トマトの脇芽、挿し木について、脇芽や挿し木のメリット、デメリットとは?

トマトの挿し木のメリット、デメリット、トマトの挿し木の仕方、トマトの脇芽の使い方について紹介します。

トマトはある程度成長すると脇芽が次から次へと出てくるのですが、この脇芽はどんどん脇芽取りをして取り除かないと、養分を枝の成長に取られてしまい、なかなかトマトの実がならなかったり、なっても実が小さくなってしまう、と言われています。

でもトマトの脇芽は、トマトの主枝の葉が枯れてしまった時などに脇芽を育てて葉数を増やすことでトマトの木の元気を回復させる役割を果たすこともできます。

そんなトマトの脇芽について、脇芽取りの時期や摘みとり方、そして全部の脇芽を摘み取らず、必要な時にはトマトの元気を回復させる方法を紹介します。

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目次

トマトの脇芽①トマトの成長と脇芽について

 

トマトは丈夫なので種まきして苗を育てるところからでも簡単に育てることができます。

トマトの苗を植えても種まきしても、定植するのは十分気温が上がってから。

一番花がそろそろ咲こうか、というところで定植し、支柱を立てます。

地植えやプランターにトマトの苗を定植したのち、気温が上がってくるとトマトはぐんぐん成長を始め、早い時期から脇芽も出始めます。

成長が旺盛なトマトの脇芽は葉の付け根のところから生えてきます。

トマトの場合はほぼ全ての葉の付け根のところから脇芽が出ると思っていれば間違いないでしょう。

 

トマトの脇芽②脇芽取りのタイミング

トマトのわき芽は7〜8cmくらいの大きさまでの間にわき芽かきして摘みとります。

あまり小さくても摘みとりにくいですし、大きくなりすぎると脇芽が硬くなって手だけではポキっと折れなくなるのでハサミが必要になります。

また大きくなりすぎると脇芽を摘んだ後の切り口が大きくなる分細菌感染のリスクが高まります。

まだ脇芽が柔らかいうちにポキっと綺麗に折りとるか、それが難しければハサミで付け根からカットします。

トマトの実をならせるには花が5段咲いたら伸びていく先端をカットしてそれ以上成長しないようにして、栄養が実の方に回るようにします。

トマトの脇芽は先端をカットした後もどんどんそれぞれの節から伸びてきます。

ちょっと油断するとあっという間にあちこちのトマトの脇芽がニョキニョキと成長してしまうので、丁寧にチェックして大きくなる前にカットします。

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トマトの脇芽③脇芽を全部取ってはいけない理由1

さて、トマトの脇芽はどんどん摘み取らないといけないと紹介しましたが、全てを摘み取ってはいけない場合があります。

なぜ?と思う方もいらっしゃると思うので、その理由を改めて説明します。

理由は大きく3つあります。

一つはトマトの脇芽は挿し芽や水耕栽培に使うことができるから、というのが理由です。

摘み取ったトマトの脇芽をコップ挿ししておくとあっという間に発根しますし、清潔な土に挿し芽し木すれば簡単に発根して活着します。

ですのでトマトの脇芽から苗を育てたい場合は少し脇芽を大きく育ててからさし木用のさし穂として親木から切り離します。

通常の脇芽かきのタイミングよりも遅くなってからがトマトの挿し木の適期になります。

これが一つ目の理由。

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トマトの脇芽④脇芽を全部取ってはいけない理由2

 

トマトの脇芽を全部摘み取ってはいけない二つ目の理由は、収穫後期からトマトの脇芽を育てることで、トマトの親木の収穫を終えた後、トマトの木を再生させ、再び収穫することができるからです。

通常トマトの親木は5段まで花が咲いたら先端を摘芯して成長を止めます。

そしてトマトの実を収穫するのですが、収穫後期になってもトマトの親木がとても元気な場合、トマトはどんどん脇芽を出して成長を続けようとします。

状態のよい親木であれば、根元に近いところから出てくる強い脇芽を1本摘み取らずにそのまま伸ばし育てることで秋に再びトマトを収穫することができます。

親木の収穫が終わったら親木の地上部をいくつか脇芽のついた節を残してカットして、追肥します。

そしてそのままこれまでに成長して広がった根を利用して脇芽が再び大きく成長するのを待ちます。

暑さの盛りをすぎるとトマトが元気になってくるので、再び開花、結実させることができます。

上の写真は脇芽から育ったトマトの花です。

主枝に負けない、力のあるよい花が咲いています。

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トマトの脇芽⑤脇芽を全部取ってはいけない理由3

 

三つ目の理由、それはトマトの脇芽が親木のピンチを救う救世主になりうるからです。

トマトの親木が何らかの理由、例えば風害や病気や、過乾燥や強烈な日光による葉焼けなどで葉が痛んでしまい元気な葉の枚数が減ってしまった場合、トマトは実をならせることができなくなります。

そんな時、トマトの親木にはそれ以上葉が生えてくることはありません。

でもトマトの脇芽は再び次々に伸びて新しい葉を展開します。

失った親木の葉の代わりに一つの脇芽の葉を2〜3枚育てて、そこから先の茎は実がならないように摘芯します。

こうすることで脇芽の葉が育ち、足りなくなった親木の葉の働きを補ってくれるのです。

この方法、Balcofarmもずっと知りませんでした。

トマトはどうしても不要になった下葉から枯れこんでくるのですが、特に夏の暑さで葉が焼けてしまい、必要以上に枯れ込んでトマトの親木が貧相になるのを見ているばかりでした。

でもこのわき芽を利用する方法を知ってからは、下葉が枯れてもあまり気にならなくなりました。

トマトの脇芽の葉を育てることで、トマトの木の樹勢を維持して青々とした状態に保つことができるようになり、葉数を維持できるので、夏越しした後の秋のトマトの収穫まで割と楽にこぎつけるようになりました。

上の写真は10月ごろ、秋になってからの再収穫を控えたプランター栽培のトマトです。

プランターでのトマト栽培は水切れしやすいので、ここまでできればかなりよい成績です。

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トマトの脇芽⑥トマトの挿し木のデメリット

トマトの挿し木は発根しやすく簡単にできます。

脇芽は基本的には摘み取るものですから、トマトの挿し木をすることでの親株へのダメージなどのデメリットはありません。

簡単にトマトの株を増やせますのでぜひ試してみてはいかがでしょう。

ただし挿し木して育てるトマトの苗の方は、親株がある程度育ってから脇芽を摘むわけですから、育て始める時期が遅くなり、暑い時期に当たりやすくなる、というのがトマトの挿し木のデメリットといえばデメリットでしょうか。

またしっかりしたよい脇芽を選んで挿し木しないとその後の成長にも影響しますので、元気な勢いのある脇芽を時期を選んで挿し木します。

トマトの脇芽が15cmくらいまで育ったら、よく切れるナイフで生え際からカットします。

トマトの脇芽をそのままコップの水に挿して1時間程度吸水させます。

その間に小さなポットに赤玉土の小粒や挿し芽用の土を入れて挿し床を用意します。

栄養分のない清潔な用土であればよいのでバーミキュライトなどでも大丈夫です。

先にポットに水をやって土を湿らせながら土に含まれる微塵を洗い流します。

割り箸などで、トマトの脇芽を差し込む穴を作り、そこに切り口を傷つけないようにそっと挿し穂を挿して周りの土を軽く抑えます。

もう一度そっと水をやってトマトの脇芽の周りの隙間がなくなるようにします。

直射日光や風の当たらない場所で水を切らさないように発根するまで管理します。

新しい芽が育ち始めたら発根しています。

その後は徐々に日光に当てて慣らします。

ポットに根がしっかり回ってから、プランターなどに植え付ければ、親株と同じ品種のトマトができます。

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トマトの脇芽は摘み取るだけじゃなく最大限利用する

ここまで読んでくださってお分りいただけたと思いますが、トマトの脇芽は摘み取るものは適切に摘み取り、残すものは大切に残す。

こうすることでトマトの木の力を温存し、安定して長くトマト栽培を楽しむことができるようになります。

トマトの脇芽を利用して葉数を増やす方法を知った時、なかなかの衝撃でしたが、かなり使える方法だと思いますので、葉数が足りない、と感じるときはぜひ思い出してみてくださいね。

トマトの木自体は丈夫でとにかくよく育つのですが、美味しいトマトの実を上手にならせるのは結構難しく、Balcofarmも毎年試行錯誤しています。

今咲いている花の分の収穫がが終わったら今年のトマト栽培は終わりになります。

今年、育ててみたら味がよかったので、来年もフルティカトマトとホーム桃太郎を育てようと思っています。

 

<秋を超え、冬も終盤、1月終わりの追記>

この冬は暖冬だったこともあり、トマトの木がいつまでも枯れずにいるのでそのままプランターで一体いつまで枯れずに育つか放置して様子を見ています。

この追記を書いている時点でもビニールがけもせずに5〜6個のトマトがなっている状態です。

1月に入ってだいぶ気温が低い日もあり、葉が黄色くなってきていますし、トマトの実はなかなか赤くならないのですが、それでも赤味を帯びて収穫できたものは美味しくいただいています。

このまま3月ごろまで枯れなければ、再び元気のいい脇芽が育ち始めて早い時期からまたトマトを収穫できるかも知れませんね。

 

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