ブルーベリーのうどんこ病と対策について

Balcofarmでは2021年ごろから、ブルーベリーにうどんこ病が見られるようになりました。

それまでブルーベリーにうどんこ病は出ないものと考えられていたので、うどんこ病ではないのかもしれないと思っていましたが、残念ながら本当にうどんこ病だったようです。

うどんこ病はイチゴや野菜、その他の果樹や庭木など、あらゆる植物で発生する病気ですが、ブルーベリーのうどんこ病は比較的最近見られるようになった病気なので、少し状況を紹介します。

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目次

ブルーベリーのうどんこ病、2021年に初めて発生

以下の農業協同組合新聞の記事(2021.10.12)によると、ブルーベリーに初めてうどんこ病が認められたのは2020年、長崎で、とされています。

ブルーベリーにうどんこ病 県内で初確認 静岡県
静岡県病害虫防除所は、ブルーベリー類うどんこ病(仮称)の発生を県内で確認。これを受け、10月11日に病害虫発生予察特殊報第1号を発令した。

Balcofarmではその翌年となる2021年にブルーベリーにうどんこ病が発生しました。

その年の春に購入したラビットアイ系のブルーベリーの苗木に出たのが始まりでした。

元々育てているブルーベリーにうどんこ病がでたことはそれまでなく、その新しい苗が初めてで、ブルーベリーにうどんこ病は出ないと言われていたはずなのに、と思ったのを覚えています。

そして、ブルーベリーにうどんこ病は出ないのだから、たまたま他の植物から菌の胞子が飛んでしまってくっついてきたくらいのことで、そんなに広がらずに消えるのではないか、と思っていたのです。

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うどんこ病は他のブルーベリーにも広がった

ブルーベリーにはうどんこ病は広がらないだろうと思った予想は見事に外れ、その年は元々育てていたその他のブルーベリーにもうどんこ病がうつってしまいました。

それまで全く見たことがなかったのにも関わらず。

ラビットアイはうどんこ病が出やすかったです。

2021年に特にうどんこ病の影響を受けたのは、それより以前から育てているコロンバスでした。

他には近くに置いていたピンクレモネードも少しだけですが白い粉を吹いていました。

さらに2022年は他のラビットアイも全てうどんこ病になり、かなり粉を吹いた状態になりました。

特に酷かったのはコロンバスとブライトウェル。

上の写真は2023年2月のコロンバス、かなりひどくうどんこ病にやられています。

ブライトウェルは元々育ちがあまりよくない個体だったので、より影響を受けていたのかもしれません。

コロンバスは調子がよかったのですが、秋以降葉は真っ白な状態で、葉も縮れてしまい見た目も悪くとても残念な感じでした。

その他ラビットアイ系ブルーベリーはパウダーブルーも、オンズローもうどんこ病になりました。

ここで育てているラビットアイ・ブルーベリの中ではオンズローは比較的軽症でした。

サザンハイブッシュのサミットはうどんこ病にはかかりにくかったです。

多少うどんこ病になっている葉が見受けられましたが、かなり秋遅くになるまで、サミットをコロンバスのすぐ近くに置いていてもうどんこ病が見られた葉はわずかでした。

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ブルーベリーのうどんこ病対策①冬の落ち葉を全て片付ける

ブルーベリーはうどんこ病にかかっても今のところ枯れることはないようです。

また、うどんこ病にかかった葉は冬に落葉することで、その年の状態は一度大部分はリセットされます。

ですので、ブルーベリーがうどんこ病にかかった時の対策としては、まず、落ちたブルーベリーの葉をそのままにせず、全てきれいに片付けることが1つ。

ブルーベリーの落ち葉をそのままにしておくと葉についているうどんこ病の菌が広がってしまいます。

最近は温暖化の影響もあってか冬になってもブルーベリー、特にラビットアイやサザンハイブッシュ系のブルーベリーが落葉しない場合があります。

上の写真はうどんこ病にかかった葉が落葉しない冬のコロンバスです。

こういった場合は、春先に新芽が出る前に前年の葉を全て残すことなく摘み取ってしまいます。

こちらが葉を全部摘み取った後の状態。

まだその下の枝には葉が残った状態ですが、残っている葉は全て摘み取ります。

ブルーベリーの細い枝の葉を摘むときは枝が折れないように一枚一枚丁寧に葉を外していきます。

特にコロンバスは枝がしなることなくポキポキ折れやすいので注意が必要です。

摘み取ったブルーベリーの葉や落ち葉は全てビニール袋などに入れて処分しましょう。

 

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ブルーベリーのうどんこ病対策②薬剤による防除

現在(2023年3月現在)のところブルーベリーのうどんこ病に使える、適用がある農薬は、住友化学園芸のカリグリーン(ブルーベリー適用あり)とベニカマイルドスプレー(果樹類として適用あり)が該当の会社のホームページで確認できます。

どちらもオーガニック栽培に使えるもので、収穫前日まで使える比較的安全性が高い薬剤と思われます。

ベニカマイオルドスプレーは物理的に作用する農薬なので薬剤抵抗性の心配もなく、使用回数の制限もありません。

ただし効き目はマイルドで、うどんこ病がひどくなってしまうとなかなか完全に防除することが難しいので、早め早めに使ってうどんこ病がひどくならないように抑えていくのがおすすめです。

カリグリーンはカリ肥料にもなるもので、予防よりも発病後の治療に効果が期待できる薬剤とのことです。

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ブルーベリーのうどんこ病対策③酢または重曹をスプレーしてみる

その他にもうどんこ病対策に重曹、もしくは酢を水で薄めてスプレーする、というのも試してみるといいかもしれません。

これらは効き目も穏やかなのでブルーベリーにうどんこ病が見られたごく初期のうちに使える感じでしょうか。

どちらも濃すぎるとブルーベリーの葉が生理障害を起こしますので、1000倍を目安に水で薄めたものを、葉の全面がびしょびしょにしっかり濡れるくらいにスプレーします。

水分が弾かれてしまうので手間はかかりますが、うどんこ病がひどい葉の粉吹き部分は優しく擦り落としながらスプレーするとより効果的です。

特に酢を使ったものは活力剤にもなるので予防として普段から時々スプレーするのがおすすめです。

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ブルーベリーのうどんこ病対策④うどんこ病の予防対策

その他、ブルーベリーのうどんこ病の予防対策としてできることは、他の植物でもご紹介していることですが、日当たり、風通しをよくして植物を元気な状態でいられるようにするのがポイントです。

ブルーベリーは枝が混み合いやすいので、剪定時期にはしっかり間引き剪定や切り戻し剪定で風通しよく、木の中心にも日光があたるように樹形を整えます。

またうどんこ病は空気が乾燥すると出やすくなるので、1日1回でも散水ホースなどでミスト散布してやると、ハダニもつきにくくなるのでおすすめです。

その他、土の状態を改善したり、植物を元気にするえひめAI-1という微生物資材が肥料として販売されていて、これも植物を元気にして病気にかかりにくくするという面からおすすめです。

えひめAIは水質など環境浄化のために作られたもので、家庭でも作れる方法が公開されていますので、ご興味のある方は試してみてはいかがでしょうか。

Balcofarmは日照条件がブルーベリーにとってはあまりよくないため、うどんこ病が通常より出やすいかもしれません。

2023年は初めて食べられるであろう品種も複数あるので、うどんこ病対策も色々試しながらこの場所にあった対処法を見つけられたら思います。

 

 

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