水菜の栄養素について紹介します。
水菜はレシピも多く、栄養豊富で特にサラダに人気の葉野菜です。
京菜とも呼ばれ、伝統的な京野菜ですが、今はごく気軽に水菜という名前で入手可能です。
水菜は淡い色の野菜ですがカルシウムなどの栄養素が豊富に含まれている優秀な冬野菜です。
元々は漬物や、火を通す煮浸し、鍋物などに使われていましたが、若くて柔らかい水菜の葉は味も淡白で癖がなく、シャキシャキとした歯ざわりがよいことから、すっかりサラダの定番野菜として親しまれるようになりました。
水菜は和食素材の葉菜なので、そんな水菜をどうやってサラダで食べると美味しいのかな、と思う方も中にはいらっしゃるかもしれませんが、味がシンプルなゆえに、何と合わせても美味しい水菜の栄養バランスのよいサラダのレシピ、ドレッシングを紹介します。
目次
水菜の栄養素を小松菜と比較すると
水菜にはどんな栄養素が含まれているのでしょうか?
ビタミンCやカリウム、カルシウムなどの栄養が非常に豊富なので、テレビでもたびたび取り上げられて話題になることがあるくらい、水菜は栄養たっぷりの健康野菜です。
水菜は色が薄いのでそんなに栄養があるとは想像しにくいのですが、実はカルシウム、マグネシウム、葉酸、ビタミンCが小松菜より多く含まれている、驚きの栄養野菜です。
以下は水菜の栄養と小松菜の栄養の比較表です。
栄養素 | Ca | Mg | リン | 亜鉛 | β-カロテン 相当量 |
葉酸 | VC |
mg | mg | mg | mg | μg | μg | mg | |
水 菜 | 210 | 31 | 64 | 0.5 | 1300 | 140 | 55 |
小松菜 | 170 | 12 | 45 | 0.2 | 3100 | 110 | 39 |
100gあたりの栄養成分 ※出典:食品成分データベース(文部科学省)より
色は小松菜の方が濃いので、さすがにβカロテンは水菜ではなく小松菜に軍配が上がっていますね。
それ以外は水菜の方がミネラルを多く含んでいるのがわかります。
マグネシウム、亜鉛、葉酸などの栄養素は貴重なビタミン、ミネラルです。
また上の表には入っていませんが、水菜には100g中に鉄分を2.1mg含んでいます。
水菜は色が薄いので見落とされがちなのですが、このように栄養素を豊富に含んでいますので積極的に食べたいところです。
水菜サラダの栄養バランスレシピ①水菜の下ごしらえ
水菜は癖のない淡白な野菜ですので、どんなものと合わせても美味しいサラダになります。
あえていうなら、水菜をサラダにするときは、シャキシャキの歯ざわりを楽しむために食べる前に30分くらい氷水につけてパリッとさせてから水を切り、食べやすい長さに切って盛り付けるという、ちょっとした一手間をかけるのがおすすめ、というところです。
下ごしらえで先に切ってから水につけると早くパリッとしますが、切り口から栄養が流れ出してしまうので、なるべく切る前に氷水につけておきましょう。
料理は食べ手には見えないさりげない一手間の下ごしらえが違いを生み出します。
切る時には白い茎の部分と葉の部分を分けて刻んで、それぞれ食感の違う部分をバランスよく盛り付けるのも水菜サラダを美味しく仕上げるコツになります。
水菜サラダの栄養バランスレシピ②水菜とツナのサラダ
水菜をサラダにするとき、絶対に合わせたいイチオシと言っても過言ではないのはツナです。
ツナをプラスすることで良質のタンパク質も取ることができ、栄養バランスがよくなります。
食べやすい大きさに切った水菜にスライスして水にさらした玉ねぎ、ツナをトッピングして、黒胡椒をたっぷり目にふり、レモン醤油をまわしかけます。
オイルはお好みでプラスしてもいいですし、ツナと一緒に食べることでオイルなしでさっぱり食べるのもおすすめです。
粗くひきたての黒胡椒をたっぷり振って香りを楽しむのが極上の一皿にするコツです。
水菜サラダの栄養バランスレシピ③パリパリ水菜のベーコンジャッとのせサラダ
今回紹介している他の水菜サラダはみんな完全に生のパリパリの水菜を楽しみますが、このレシピだけはちょっと違います。
水菜の下ごしらえは変わりません。
パリパリに冷やした水菜を器にたっぷり盛りつけます。
生の水菜のサラダで食べる量よりたっぷり目の水菜を直径24cmくらいの大皿に山盛りにしてください。
ベーコン5〜6枚(100g〜150g)は5mm程度の短冊に切って、オリーブオイル大さじ2で弱火で焦がさないようにカリカリになるまで炒めます。
オイルを加えることで水菜の栄養の中で少し手薄なβカロテンも効率よく摂取することができます。
ベーコンからも油が出てくるのでフライパンの中にはオリーブオイルとベーコンの旨味が滲み出た油が混ざり合って、美味しい調味オイルが出来上がります。
ベーコンは油が出ると小さくなり、カリカリの状態です。
この熱いオイルをカリカリになったベーコンと共に一気に山盛りの水菜にジャッとまわしかけます。
オイルの熱で水菜がしんなりしますので、すかさずレモン1/2個を上からぎゅっと惜しみなく絞ります。
オイルの熱で味がよくなじみ、水菜がしんなりしたところをいただきます。
水菜にオイルの熱が入ってしんなりすることで、生の水菜よりもたくさん量を食べられることから、栄養素もその分しっかり摂ることができます。
水菜サラダの栄養バランスレシピ④水菜のハム巻きサラダ
水菜はレタスやキャベツと違い、細長く葉が揃った野菜です。
この特徴を生かして食べやすいサラダを作ります。
薄切りのハムにほどよい量の水菜を束にしてのせます。
からしマヨネーズを少々のせてからハムで水菜をくるっと巻いて、巻き終わりを下にしてお皿に並べていきます。
ハムのピンクと水菜の淡いグリーンの色が綺麗で、食べやすく、手でつまんでパクッと食べることもできます。
ハムのタンパク質、マヨネーズのオイルでβカロテンの摂取率を高めればバランスよく栄養を取ることができます。
子供も食べやすく、大人はちょっとしたおつまみになります。
ハムは普通のハムでもいいですし、生ハムで作ればなかなかにおしゃれな前菜になります。
普通のハムの場合はねりからしを、生ハムの場合は洋風の粒マスタードをマヨネーズに合わせるのがおすすめです。
水菜サラダのバランス栄養レシピ⑤ドレッシングは梅オニオン
水菜は何と合わせても、クセがなく美味しく食べられますが、特にオススメしたいのは、動物性たんばく質と合わせること。
味の相性もいいですし、栄養バランスもよくなります。
ハム、ツナ、ベーコンは紹介しましたが、他に水菜と相性がよくて特にオススメしたいのがしらす、その他だとゆで卵のみじん切りやカッテージチーズです。
どれも優しい味なので、淡白な水菜と組み合わせても水菜の風味が引き立ちます。
合わせるドレッシングは玉ねぎのすりおろし大さじ2、大きめの梅干しの果肉を包丁でペースト状に叩いたもの、オリーブオイル大さじ2、酢またはレモン汁大さじ2を混ぜ合わせた梅ドレッシングがおすすめです。
塩を加えず梅に含まれる塩分と酸味を活かすことで塩分控えめで美味しいサラダをいただけます。
梅には栄養素としてはクエン酸が豊富に含まれていて疲労回復や胃腸の調子を整える効果があります。
このドレッシングがあれば、水菜にしらすをトッピングして、海苔や長ネギの千切り、鰹節などをプラスした和風サラダとしてもオススメの組み合わせになります。
水菜は栄養豊富なオススメの食材
火を通しても生でも食べられる水菜、難しいことは何もなく、栄養もしっかりとれますし、水耕栽培もできるので、流通も安定していて価格も比較的安価です。
写真のように茎が赤くなる水菜もあるので、見た目にも楽しむことができますね。
実は水菜はプランター栽培もすごく簡単でよく育ちます。
買ってもよし、育ててもよしの水菜、ぜひ気軽に食卓に登場させてみてはいかがでしょうか?
火を通した水菜の煮浸しやスープなど、水菜の美味しい食べ方はまだまだ他にもたくさんあり、色々な味を楽しむことができます。