レモンバームの育て方、レモンバームが枯れる原因を紹介します。
レモンバームの育て方は簡単ですが、環境が合わないと枯れることがあります。
ハーブ栽培初心者の方が経験しがちな失敗のポイントも含めてレモンバームの育て方を紹介します。
目次
レモンバームについて
レモンバームはメリッサとも呼ばれる爽やかなレモンの香りのハーブです。
誰でも気軽に栽培できて、香りも効能も素晴らしく、アロマセラピーで使われるレモンバームの精油はとても貴重で、高価なものです。
レモンバームはミントの仲間でシソ科の植物です。
和名は香水ハッカ、西洋山ハッカといい、明るいグリーンの葉が私たちの目を楽しませてくれる人気のハーブです。
レモンバームの効能
レモンバームは鎮静や鎮痛、抗うつ、精神の安定などの効能があるとされ、ヨーロッパでは古くから安眠のハーブと呼ばれてお茶やポプリに利用されてきました。
日本では個人で楽しむハーブティーとして親しまれています。
集中力を高める効果・効能からか近年では認知症の予防の助けになるのではないかと言われているようです。
レモンバームから取れる精油はごくわずかな量しか取れないため大変貴重なもので、その和名の通り香水の原料としても利用されています。
植物としてのレモンバームは繁殖力が旺盛でたくさんの葉を収穫できるため入浴剤やポプリとしてもよく利用されています。
レモンバームの育て方①レモンバームの好む環境
レモンバームは繁殖力が旺盛なので育て方はあまり手がかからず、こぼれ種からもよく増えます。
半日陰くらいの場所で湿り気のある土を好みます。
ベランダなどで日当たりに制限があるような場所でも水があればよく育ちます。
育てやすく、香りもよく、葉の色も明るいグリーンでとても美しいのでハーブ初心者の方には特におすすめしたいハーブです。
レモンバームの育て方②プランター栽培の土
湿り気のある土がよいので腐葉土などの有機質の割合を多くします。
赤玉6、腐葉土4を基本にご自身の環境に合わせて加減してください。
肥料はあまりやりすぎると徒長しやすく、茎葉が軟弱になると病害虫が出やすくなるので控えめに元肥を加えておきます。
必要に応じて液肥や追肥をすることで肥料が切れないように管理します。
レモンバームの育て方③種まきと発芽
レモンバームはこぼれ種からも増えるくらいなので種まきして育てるのも簡単です。
春まき、秋まきどちらもできますが、発芽適温は20℃なので、4月下旬から5月にかけてか、9月から10月に種をまくのがよいでしょう。
生育旺盛なので65cmプランターで3株くらいを育てるのが目安です。
レモンバームの種は細かいので、用意した土の表面をよく平らにならして、先に水やりしてから、プランターの3ヶ所にパラパラと数粒の種を点まきします。
種をまいたらごくわずかに土をかけるか、そのままでも構いません。
発芽するまではレモンバームの種が流れてしまわないように霧吹きで水やりします。
しっかり地温が確保できていれば10日前後で発芽します。
レモンバームの育て方④苗から育てる
レモンバームは人気のあるハーブなので春先にはホームセンターや園芸店などで苗が安価に出回ります。
種まきからは時間もかかりますし種が細かく小さいうちは丁寧に水を切らさないように管理をする必要があるので、初めての方やより手軽にレモンバーム栽培を楽しみたい方は、苗を購入して育てるのもおすすめです。
苗はホームセンターなどで150円〜300円程度の値段で売られています。
春の時期、タイミングを見計らって入荷したての元気のよい苗を購入しましょう。
レモンバームの育て方⑤間引き
本葉が展開しても同様にして、それぞれの株の葉が十分に育つスペースを確保します。
本葉が2枚しっかり育ったら状態のいい株を、点まきした1カ所にそれぞれ1本残して育てます。
レモンバームの育て方⑥水やり
レモンバームは湿り気のある土を好みます。
土の表面が乾き始めたらたっぷりと水やりしましょう。
ただし、水が好きだからといって土をいつも湿っている状態にしてはいけません。
多くの植物はそれで根が呼吸できなくなり根腐れしてしまいます。
土の表面が乾いたらたっぷり水をやるようにしてください。
レモンバームの育て方⑦収穫
レモンバームの葉はいつでも収穫できます。
初夏の花の咲き始めが一番香りがよく、葉も成長期で柔らかいよい葉がたくさん収穫できます。
この時期に地上部を15cm程度残して刈り取り、たっぷり収穫して生で使い切れないものは乾燥してお茶や入浴剤として利用しましょう。
追肥をしながら水やりをしているとまた脇芽がどんどん育ってきますから、そのあ後はその時に使いたい分の葉を摘み取ってフレッシュなレモンバームを料理やお茶に利用します。
レモンバームの葉は薄くてやわからいのでサラダに加えて香りづけにも利用できます。
レモンバームの育て方⑧冬越し
レモンバームには耐寒性があります。
秋に出てきた地ぎわの新芽は雪を被ってもそのまま冬越しして春の雪解けとともに成長しはじめます。
ですので晩秋になったら地上部の長く伸びた茎は地ぎわで刈り取って、地ぎわの新芽は残し、そのまま冬越しさせます。
水やりは控えめに、でも地中の根が枯れない程度に水やりします。
春先に新芽が動き始めたら液肥ではなく固形の有機質肥料で追肥をしてやります。
レモンバームの育て方⑨植え替え・根の整理
レモンバームは繁殖力が旺盛で土の中の根もよく増えます。
根が回りすぎて土の中で根詰まりすると生育状態が悪くなりますので1〜2年に1回、掘り上げて古い根を整理したり、株分けして植え替えます。
水やりの時に水が溜まってなかなか流れない水はけが悪い状態になってきたら根が詰まってきているので、根の整理をしましょう。
レモンバームの育て方⑩レモンバームが枯れる原因
レモンバームは繁殖力旺盛なハーブですが、枯れることも意外と多いデリケートなハーブです。
特にハーブ栽培初心者の場合、加減がわからなくて失敗しやすいポイントがいくつかあるので以下にレモンバームが枯れる原因、ポイントをまとめておきます。
紹介したポイントに気をつけていればレモンバームが枯れることはかなり防げると思います。
レモンバームが枯れる原因①水のやりすぎ
レモンバームは湿り気のある土や水を好むハーブですが、水のやりすぎで根腐れすることがあります。
様子を見ずにとにかく毎日水をやる、などしていると根腐れの原因になりますので、必ず土の表面が乾き始めてから水をやりましょう。
土の表面が乾かないということは、根がまだ土に含まれている水を吸収していないということです。
その状態でさらに水をやってしまうと土の中の空気がなくなりレモンバームの根が呼吸できなくなってしまいます。
レモンバームが枯れる原因②過湿で葉が蒸れる
レモンバームの葉は薄くてデリケートです。
日本の蒸し暑い夏に葉がたくさん茂って密になりすぎると風通しが悪くて、土に近い下葉の方から蒸れて、黒くなり、放っておくとレモンバームの株全体が枯れてしまいます。
レモンバームの葉が黒くなるのは過湿が原因の場合が多いです。
レモンバームの根は湿り気を好みますが、蒸し暑い時期は特に地上部は風通しがよくなるように、枝をすかしたり、下葉をかき取って手入れします。
レモンバームが枯れる原因③直射日光が強すぎる
レモンバームは日当たりが好きですが、葉が薄いためにあまりに強い直射日光に当たると葉焼けしてしまいます。
レモンバームの茎の上の方のよく日が当たる部分の葉が黄ばんだり、茶色くなっている場合は日光が強すぎます。
そのまま置いておくと枯れてしまうので、午前中だけ日が当たる場所や半日陰にプランターを移動しましょう。
地植えで移動できない場合は可能なら寒冷紗をかけて日光を遮ったり、葉水をかけてやり水分の蒸散を防ぎ、温度を下げてやるようにしましょう。
レモンバームが枯れる原因④強い風で葉が傷つく
ベランダなどで強い風に当たると、葉の蒸散が追いつかなくて葉焼けしたり、風で葉がこすれ合って傷ついてしまうことがあります。
レモンバームの葉は薄いので、強い風には当てないように風が強い日は風の当たらない場所に移動するなどしておきましょう。
地植えの場合は株の枝を緩く束ねてからネットでおおうなどします。
レモンバーム(メリッサ)の栽培、育て方は簡単です!
レモンバームが枯れる原因さえ知って対策できていれば、レモンバームの栽培は簡単です!
爽やかなグリーンの葉を見ていると気持ちも自然と明るくなります。
お茶やサラダ、入浴剤に、と気軽に楽しめるハーブです。
乾燥した葉のポプリを枕元に置けば、優しいレモンの香りが心地よい眠りを誘ってくれます。
レモンバームはミントの仲間で、株の育ち方もミントとよく似ています。
ミントの根の手入れの方法がも参考になると思いますので下記にリンクを貼っておきます。