植物を丈夫にするカルシウム液肥の作り方

二価鉄液の作り方はこの一つ前の記事で紹介しましたが、

もう一つ、植物を丈夫に育てるカルシウム液肥の作り方を紹介します。

カルシウム液肥はごくごく身近な材料で簡単に手作りできます。

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目次

カルシウム液肥は何に効く?

二価鉄液は植物の光合成を助け、根や新芽の成長を促します。

カルシウム液肥は植物の茎や葉など植物の組織を丈夫にする働きがあります。

カルシウムが不足して起こる代表的な弊害はトマトの尻ぐされ病です。

トマトはカルシウムが不足すると、実が柔らかくなり、せっかく実ったトマトの先端の方から茶色くなりぶよぶよと腐ってしまいます。

そのほかには枝先の新芽や葉の先端が茶色く枯れてしまうチップバーンもカルシウムが不足すると起こりやすくなります。

カルシウムは植物の細胞壁を丈夫にして、病原菌の侵入に対する耐性を高めてくれる重要な役割を果たしています。

石灰もカルシウム肥料になりますが、こちらは粉末を土に混ぜ込んで土壌酸度を調整するために使ったりします。

家庭菜園などで使いやすいのは苦土石灰、そのほかに消石灰、生石灰などがあります。

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自家製カルシウム液肥の材料

カルシウム液肥の作り方は非常に簡単です。

材料もほとんどの家庭にあるものだけです。

・卵の殻3〜5個

・酢 300ml

これだけです。

酢は穀物酢がお値段も安くておすすめです。

アミノ酸などその他の成分にこだわって作りたい!という方はお値段が少々張りますが、黒酢や特に中国の香酢にはアミノ酸が豊富に含まれています。

ただ、アミノ酸のために黒酢を使うのは勿体ないので、アミノ酸を植物にあげたい場合は、別記事、ブルーベリーのうどんこ病対策で紹介しているえひめAIを作って使うのがおすすめです。

 

ブルーベリーのうどんこ病と対策について
Balcofarmでは2021年ごろから、ブルーベリーにうどんこ病が見られるようになりました。 それまでブルーベリーにうどんこ病は出ないものと考えられていたので、うどんこ病ではないのかもしれないと思っていましたが、残念ながら本当にうどんこ病...

 

えひめAIを実際に使ったところ、その効果もしっかり感じることができ、元々は水質浄化などに使われるものですので、安心して使うことができます。

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自家製カルシウム液肥の作り方

さて、カルシウム液肥の作り方ですが、卵の殻は卵を割ったときに薄皮を剥がして取り除いておくとよいです。

薄皮を取り除かなくても作ることはできますが、溶けずに残るので、出来上がった活力液を濾す時に邪魔になります。

広口のビンなどに卵の殻をいれ、酢を注ぎます。

卵の殻は細かく砕いてもいいし、大きいままでも溶けるに従って崩れていきますのでどちらでも大丈夫です。

そのまま置いておくと、酢の酸で卵の殻のカルシウムが溶けていきます。

 

 

溶ける時にガスが出るので、密閉はせずに、置いておきます。

卵の殻の表面に細かい気泡がたくさんついて、浮き上がってきますので、時々ゆすってガスを逃して、卵の殻の表面がなるべくお酢に触れているようにします。

3日くらい置いておくとかなりの卵の殻が溶けてなくなっていきます。

しばらくそのまま置いておいて、ゆすってもガスが全く出なくなったら出来上がりです。

このくらいの量だと卵の殻は残ると思いますので、出来上がった液体を濾した上澄を使います。

薄めてスプレーで散布しますので、スプレーが詰まらないよう残った卵のからをしっかり濾してからしばらく静置して、その上澄を使うようにします。

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自家製カルシウム液肥の使い方

出来上がったカルシウム液肥は500倍〜1000倍に水で薄めてスプレー容器に入れて葉面散布します。

頻度としては10日前後に1回の間隔で様子を見ながら散布します。

お酢にはアミノ酸も含まれていますので、お酢だけでも植物に元気を与える液肥として使えますが、カルシウムが溶け込んでいるカルシウム液肥はさらに植物を元気にする働きがあります。

スプレーで散布することで葉や茎の表面からカルシウムやアミノ酸が吸収されます。

葉面散布は直接散布された部分の葉や茎に働きかけるので即効性があると言われています。

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自家製カルシウム液肥はクエン酸でも作れる

卵の殻は酸に溶けるので、クエン酸を水に溶かした溶液でも卵の殻を溶かすことはできます。

実際にクエン酸カルシウムそのものも流通量は少ないかもしれませんが、肥料として販売されているようです。

ただ、このカルシウム液肥を作るときは酢(酢酸)を使う方がおすすめです。

卵の殻が溶けてできた酢酸カルシウムは水に溶けやすい性質を持っています。

また卵の殻を酸で溶かすにはph4以下の酸が必要なのですが、食酢のphは約3.8ですので、そのまま薄めずに使えばphを気にせずに卵の殻を溶かすことができます。

酢にはそのほかにも微量のアミノ酸や有機酸も含まれています。

好みもあると思いますので、作って使ってみて、よいと感じられる方を利用していただくのがよいでしょう。

卵の殻を酢やクエン酸を水で溶かしたものにつけるとしゅわしゅわと泡が出てくるので、ちょっとした実験をしているみたいで、楽しいと思います。

 

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