空芯菜の育て方は過去記事で紹介していますが、スーパーで売られている空芯菜を買ってきて、挿し芽にして育てると、どれだけ簡単で早いか、そして驚くべき空芯菜の生命力について紹介します。
目次
空芯菜はなるべく太くて新鮮なものを買う
空芯菜はとにかく丈夫で生命力があるので、大抵のものは挿し穂として使えます。
ただし、願わくば、なるべく新鮮で茎がふとい部分を使えれば言うことなしです。
上の写真の空芯菜はスーパーの産直野菜コーナーのもの。
新鮮でしっかりしたものが手に入ったので、挿し穂として利用することにしました。
ちなみに空芯菜には写真のもののように葉っぱの幅が広いものと、細くてシュッとした形のタイプのものがあります。
葉が細いタイプは、その分茎のパリパリ感、シャキシャキ感がより強調して感じられますし、葉の幅が広いタイプは、空芯菜の茎の食感に加えて少し厚みを感じる葉っぱのふわトロ感を味わえます。
どちらもとにかく丈夫で育てやすい点は同じです。
買ってきた空芯菜は葉を切って水に挿しておく
空芯菜を水に挿すために上の葉を2〜3枚残して、下の方の葉を全て切ります。
切った葉はもちろん美味しくいただきます。
お味噌汁にしてもいいですし、茎なしで葉だけを炒めても口当たりが柔らかくて美味しいです。
茎を水に挿しておくと5月以降の暖かい時期なら3日もあれば発根してきます。
上の写真は水挿しして3日目にはもう発根が始まっている様子です。
空芯菜をカットして挿し穂を作る
空芯菜が少し発根したところで挿し穂として使うためにカットして形を整えます。
1本の茎には節がなるべくなら2つあるようにします。
2〜3枚残しておいた葉が大きければ葉先をカットして水分の蒸散量が少なくなるように調整します。
発根していない空芯菜の茎を土に挿しても、最初のうちに乾かさないようにすることだけ気をつければ、さつまいもと同様容易に活着します。
それでも水挿しして発根してから土に挿した方が効率はいいので、下の写真のように少し発根したところで、土に挿すのがおすすめです。
空芯菜を土に挿して、最初の3日間は毎日たっぷり水をやる
割り箸などで空芯菜の茎を差し込むための穴を作り、挿し穂を植えていきます。
空芯菜は茎が柔らかいので切り口を傷つけないように、必ず穴を先に開けて、そこに茎を挿してから周囲の土を寄せて空芯菜と土を密着させます。
けっこう無造作に、とにかく2節ぐらいの茎に切り分けたものをぶすぶすと土に挿しています。
ごく小さな芽しかついていない空芯菜の挿し穂を土に埋めたために茎しか地上に出ていないものもありますが、これらも土の中の節の部分から根が土の中に、新芽は上に向かって伸びてきます。
土に挿したら最初の3日間は毎日1回でいいのでとにかくたっぷり水やりをします。
そうすると最初は少し萎れ気味の葉っぱもぴんぴん元気になってきます。
その後は様子を見ながらの水やりでOKです。
ただし空芯菜は水が大好きなので、土の表面がかわき始めたようならすぐにたっぷり水やりします。
空芯菜の挿し芽、その後の手入れ
ここまでの状況をまとめると、
6月4日:空芯菜を入手してすぐに水挿し
6月7日:3日目に発根開始、土に挿す
そこから3日間は毎朝たっぷり水やり、以降は適宜、ただしたっぷり目の水やり
6月15日:約1週間後、窒素を含む肥料(8-8-8のバランスのものなどでOK)をまく
あとは高さが30〜40cmになったら収穫を兼ねて先端を摘心
以降わき目が伸びてきたときにも同様に摘心しながら収穫を繰り返します。
摘心すると脇芽がどんどん増えますので、収穫量も増えていきます。
空芯菜は暑さに強く、水分を好むこともあり高温多湿の夏の時期に生育旺盛になり、たっぷり収穫できます。
柔らかい美味しい空芯菜を収穫するために、伸びてきたら大きく、硬くなる前に収穫することと、
水を切らさない、たっぷり水やりすること、収穫したら追肥をすることをしていけば秋になってもまだまだ収穫できる優秀な野菜です。
空芯菜の恐るべき生命力
挿し穂を作ったときに先っぽを切り取った空芯菜の葉。
後でお味噌汁にでも入れようと思いながら、そのままずっとペットボトルの水に浮かんでいました。
もちろん悪くならないように毎日水は変えていましたが。
そして上の写真が6月19日、約2週間後の状態。
こちらは拡大写真。
中心とその両脇の葉脈の切り口から発根しているの、わかりますか?
こんなペラッペラの葉っぱの切れ端なのに恐ろしい生命力です。
さらに3日後の6/22にどうなったかというと。
こんな切り取った葉っぱの先っぽだけでも発根して来るのですから、空芯菜のさし芽は簡単で成功率がとても高いことをおわかりいただけるかと思います。
夏は葉物野菜が少なくなり、手に入っても高かったり、味がよくなかったりする時期ですから空芯菜があると汁物、炒め物に重宝します。
栽培も簡単で失敗が少ないので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
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