ポーチュラカの育て方とその種類を紹介します。
ウェルデルマニーはポーチュラカの中ではちょっと変わった種類で、ポーチュラカらしい多肉質の葉にふわふわの白い綿毛をかぶっています。
ウェルデルマニーは最近かなり人気があります。
ポーチュラカはハナスベリヒユとも呼ばれる人気の花で、食用にもなる植物です。
ポーチュラカは丈夫で育てやすくハンギングにも向きますので色々に楽しめるおすすめの花です。
目次
ポーチュラカについて
ポーチュラカはスベリヒユの一種で、暑さに強く、一株が大きく育ち、室内の暖かい場所で管理すれば冬越しもできる、花色、葉色のバリエーションも豊富なことから人気の花です。
ポーチュラカは丈夫で真夏に他の植物が暑さで疲れを見せる頃にも衰えることなく花を咲かせ続けるので、特に夏場に貴重な花で、花壇やハンギングに人気です。
このポーチュラカ、実は野菜として食用になる植物であることをご存知でしょうか。
育てやすく観賞用としても優れていて、しかも野菜として食べることもできるポーチュラカの種類や育て方、食用としての利用について紹介します。
ポーチュラカの種類①ウェルデルマニー
ポーチュラカの種類といえばなんと言っても最近人気なのが、ウェルデルマニーです。
少し珍しいポーチュラカの仲間です。
茎葉が白い綿毛に覆われていて、観葉植物のような見た目です。
花は通常のポーチュラカと同様の濃いピンク色の花が咲きます。
綿毛が繊細でとても可愛らしいポーチュラカで、多肉植物の人気が高騰しているからなのか、人気が高まっています。
ウェルデルマニーはふかふかの綿毛をかぶっていますし、食用ではなく観賞用のポーチュラカになります。
ポーチュラカの種類②一重咲きのポーチュラカ
ポーチュラカは花色が豊富で、単色咲きの花もありますし、上の写真のように花びらが斑入りのタイプ、八重咲きのものなど色々なタイプの花があり、鮮やかなピンクや黄色、淡いピンクやすっきりとした白など、どれもきれいで選ぶのに迷ってしまいます。
近縁の園芸品種や自生するスベリヒユなどポーチュラカには仲間も多いのでその種類について紹介します。
上の写真はごく基本的な一重咲きのポーチュラカです。
ポーチュラカの種類③マジカルキューティー
上の写真は斑入りの葉のポーチュラカ、マジカルキューティーという種類で花が咲いていなくても、花が咲いたように見える人気の品種です。
花もポーチュラカらしい濃い鮮やかなピンクの花が次々に咲きます。
育て方は普通のポーチュラカと同じように育てればOKです。
ポーチュラカの種類④近縁種のスベリヒユ
スベリヒユはポーチュラカの種類というよりも、むしろ原種に近く日本の田畑の畦道などに自生しています。
スベリヒユとポーチュラカはごく近縁で、どちらもスベリヒユ科スベリヒユ属の植物です。
地面に張り付くように広がる丈夫な草で初夏から夏に小さな黄色い花を咲かせます。
スベリヒユは暑さと乾燥にとても強く、田畑だけでなく道路のアスファルトの片隅にも生えているので、目にしたことがある方も多いことと思います。
ポーチュラカの種類⑤近縁種のマツバボタン
古くから鉢植えや花壇に植えられて親しまれているマツバボタンもスベリヒユ科スベリヒユ属、ポーチュラカの仲間です。
花の形は、ポーチュラカととてもよく似ていますが葉の形が松の葉のように細く尖っているのですぐに見分けがつきます。
マツバボタンも乾燥に強く丈夫で、ほとんど世話がいらない園芸植物です。
スベリヒユやポーチュラカは食用になる
スベリヒユには利尿や抗菌作用があることが古くから知られており、お茶として飲まれたり、一部の地域では食用としておひたしや乾燥したものを煮物にしたりします。
山形ではひょうと呼ばれ、少し酸味のあるぬるっとした食感が好まれています。
実際山形出身の方に聞いてみたところ、ごく当たり前にある山菜として自分も食べていたことや、辛子醤油で食べるお浸しは郷土の慣れ親しんだ味で時々食べたくなる、と言っていました。
スベリヒユはヨーロッパでもサラダや炒め物にして食べられているようです。
近縁のポーチュラカも同様の食べ方ができます。
スベリヒユ、ポーチュラカの食べ方
スベリヒユ、ポーチュラカは茎の柔らかいところを刈り取って綺麗に洗います。
鍋に熱湯をたっぷり沸かしてさっと茹で、お浸しにします。
しゃくしゃくとした歯触りと噛んでいると滑りが出てきます。
色の濃いポーチュラカは酸味を感じますが、白花で茎も淡い明るい緑色のポーチュラカはより酸味もクセもなく、鰹節をかけたお浸しはさっぱりしていて美味しいです。
その他油で炒めたり、濃いめの甘辛味に煮つけたりしても美味しいです。
食用にするなら茎が太い方が美味しいので、日当たりよく育てて充実したポーチュラカを収穫するとよいでしょう。
ポーチュラカ、ウェルデルマニーの育て方①用土
ポーチュラカはとにかく丈夫で寒さと過湿に気をつける以外、アスファルトの隙間でも生きられるくらい強い植物です。
土は水はけがよいことが大事で、それ以外はあまり細かいことにはこだわらなくて大丈夫です。
肥料も地植えならあまり必要ありません。
プランターの場合は土が少ない環境で大きく育ち花もたくさん咲かせるので、元肥の他に春と秋には追肥をしましょう。
ただしやりすぎるとポーチュラカが伸びすぎ、徒長したり茂りすぎて風通しが悪くなるので控えめに、様子を見ながら足りなければ回数を分けて肥料を追肥していきます。
一株でも大きく育ちますし、増やすのも簡単なので春に苗を購入して植え付けるのがおすすめです。
プランターなどで育てる場合は赤玉7、腐葉土3の土に元肥を混ぜて苗を植え付けましょう。
長く伸びた茎は切り戻せば脇芽が育って花数も増えます。
ハンギングや寄せ植えで混色にすると、開花した時にとてもきれいでおすすめです。
ポーチュラカ、ウェルデルマニーの育て方②水やり
暑さと乾燥にはとにかく強い植物ですが、乾燥させると虫がつきやすくなるので土の表面が乾いてからたっぷり水をやるようにします。
もともと多肉植物のように茎葉が水分を内包しているので過湿にすると蒸れて枯れてしまいます。
日当たりがよく風通しが良い場所で育てます。
他の植物のように真夏に半日陰に移動するような必要はありません。
ポーチュラカ、ウェルデルマニーの育て方③増やし方は挿し芽
ポーチュラカは一株でも大きく育ちますので種まきよりも苗を買って、挿し芽で株を増やします。
茎が土に接地したところからも発根しますから、発根した茎葉を切り取って株分けして植え付けてもよいですし、茎を10cm程度に切り取って下半分の葉を取り、茎の先は摘心して挿し芽をすれば簡単に発根します。
摘心をしないと、脇芽が増えず、1本がヒョロヒョロと伸びすぎるので、必ず挿し穂は摘心して、脇目を出させて、株をこんもりと育てるようにします。
その後、ポーチュラカの苗が成長して大きくなった後も、茎が長くなりこれ以上は伸びすぎになる、という場合は摘心や切り戻しをしてやればどんどん脇目が育ちます。
ウェルデルマニーも通常のポーチュラカと同様に挿し芽で容易に増やせます。
ウェルデルマニーの挿し木の場合は切り取った茎の土に挿す部分は葉だけでなく、綿毛も綺麗にむしり取ってから挿せばOKです。
挿し芽は水差しでも発根しますので発根を確認してから土に植えてもよいでしょう。
ポーチュラカ、ウェルデルマニーの育て方④冬越し
ポーチュラカは寒さに弱いのですが、多年草なので温度さえあれば枯れずに翌年も花が咲きます。
10月以降は活動が鈍るので、室内に取り込んで暖かい日当たりの良い窓辺において管理しましょう。
鉢が大きくて室内に置けない場合は、9月ごろに挿し芽苗を作り、小さな状態で室内管理して、翌春またプランターに植え付けすれば、同じ株の更新ができます。
ポーチュラカは真夏が美しい
ポーチュラカは春5月から秋10月ごろまで花を咲かせます。
他の植物が夏の暑さで勢いがなくなったりする中でもポーチュラカは元気に咲き続けます。
強い夏の日差しにポーチュラカの花の鮮やかなピンクやオレンジ、黄色の花がよく映えます。
中でもまっ白なポーチュラカは真夏の昼下がりに特に涼しげに見えるので個人的におすすめしたい花色です。
毎年温暖化の影響で夏の酷暑が話題になる中でもポーチュラカは簡単に育てられますので花壇やプランターで育ててみてはいかがでしょうか。