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レモンの木の白い虫対策①カイガラムシの駆除
白いコナカイガラムシも、その他のカイガラムシも駆除方法は同じです。
殺虫剤を使いたくないなら葉の裏や枝やについたカイガラムシをこそげ取るとよい、と言われています。
でもこれでは取り残しが出ますし、そうなるとまたすぐにカイガラムシが増えてきてしまいます。
いたちごっこをしている間にレモンの木が弱ってしまいます。
なるべくなら自然栽培、有機栽培が好ましいとは思うのですが、カイガラムシだけは殺虫剤を使うことも選択肢としてお勧めします。
カイガラムシはそのくらい執拗な駆除しにくい害虫です。
殺虫剤を使う量を最小限にするためには、枝についたカイガラムシをできるだけこそげ取ります。
カイガラムシをこそげ取る時には歯ブラシを使うのがおすすめです。
歯ブラシは人間の口の中の粘膜が傷つかないように作られていますので、植物を傷つけにくいです。
特に柔らかい葉の裏などは歯ブラシでなるべく優しく擦り取ることで植物のダメージを抑えることができます。
数が多いときは、目で見てわかる部分は歯ブラシでなるべく擦り落とした後にカイガラムシ用の殺虫剤を散布するとしっかり虫害を抑えることができます。
根気強く繰り返していると、徐々に数が減り、やがてカイガラムシはいなくなります。
レモンの木の白い虫対策②カイガラムシは春から活動が活発になる
カイガラムシは気温が上がってくると幼虫が活動を始めます。
カイガラムシにはたくさんの種類がありますが、成虫になると殻を被って枝にじっとはりつくものが多く、この殻はロウのようなものでできていて水を弾くことから散布する薬剤などの効き目が得られにくくなります。
こうなってくるとシュッとスプレーして駆除、というわけにいかなくなるので浸透移行性のある殺虫剤を使います。
浸透移行性とは散布された薬剤が植物に吸収されてその汁を虫が吸うことで殺虫成分の効果が得られるものです。
モスピラン顆粒水溶剤、ダントツ水和剤などが浸透移行性でカイガラムシなどにも効果があり柑橘類にも使える農薬になります。
ダントツ水和剤は収穫の前日まで、モスピラン顆粒水溶剤は収穫の14日前までが使える時期になります。
カイガラムシは幼虫の方が駆除しやすいので春、カイガラムシを見つけたら油断せずに即駆除することが必要です。
殺虫剤を使うのは本意ではなくても大切なレモンの木を枯らしてしまうよりもずっといいです。
レモンの木の白い虫対策③コナジラミにも要注意
レモンの木につく白い虫のもう一つ、コナジラミ類がいます。
コナジラミはカイガラムシと同じカメムシの仲間で植物の汁を吸汁する害虫です。
カイガラムシと同じく繁殖力が強く、分泌液でレモンの木が汚れるとすす病を発症してしまいます。
すでに紹介しましたが、カイガラムシと違うのはコナジラミの成虫には羽が生えていて木を揺らすとパッと小さな白い虫が一斉に飛び回る、ということです。
飛び回るということは他の植物にも影響がありますからカイガラムシ同様見つけたら即駆除が必要です。
中途半端な害虫駆除のやり方で残留組がいるとまたあっという間に白いコナジラミが増えてしまいます。
昨年まで鉢植えの柑橘類を2鉢育てていましたがその2鉢に白いオンシツコナジラミがついてしまいました。
殺虫剤は使わず葉水をしたりコナジラミの幼虫をこすり取ってみたりしたものの、葉は汚れて全体的にすす病が発生してしまい、手の施しようがない状態にしてしまいました。
やはり意地を張らずに殺虫剤を使えばよかった、とその時は後悔しました。
人間だって病気になったらお医者さんにかかったり薬を飲んだりしますよね。
レモンの木の白い虫対策④レモンの木につく白い虫には早い段階で殺虫剤を
上記の経験をして以来、コナジラミとカイガラムシだけは見つけたらすぐに殺虫剤を使おうと心に決めました。
吸汁とすす病のダブルパンチではレモンの木はなすすべなし、です。
二つの害虫だけは殺虫剤を使おうと決めてからのこと、多肉植物のハオルチアに白いコナカイガラムシがついたことがありました。
迷わずすぐにカイガラムシに効果のあるダントツ水和剤を散布したら、元気なく成長が止まってしまっていたハオルチアが1週間くらいで元気を盛り返し、また大きくなり始めました。
カイガラムシに吸汁されることでこれだけはっきり植物の成長が阻害される、ということもわかったので、ますます躊躇なく、カイガラムシ、コナジラミは即刻殺虫剤を使って駆除していこうと思います。
次ページではこれらの害虫駆除のおすすめの時期について書いています。