多肉植物ハオルチアの害虫駆除、一番厄介な白い虫、カイガラムシの駆除方法とは?

カイガラムシという害虫が多肉植物のハオルチアについてしまいました。

ハオルチアはとても人気のある多肉植物です。

ハオルチアは多肉植物の中でも窓と呼ばれる光を取り入れるための透き通るような葉先が美しい観葉植物です。

ハオルチアなどの多肉植物は室内栽培で適切に管理していれば虫がつくことはさほどなく、普通に育てていて気をつけなければいけないのは、水のやりすぎによる根腐れくらい。

手のかからない観葉植物です。

この記事では今回ハオルチアにカイガラムシがついてしまった原因と、ハオルチアのカイガラムシ駆除について紹介します。

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目次

ハオルチアについた害虫、カイガラムシの侵入経路

ハオルチアそのものに虫が付いていなくて病気もなかったとしても、外から持ち込んだ他の植物に害虫がついてたりすると、ハオルチアにもその害虫が移り住んで被害を受けることがあります。

今回は後から園芸店で購入した別の植物の鉢植えに害虫であるカイガラムシがついていたのですが、多肉植物のハオルチアには影響しないだろうと思ってあまり気にせず少しの間近くに置いてしまったのがよくなかったようです。

多肉植物はその葉にたっぷりと植物体を維持するために水分を抱え込んでいるので、吸汁害虫であるカイガラムシにはまたとないご馳走になったのかもしれません。

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ハオルチアに元気がないのは水やりのせい?

何年も病害虫知らずで育てて来たハオルチアが、なんとなくここ最近元気がないので変だな、と思っていました。

ハオルチアが元気がなくなる原因として考えられるのは

1.土が合わない

2.光が強すぎる

3.水のやりすぎ

の3つが主なものになります。

しばらくの間、水やりにはかなり気を使い土の乾き具合をよく見ながら、時々液肥を与えたりもしてみたのですが元気は回復しませんでした。

光の量は秋から冬にかけて徐々に弱まって来ましたが、ハオルチアの元気は一向に回復しません。

葉の色はさえず、なんだかどんどん元気がなくなっていきます。

これは何かがおかしいな、と思い始めたある日、よく見るとなんだか白いちさなホコリみたいなものがハオルチアの葉のあちこちにチラチラとついているのが見えました。

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ハオルチアに白いカイガラムシ、元気がない理由は虫だった

 

 

ハオルチアの葉のそこここに小さなほこりのような白いものがちらほら見えます。

もしかして。。。と外葉をそっと外側に傾けるように開いて葉の根元の方をよく見ると、白いボワボワしたものがびっしりついています。

やられました。

ハオルチアに害虫、カイガラムシが大量発生してしまいました。

外から持ち込んだ別の植物の鉢植えについていたカイガラムシがハオルチアにも移ってしまっていつのまにか大繁殖していたのです。

カイガラムシは葉の汁を吸う害虫で、発生すると植物は汁を吸われ元気がなくなっていきます。

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カイガラムシは繁殖力が強く駆除しにくい厄介な害虫

 

 

カイガラムシにはたくさんの種類があります。

写真のハオルチアについているような白い粉を吹いたようになるカイガラムシはコナカイガラムシです。

本来のカイガラムシという名前は、成虫になると殻を被った状態で植物の葉や茎、幹などに張り付いて吸汁することからついた名前です。

このコナカイガラムシに限らず、カイガラムシは繁殖力が強くあっという間にびっしりはびこってしまう厄介な害虫なので、見つけた時に数が少なくても油断せず、エマージェンシー状態だと思って、すぐに、徹底的に!駆除しましょう。

特に殻をかぶるタイプのカイガラムシの場合は、薬剤を殻が弾いてしまうので殺虫剤が効きにくく大変厄介です。

アブラムシは発生する時期が主に春と秋に少しあり、それをすぎると自然に数が減るので、カイガラムシほどの厄介さはありません。

また牛乳を薄めたものをスプレーするだけでもかなりの効果があり、被害を抑えることはさほど難しいことではないのですが、カイガラムシはそうはいきません。

どんどん増えますし、殺虫剤も効きにくい部類の害虫です。

しかも悪いことに、カイガラムシの分泌物で植物の葉や茎が汚れてすす病が発生してしまうことがあります。

植物にとってはダブルパンチです。

ハオルチアは肉厚の葉がロゼット状にぎゅっと重なり合っているので葉先よりも葉の根元の方は葉が密着していて、コナカイガラムシがはびこると、駆除がしにくく非常にやっかいです。

上の写真はまさにその状態に陥ったハオルチアです。

元気がないわけです。

ちなみに柑橘系の果樹はすす病が出やすいので、カイガラムシは大敵の虫、何としても防除したい害虫です。

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ハオルチアについた害虫、カイガラムシの駆除方法①物理的にこそげおとす

ハオルチアにコナカイガラムシがついているのを見つけたら、すぐに物理的に取れるところは取ってしまいましょう。

その時、葉を傷つけては意味がないので柔らかくて、ある程度コシがある筆やブラシでカイガラムシをこそげ取っていきます。

こそげ取ったカイガラムシが他の植物の上に落ちないように十分に気をつけてください。

でもこれだけでは不十分です。

カイガラムシはとても小さいけれど非常に繁殖力が強い害虫です。

みえない葉や茎の影に少しでも残っているとあっという間に増えてしまいます。

 

ハオルチアについた害虫、カイガラムシの駆除方法②殺虫剤(農薬)を使う

カイガラムシはちょっとやそっとでは駆除できず、放っておくと植物を枯らしてしまう厄介な害虫です。

ハオルチアは葉が密集しているので、物理的にこすり落とすのにはやや限界があります。

幸運なことにハオルチアは野菜やハーブではなく口に入れるものではありませんから薬剤を使いしっかりカイガラムシを駆除していきましょう。

一般的な植物用の殺虫剤ではなく、カイガラムシに効果がある、とはっきり書かれているものを選ぶ必要があります。

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ハオルチアについた害虫、カイガラムシの駆除方法③ハオルチアにあった殺虫剤(農薬)の選び方

薬剤には手軽に使えるエアゾールスプレータイプのもの、ハンドスプレータイプのもの、希釈して使う液体タイプの水溶剤、顆粒タイプの水溶剤などがあります。

エアゾールスプレータイプは近くから噴射するとハオルチアの葉が温度障害を起こすので、30cm以上放してスプレーする必要があります。

ただそれだと周囲にもスプレーが飛び散りますので注意が必要なのと、ハオルチアの場合、葉のつけ根の隙間に薬剤が届きません。

スプレーは手軽でよいのですが、室内で処理するには向きません。

ですのでハオルチアの場合は浸透移行性(植物に殺虫成分が吸収されて、その成分を虫が吸うことで効果が出る)の薬剤を選ぶのがおすすめです。

ハンドスプレータイプのものは家庭用に作られたものが多いです。

こちらはエアゾールのように温度障害を起こすことはありませんし、スプレーの霧もエアゾールほど飛び散りませんので手軽に使えますが、家庭用のために、比較的毒性の低い薬剤が使われており効き目がやや穏やかです。

自分で水で薄めて使うタイプの水溶剤の中でも特にしっかり効果が見込めるのがマシン油乳剤です。

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マシン油乳剤は濃度によっていくつかのタイプがありますが、カイガラムシの場合は濃度が高い97%ものを使います。

これらの農薬には使える植物と、効果のある害虫や病気の名前、それぞれにあった希釈倍数や害虫や植物の成長過程などで使える時期がしっかり書かれていますので、それを見て選ぶ必要があります。

今回のハオルチアのために色々調べて見て、ハオルチアなどの観葉植物にも使えて、かつ他にもブルーベリーや柑橘類など使える植物の範囲が広く、顆粒状で薄める時に扱いやすいタイプのダントツ水和剤という農薬を選んで購入しました。

ダントツ水和剤は浸透移行性の農薬で、ネットショップを利用すればほどほどに手に入りやすいです。

ハオルチアの体内に薬が吸収されてその汁を吸った害虫が殺虫成分で駆除できるものです。

これならハオルチアの密集して詰まった葉の根元の部分に隠れているコナカイガラムシも駆除できます。

色々調べて購入するまでの間も時間が必要だったので、コナカイガラムシの繁殖を少しでも止めたくて、もともとあったカダンシリーズの殺虫殺菌剤をスプレーしました。

 

 

スプレー後は白くてポワポワしていたものが黒い点々になり、おそらくその部分のコナカイガラムシを駆除できた残骸なのだと思いますが、それでもまだハオルチアに白いポワポワが残っています。

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カイガラムシが駆除しにくい理由とは

カイガラムシは成虫になるとロウのような殻をまといます。

この殻は水を弾きますので、水溶性の殺虫剤などが浸透せず弾かれてしまうのです。

そのためマシン油乳剤など、機械油を乳化させたものを使って殻の気孔を埋めてしまい呼吸できなくする方法、あるいは浸透移行性で植物から吸収された殺虫成分を吸ったカイガラムシが駆除されるか、いずれかの方法での駆除が必要になります。

できることなら成虫になる前に浸透移行性の農薬を使って駆除してしまいところです。

そのため浸透移行性の殺虫効果が切れる2〜3週間に1回を目安に3回程度まで連続で薬をまいて、根気強くハオルチアの葉の隙間にはびこったコナカイガラムシを駆除していくようにしましょう。

殻をまとった成虫にはマシン油乳剤の方が効果があります。

できることなら使い分けて成虫、幼虫ともに綺麗に駆除できるのが一番ですね。

ハオルチアの場合は観葉植物ですし、一年中葉が緑色でみずみずしい状態ですので薬剤を使う時期を選ばないと思います。

落葉果樹の場合は冬の休眠期にマシン油乳剤を使って枝についたカイガラムシを駆除し、春先は水溶剤で幼虫を駆除、防止して、花が咲いて実がなる時期には使用を控えるなど慎重に使用時期を決める必要があります。

果樹や野菜の場合は収穫の何日前まで散布できるかも説明書に詳しく書かれていますので、指示を守って使いましょう。

なるべくなら薬剤は使わない方がいいに決まっていますが、カイガラムシに関しては放っておくと本当に植物を枯らしてしまいますので用法を守って薬をまいた方が植物を枯らすリスクが少なくてよいと思います。

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ハオルチアについた害虫、カイガラムシ駆除の水溶剤をまいた

応急処置でまいたカダンスプレーのあと、ハオルチアにダントツ水和剤をハンドスプレーでたっぷりとまきました。

殺虫剤は時と場合によっては植物が枯れてしまうこともあるので、大丈夫かな、と思いながらも、このまま放っておけば遅かれ早かれカイガラムシにやられてハオルチアは枯れてしまうのだから、と所定の希釈倍率で薄めたものをたっぷりスプレーして5日ほど経ちました。

少しハオルチアの様子に変化が見えているのですが、それがどういう変化なのかは、まだ判断しかねています。

ただコナカイガラムシの勢いは今のところ確実に止まっています。

このまま数が減っていなくなってくれることを願うばかりです。

2〜3週間様子を見てもう一度薬をまいたあと、土も新しいものに植え替えようと思っています。

それで完全に元気を取り戻してくれるといいのですが。

また変化があったら追記します。

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ハオルチア、復活の兆し(2019年1月14日追記)

 

初回の薬剤散布から3週間後にもう一度ダントツ水和剤を散布して、それから2週間後のハオルチア・トランシエンスの状態です。

初回散布後に感じていた変化は確かなものだったようで、再び成長し始めてくれました。

どんどん弱っていって貧相になっていっていたのが、また勢いを盛り返して、葉にふっくら感が蘇ってきました。

上の写真のブルーの鉢のハオルチアは冒頭の写真のものと同じ株です。

少し株自体も大きくなっているの、おわかりいただけるでしょうか?

薬剤散布後に割とすぐよい変化が感じられ、カイガラムシに吸汁されることの負担がハオルチアにとって大きいことがよくわかりました。

ハオルチアの葉と葉の隙間にまだコナカイガラムシが残っていないか予断を許しませんが、暖かくなってきた頃にもう一度薬剤を散布してから土も新しくして植え替えをしようと思います。

吸汁されてハオルチアの葉先が少し傷んでいるのですが、元気を盛り返してくれてよかったです。

多肉植物は葉の美しさを楽しむためのものですからカイガラムシに吸汁されると、見た目の点でもダメージが大きいですね。

カイガラムシを見つけたらやはり早めに対策をしっかりすることをお勧めします。

 

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