干し柿の作り方、干し柿を揉むタイミングや白い粉の吹かせ方、干し柿のカビ対策

干し柿の作り方、干し柿を揉むタイミングや白い粉の吹かせ方、干し柿のカビ対策について紹介します。

干し柿を柔らかく美味しく仕上げるには干し柿の作り方の中でも、干し柿を揉むこと、そして干し柿を揉むタイミングがポイントです。

また干し柿に白い粉が吹いているのはコクのある甘みが干し柿の表面に結晶化したもので、これも干し柿ならではの美味しさです。

白い粉がついてない干し柿もありますが、ここでは干し柿の白い粉の作り方についても紹介します。

干し柿の作り方はあまり難しくはなく、そのまま食べる以外にも料理の甘み付けなどに使えば高級な甘味料になります。

干し柿の産地では家庭でも1年に何百個も干し柿を作ったりしますが、干し柿は1個とか2個でも作ることができますので、庭に渋柿の木がある方は、少量から干し柿作りを試してみてはいかがでしょうか。

干し柿はとても美味しく栄養もある日本の伝統的な保存食ですのでおすすめです。

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目次

干し柿の作り方⓪干し柿は渋柿で作る

 

晩秋になってご近所を歩いていると、時々柿の木にオレンジ色の実がなったまま、柿の実が熟して崩れてしまっている光景に遭遇します。

「甘柿ならそのまま食べられるし、渋柿なら干し柿を作れるのにもったいないな」

と思いながらその横を通り過ぎる、ということがあります。

渋柿は生では食べられなくても実は糖度は甘柿よりも高く、美味しい干し柿が作れます。

逆に甘柿は水分が多くて柔らかいので干し柿には向きません。

干し柿を作るときは必ず渋柿で作りましょう。

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干し柿の作り方①干し柿を作る時期はいつ?

干し柿は気温が10度以下になってから作るのがよいとされています。

柿が熟す時期との兼ね合いもみながら一般的には気温も十分に下がってくる11月下旬から12月ごろに作ります。

この頃になると空気中の湿度も下がり乾燥してきて干し柿作りに適したい気候になります。

温度が高いとカビが生えやすくなりますので十分に気温が下がってから作りましょう。

 

干し柿の作り方②渋柿を干す前の下準備

 

干し柿を作るには、柿の実のヘタの部分に柿の木の枝をなるべくT字型になるようにつけて収穫します。

そうすることで、そこに紐をかけて干し柿を吊るして干すのがやりやすくなります。

収穫した渋柿の実はよく洗って、ヘタの部分を残した状態で皮を向きます。

皮を剥くときは、柿に雑菌がつかないように手を綺麗に洗うか、ビニール手袋をして皮を向きます。

皮を剥き終わったらヘタの部分に柿を吊るすための紐をかけます。

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干し柿の作り方③カビ対策

干し柿作りの失敗のほとんどはカビが生えてしまうことです。

前述②の通り渋柿の皮をむいて準備した後、柿を1個ずつ、沸騰している湯に10秒くぐらせ殺菌します。

柿を入れても温度がなるべく下がらないよう、お湯は大鍋にたっぷり用意します。

これは干し柿作りで一番問題になるカビ対策の殺菌方法ですが、もう一つカビが生えないようにする対策方法があります。

皮をむいた柿に焼酎など高濃度のアルコールを全体にスプレーする方法です。

なるべくアルコール度数の高いものを使うとよいです。

アルコールスプレーの場合は柿に熱がかかるわけではないので安心してゆっくり作業ができます。

ここまでが干し柿作りの下準備になります。

殺菌した後の柿は素手で触れたりしないようにします。

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干し柿の作り方④柿を吊るして干す

 

殺菌した柿をそのままベランダや雨の当たらない、風通しのいい軒下に吊るして干します。

干し柿にカビを生やさないために雨が当たらないことと、風通しがよいこと、この二つが大事な要素となります。

雨を避けるために締め切った室内などで干すと空気がこもってカビが生えやすくなりますので、やはり雨が当たらない軒下などの風通しがいい場所に準備した柿を干します。

夜露が当たるような場合はそれがカビの原因になりますので、夜間だけ家の中に取り込むようにします。

干し柿の作り方⑤干し柿を揉むタイミングは7日〜10日後

1週間から10日ほどして干し柿の表面が乾いてきたら、そこからは1日に1回干し柿の表面を傷付けないようにそっと手で揉みます。

干し柿を揉むタイミングが早すぎると揉んだときに表面が十分に乾いておらずに痛んでしまいます。

干し柿を一個一個、様子を見ながら優しく揉むことで干し柿の乾燥度合いを均一にしたり、渋みが均等に抜けるようにします。

手は準備の時と同様綺麗に洗って作業します。

揉むのが面倒、と言う場合は、干し柿の表面が乾いてきたところで、干し柿を一度冷凍してしまうのも1つの方法です。

玉ねぎのみじん切りを茶色くなるまで炒める時、一度みじん切りにした玉ねぎを冷凍してから炒めると、玉ねぎの繊維が壊れて水分が飛び、早く全体が炒められるのと同じですね。

凍らせた干し柿を再び干す時は、最初のうちは温度差で表面に結露ができるので、清潔なキッチンペーパーなどで優しく押さえながらしっかり水分を取り除きます。

干し柿は丸く、そのままだと中心部分の水分が抜けるまで時間がかかります。

その分カビたりするリスクも高まりますので、丁寧にもんで、干し柿の中の繊維をほぐすのは美味しい干し柿を作る上でのポイントになります。

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干し柿の作り方⑥2週間くらい干して出来上がり

天気や空気の乾燥具合によりますが2週間ほど干すことで干し柿として食べられるようになります。

2週間だと干し柿の表面は乾いてきていますが、中身はまだとろとろの状態です。

長く干して水分が抜ければ抜けるほど干し柿が硬くなってきますが、水分が減る分、干し柿の甘味が凝縮して保存もより長くできるようになります。

できたてのフレッシュな味と、徐々に水分が抜けていき甘みがより強くなっていく干し柿の味の違いを少しずつ楽しむのもおすすめです。

干し柿の作り方⑦白い粉の吹いた干し柿の作り方

 

白い粉が吹いている干し柿で有名なものに上の写真のような市田柿があります。

干し柿の表面につく白い粉は干し柿の糖分が表面に染み出して結晶化したものです。

干し柿は何もしなくても徐々に粉が吹いてくると思いますが、どうしても白くならない場合、温度や湿度が高いことが原因として挙げられます。

干し柿作りで白い粉を吹かせたい場合は十分な低温に当ててください。

干し柿を人工的に冷凍庫に入れる、という荒技もありますが、冷凍庫の環境や性能にも左右されますし、せっかく自分で作るのですから自然な乾燥をおすすめしたいところです。

白い粉が吹いていない干し柿も、表面が滑らかで口当たりがよく甘くて美味しいので、どちらもそれぞれの良さがあります。

口当たりが柔らかくてその方が好き、という方もいらっしゃいます。

実際売られている干し柿も白い粉が吹いているものと吹いていないもの、どちらもおなじみですね。

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干し柿の作り方⑧干している間にカビが生えた時の対策

もし干し柿を干している間にカビが生えてしまったら、カビの生え具合にもよるのですが、本当にポチッと1箇所にだけ、というような場合はすぐに焼酎で湿らせたキッチンペーパーなどで拭き取り、もう一度焼酎をスプレーします。

カビの生え方がひどい場合は残念ですがその干し柿は処分しましょう。

他の干し柿への転移がないかもよく確認して、念の為、全部の干し柿に焼酎をスプレーしなおしてカビ対策します。

干し柿の作り方⑧完成した干し柿の保存方法

2週間ほど干して出来上がった干し柿は、室内にそのまま置いておくと暖かいためにあっという間にカビが生えてしまいます。

保存方法としておすすめなのは1つ1つラップに包んでからジッパー付きの保存袋に入れて冷凍庫で保存する方法です。

もともと低温にあわせることでおいしくなる干し柿です。

冷蔵庫より冷凍庫でより低温で保存することで、保存期間も長くなります。

食べるときは自然解凍して常温に戻していただきます。

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干し柿は少量ならとても気軽に作れる

よく干し柿が軒先に吊るされている風景写真を目にしますが、そういう写真の干し柿はたくさん連なっていて、

「干し柿はたくさん作るもの」

となんとなく思いがちですが、干し柿はカビが生えないように処理して干すだけなので、1個からでも気軽に作ることができます。

逆にほんの数個の干し柿を作るだけなら15分もあれば皮をむいて熱湯にくぐらせて吊るすところまでできてしまいますので、渋柿が手に入る方は秋になったらぜひ干し柿作りにチャレンジしてみてはいかがでしょう。

そのままおやつとして食べるだけでなく、煮物や和え物の甘みづけに干し柿を使うととても上品な味のお料理ができますのでおすすめです。

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