て方⑤株どり収穫

山東菜の高さが20〜25cmくらいになったら株ごと引き抜いて収穫します。

この大きさの山東菜はおひたしなどに向いています。

もし株を大きく育てるなら、この株どり収穫のタイミングで65cmプランターに2〜3株の山東菜を、間隔をあけて残して、このタイミングで追肥をします。

山東菜を大株に育てる場合はおひたし用の株どり収穫がそのまま大株のための間引きにもなります。

大株を育てる場合はここからは1週間に1〜2回、水やりの代わりに液肥をやるようにします。

間引いて株間が空いた部分の土は残っている山東菜の株の根を傷つけないように中耕して追肥を入れておきます。

こうすることで土の中に酸素を送り込み、収穫した分の山東菜が吸収した肥料分を補います。

山東菜は成長が早いので様子を見ながら2〜3週間に1回、追肥をしっかりやっていきます。

暖かい時期は短い期間でトウ立ちしやすいので、山東菜のかき取り収穫は最初のうちだけにして、早めに株どり収穫するのがおすすめです。

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山東菜(べか菜)のプランター栽培の育て方⑥栽培時期

山東菜(べか菜)は暑さに強い葉野菜です。

真冬と真夏以外はタネをまいて育てることができます。

小松菜など他のアブラナ科の葉野菜と一緒で秋まきは虫もつきにくく育てやすいです。

春まきは成長が早くなるので栽培期間が短くなりますが、その分病害虫の被害も気をつけなければいけません。

山東菜は柔らかいので暖かい時期は虫に狙われます。

大株を育てたい時は秋まき、と思ってください。

春まきは大株になる前にトウ立ちして花が咲いてしまうこともあり、大株の栽培にはあまり向きません。

秋まきで気温が下がっていく中でじっくり株を充実させると味の濃い美味しい山東菜の株どり収穫ができます。

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山東菜(べか菜)のプランター栽培の育て方⑦山東菜の虫対策

山東菜の秋まきのプランター栽培は虫が少なくなる時期に、綺麗な土を使って栽培できるのであまり病害虫は気にしなくてもよく育ちます。

逆に暖かい時期に山東菜を栽培すると、山東菜は虫が大好きな葉っぱなので、油断するとすぐに山東菜の葉が穴だらけになってしまいます。

気温が暖かい時期の山東菜はアブラムシ、コナガの幼虫、アオムシ、ヨトウムシなどに注意が必要です。

春まきをするなら防虫ネットをかけるなどの対策をした方が安全です。

特に収穫期間が短いのでなるべくなら農薬は使わずに、という場合、ネットをかけて虫除けをするのが一番です。

山東菜の葉に虫食いの穴が見つかったら葉の裏をチェックしたり、株元の土の表面をそっと掘り返してみると、コナガやヨトウムシの幼虫が見つかったりします。

葉を食害するイモムシ系は朝か夕方から夜にかけてが活動が活発で隠れていた土の中から出てきます。

夕方から夜にかけては暗くなって見つけにくいので、懐中電灯を使って捜索しましょう。

あとはヨトウムシやコナガの幼虫を見つけやすいのは朝早目の時間帯になります。

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山東菜(べか菜)は連作に強く栽培期間が短いのでプランター栽培におすすめの野菜です!

山東菜は葉が薄く柔らかいので白菜よりも口当たりがよく食べやすいです。

淡い明るい黄緑色の葉、白い軸の部分の色も綺麗で食欲をそそります。

・栽培期間が短い

・輸送に向かない柔らかい葉は家庭菜園やベランダ菜園だからこそ味わえる貴重な美味しさがある

・色の薄い野菜ですが葉酸やビタミンKもしっかり含まれている

・連作障害に強い

ということが山東菜(べか菜)をプランター栽培する場合の利点になります。

限られた土で楽しむベランダ菜園の場合、さすがに全く同じ土で続けて同じ作物を育てることはしないと思います。

それでも土をリサイクルして利用する環境を考えると連作障害に強いというのは非常にありがたいメリットです。

山東菜の種はホームセンターやインターネット通販で簡単に手に入ります。

種なら送料も安く送ってもらえるので、お近くの便利な場所にホームセンターがない場合は通販を利用されることをオススメします。

冬のうちに有機質をたっぷり混ぜ込んで土を準備して熟成させておくと春の植え付けの頃にはよくなじんだいい土ができます。

山東菜は短期間で成長するので肥料切れにならないよう、腐葉土などの有機質がたっぷり入った保肥力のある土をしっかり作っておきましょう。

冬の一番寒い時期は新たに種をまいたり苗を植えたりすることがあまりない時期です。

「春からのシーズンに何を育てよう?」と思いを巡らせながらじっくりと土を作ってみてはいかがでしょう?

 

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