ほうれん草栽培失敗、7つの原因と対策、ほうれん草栽培が失敗する意外な要因とは

ほうれん草栽培失敗の7つのポイントと解決方法、対策をご紹介します。

ほうれん草の栽培は簡単と言われていますが、実際にやってみると意外と難しく失敗してしまうことがあります。

「種まきしたけどうまく発芽しない」

「発芽はしたけどいつの間にか姿が見えなくなっていた」

「葉が黄色くなって育ちが悪い」

などなど、栽培は簡単と言われているにもかかわらず、なぜほうれん草栽培に失敗してしまうのでしょう。

一般的にほうれん草は酸性土が嫌いなので土の酸度が高い(=pHの数値が小さい)と栽培に失敗する、と言われています。

ところがほうれん草栽培の失敗の原因には他にも、まさかそんなことが、という意外な要因があります。

ほうれん草の栽培に失敗した実際の経験からの対策をご覧ください。

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目次

ほうれん草栽培失敗の原因①ほうれん草は酸性土が嫌い

ほうれん草は野菜の中では特に酸性の土を嫌う性質がある、と言われています。

一般的な野菜を育てる場合はpH6.0〜6.5程度の土が適していますがほうれん草の場合はもう少しpHが高い方がよいです。

ほうれん草は他の野菜よりも土壌の酸度には敏感で、pHが低いと育ちません。

ほうれん草栽培に適したpHの数値には諸説あって、JAの情報を見てみても各地域ごとに少しずつ違いがあります。

こちらで目にした一番低い数値がpH6.0、そして一番高い数値がpH7.5の弱アルカリ性でしたが、この両端の数字は限界値に当たるかと思いますので、無難なのはpH6.5〜7.0くらいのところではないかと思います。

pH7.5以上にあげてしまうとそれはそれでほうれん草が育ちにくくなりますので、ほうれん草が好きなのは幅広くみても「pH6.0〜7.5」の範囲だということを覚えておくとよいでしょう。

どうしても育ちにくいときは、土壌酸度計などで土の酸度を測ってみるのもよいかもしれません。

種をまいて発芽した後、葉が2〜3枚になってもその後成長しない、枯れてしまう、ほうれん草の葉が黄色くなって育ちが悪い、という場合は土のpHが低いことが原因であることがほとんどです。

秋に種をまいて芽も出たのにいつの間にか影も形もなくなっていた、という場合、ほうれん草にとって土壌の酸度、pHが低いことが原因であると考えられます。

ほうれん草を育てる場合は苦土石灰を使ってしっかり土壌のpHを調整してから種まきしましょう。

有機石灰は効き目が穏やかでpHが変化するまで時間がかかりますので、ほうれん草栽培のために土の酸度調整をする場合は、より早く反応する苦土石灰を使った方がよいでしょう。

 

ほうれん草栽培失敗の原因②ほうれん草の種は発芽率が低い

ほうれん草の種は殻が硬い上に種皮の部分に休眠物質がついているため、そのままだと発芽しにくい性質があります。

そのため最近売られている種は種皮に傷をつけたうえで殻の中にある種を殺菌するために薬剤処理して発芽しやすいように加工されているものがほとんどです。

このように薬剤処理されたほうれん草の種はそのまま種まきすることができます。

薬剤処理されていない自然な状態の種の場合はこの休眠物質を取り除くために何度か水を替えながら1日ほど水につけてから種まきをしたりします。

気温が高い時期は、ほうれん草は発芽しにくいので水につけた後の種を乾かないように湿らせたキッチンペーパーなどで包んでビニール袋に入れ、冷蔵庫の野菜室などで2〜3日置いておき少し根が出て発芽が始まっててから土にまきます。

どちらの場合もほうれん草の種が発芽するまで水分はしっかり必要なので、乾かさないようによく観察して水やりをこまめにします。

乾かしてしまうとほうれん草が発芽しなくなってしまいますので注意が必要です。

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ほうれん草栽培失敗の原因③土の養分が足りない

ほうれん草は栄養豊富な土でないと育ちにくい野菜です。

特にほうれん草栽培では初期生育が大事で、小さいうちからたっぷり養分を必要とします。

土に栄養が足りないと生育不良になり、よく育たずに終わってしまいます。

そのためほうれん草を栽培する土には堆肥、元肥ともにしっかり混ぜ込んでよい土を作って種まきをします。

前述の苦土石灰も含め、ほうれん草を植える場所の準備は少なくとも2週間前には済ませておくことをお勧めします。

元肥が足りないな、と思う場合は水やりの時に液肥を使って養分を補うとよいでしょう。

 

ほうれん草栽培失敗の原因④株間が狭い

 

ほうれん草栽培では初期生育が大事であることを書きましたが、同じ理由で間引きのタイミングが遅れたり、間引きの仕方がたりなくて株間が狭いとお互いに栄養を取り合って、初期生育に必要な栄養がたりなくなってしまいます。

ほうれん草栽培には養分がしっかりと必要ですので一株に十分な栄養がいきわたるように種まきの時から種の間隔を1〜2cmとり、その後の間引きでも株間をしっかり取っていきます。

本葉2〜3枚で1回目の間引きをしますが、この時株間が3cm程度になるように、そして2回目の間引きで株間が最低6cmくらいになるようにします。

このタイミングが遅れるとほうれん草の株が混み合って徒長して、茎がたってしまったり、そのままとう立ちしてしまい花芽ができてしまうこともあります。

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ほうれん草栽培失敗の原因⑤土の深さが足りない

ほうれん草の根は直根性で土中にまっすぐ深く伸びます。

そのため土はしっかり深いところまで耕して堆肥と元肥をすき込んでおく必要があります。

プランターの場合は深型プランターなら言うことなしですが、最低でも65cm標準プランターサイズ以上のプランターで栽培するのがおすすめです。

葉物野菜なのでそんなに深い土が必要だとはあまり想像しにくいですが、ほうれん草の場合は初期生育の時点から収穫するまでの間養分をたくさん必要とするため、しっかり深いところまで耕して元肥を効かせてやることでほうれん草の根が養分の吸収をしっかりできるようになります。

 

ほうれん草栽培失敗の原因⑥気温が高い

ほうれん草の生育適温は15〜20度と冷涼な気候を好みます。

その分寒さには強く冬でも路地で栽培できます。

今では、品種改良もされて夏場でも栽培しやすいほうれん草の種類もあるようですが、やはり育てやすいのは気温が下がる秋から冬、そして早春、という時期が適しています。

日本は毎年5月〜9月までの間にとにかく猛暑酷暑と言われる暑い日が続いたりしますのでその時期はほうれん草の栽培はそもそもしにくいのです。

秋に種をまく際も、しっかり夏の残暑、高温が落ち着いてからの方が無難です。

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ほうれん草栽培が失敗する原因⑦意外な要因、夜間の光

ほうれん草栽培が失敗する原因として見落としがちな意外な要因がもう1つあります。

それは夜、外灯などがある明るい場所ではほうれん草の栽培ができない、と言うことです。

ほうれん草は短日性、つまり日が短くなる環境で栽培可能な野菜です。

日の出ている時間が1日12時間以下の環境でよく育ちます。

つまり、秋分の日から春分の日までの間が一番育てやすい時期になります。

日が長くなるとどうなるかというとほうれん草は花を咲かせてしまいます。

一般にこれは「とう立ち」と言います。

菜花のようにとう立ちした部分を食べる野菜もありますがほうれん草の場合はとう立ちすると葉が硬くなり美味しくありません。

ベランダ菜園や家庭菜園の場合はこの夜間の光の問題は特に気をつけなければいけません。

夜でも窓辺の光がほうれん草に当たっていたり、外灯の光がほうれん草に当たっているとほうれん草は日の長い春から夏の季節と勘違いしてとう立ちしてしまうのです。

夜しっかり暗くなる場所じゃないとほうれん草栽培はなかなかうまくいきません。

もしベランダや庭先などで、夜、家の明かりや外灯がほうれん草に当たってしまうような場合は光が当たらないように黒ビニールをかける、ダンボールをかぶせるなどして夜の間だけしっかり光を遮ってやる必要があります。

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ほうれん草栽培の失敗、原因は見つかりましたか?

ほうれん草栽培の失敗の原因、思い当たるものはあったでしょうか?

すんなりうまく栽培できてしまった時には気づかずに済むようなほうれん草栽培の失敗の原因。

実際に失敗してみて初めて、ほうれん草ってこんなに敏感なんだ、ということがよくわかります。

特にベランダ菜園のプランター栽培では窓辺の光の問題と株間の問題、pHがあっていないなどが失敗の原因になりやすいです。

意外と気難し屋さんのほうれん草ですが、これらの原因がわかれば対処法自体は簡単ですのできっと美味しいほうれん草が収穫できるようになると思います。

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