シクラメンの育て方、夏越しは難しいけど翌年も花を咲かせるには

シクラメンの夏越しは難しいのですが、なんとかうまく翌年も花を咲かせるためにシクラメンの育て方と夏越しについて紹介します。

シクラメンは夏越しがうまくできないと翌年の冬に花を咲かせることができません。

買ってきた鉢植えシクラメンをそのシーズンに上手に咲かせる育て方のポイントと、夏越しを上手にして翌年も花を咲かせるためのシクラメンの夏の手入れについて紹介します。

シクラメンは暑さに弱く夏越しの育て方が難しい球根植物です。

冬になると一斉に色鮮やかなシクラメンの鉢植えが花屋さんに出回ります。

誰もが目にしたことがある人気の花であるにもかかわらず、気温が高い夏の管理が上手にできないと翌年も花を咲かせることができません。

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目次

シクラメンの育て方と夏越しの手入れ①シクラメンの種類

シクラメンには大輪系のものと、小輪系のミニシクラメン、屋外の植え込みに適したガーデンシクラメンと呼ばれる小型のシクラメンの種類があります。

一般的に大輪系はより栽培管理が難しいとされています。

シクラメンは大変人気のある花ですので愛好家の方も多く、そういったシクラメン上級者になると大輪系の様々な珍しい花色のシクラメンを上手に長く咲かせることもできます。

初心者の場合は、小輪系やシクラメンの中でも丈夫で育てやすいガーデンシクラメンの栽培から初めて見ることをおすすめします。

シクラメンの育て方の基本は同じですが、小輪系シクラメン、ガーデンシクラメンの方が丈夫で耐寒性、耐暑性に優れていて育てやすいので、シクラメンの鉢植えを購入する場合は是非育てやすさも考慮してみてください。

 

シクラメンの育て方と夏越しの手入れ②鉢植えの選び方

シクラメンは冬に開花した状態の鉢植えを購入して育てます。

シクラメンの鉢植えを購入するときはよく締まった株を見極めて購入しましょう。

よいシクラメンは葉数が多く黄変や病気がなくしっかりしているもので、蕾が株の中心あたりにいくつも上がっているものを選びます。

シクラメンが花屋さんに出回り初めの頃は、花が1〜2輪咲いているものが多いですが、これは見本として花が咲いている状態で、その後たくさんのシクラメンの花が開花するまで、少し時間がかかる場合があります。

買ってすぐにシクラメンの花が咲かないからと、がっかりしないでも大丈夫です。

葉が徒長していたり、葉茎や花茎に張りがない物は避けましょう。

あとは好みの花色や花びらの形のものを選んでください。

シクラメンは葉の下に小さな蕾が隠れていますので、蕾がしっかりついているものを選ぶのがお勧めです。

シクラメンは現在様々な花色や、花びらの形が縮れているものや細いもの、幅広のフリルのような花びらまで様々な種類があり、目移りしてしまいます。

小さなシクラメンは価格も安価ですので、迷ったときは2〜3株購入してもよいかも知れませんね。

大輪系は3000円前後からとお値段もなかなか立派です。

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シクラメンの育て方と夏越しの手入れ③鉢植えの花色は温度管理がポイント

シクラメンの鉢植えの育て方で特に注意したいことがいくつかあります。

その一つ目が温度管理です。

シクラメンは10℃〜15℃でよく花を咲かせますので、冬の室内で暖房が暖かすぎるところはシクラメンの鉢植えの置き場には適しません。

20℃以上になるとシクラメンには暑すぎて、花色が薄くなったり、花芽が上がらなくなったりしますので注意が必要です。

シクラメンの花色は温度が上がると薄く、温度が下がると濃くなる傾向があります。

また温度が高すぎるとシクラメンの葉や茎が柔らかくなり倒れやすくなるので注意します。

そのほかにも、ちりめんのように花びらが縮れている品種などの場合、環境が変わることでその縮れ方にも変化が出ることがあります。

もし買ってきたときと花色が変わってしまった場合は、なるべくそれまでシクラメンが育てられていた環境に近づけるようにしてみてください。

 

シクラメンの育て方と夏越しの手入れ④日光

 

シクラメンの鉢植えの育て方で注意したいポイントの2つ目が日光です。

シクラメンの鉢植えは温室で栽培されていますので、買ってきてすぐは室内に置き、直射日光よりもレースのカーテン越しの光に当てて管理します。

温度のところでも紹介しましたが環境の変化によって花色が変わったり、ひどいと萎れたり枯れてしまうこともあるので、急激な変化でシクラメンにストレスを与えないように注意が必要です。

ガーデンシクラメンなどは外に植えるくらいですから、直射日光もOKですが特に大輪系のシクラメンはレース越しの光が当たる室内の窓辺においてください。

徐々に環境に慣れてきたら窓越しのカーテンなしの日光に当てたり、暖かい日は外に出して日光にたっぷり当ててやるとよいでしょう。

またシクラメンに日光を当ててよいのは成長期のみです。

春になり4月、5月と日光が強く気温が高くなってきたら直射日光は避けるようにします。

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シクラメンの育て方と夏越しの手入れ⑤水やり

シクラメンの鉢植えの育て方で注意したいポイントの3つ目が水やりです。

シクラメンは球根植物で過湿を嫌います。

そのため失敗がないのは底面吸水ポットで鉢底から必要な分の水を吸い上げさせる方法になります。

底面吸水ポットに植えられた鉢植えではない場合は、シクラメンの鉢の上部から通常通り水やりをします。

ただし、必ず土の表面が乾いてから水やりをします。

また水をやるときは鉢の中心部にある球根には直接水がかからないように、鉢の淵に静かに水を挿すようにします。

水をやるときはたっぷりと鉢底から水が流れ出るくらいやって構いません。

ただし受け皿の水は残らないように、溜まった水を捨ててしっかり余分な水を切ります。

シクラメンは水が足りなくなると葉の張りがなくなり柔らかくなってきて、さらに萎れてきますので、しおれる直前くらいに水をやるように、よく観察して水やりのペースに配慮します。

過湿になるとシクラメンの球根が腐る、葉にカビが生えて病気になるなどでせっかくのシクラメンが枯れてしまいます。

シクラメンを育てる場合にはくれぐれも過湿には注意しましょう。

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シクラメンの育て方と夏越しの手入れ⑥花と葉の手入れ

シクラメンの育て方のポイントとなる温度や日光、水やりのことが飲み込めたら、次は花と葉の手入れです。

黄色く萎れてきたシクラメンの葉は順次茎ごと綺麗に抜き取ります。

咲き終わった花も茎ごと抜き取ります。

抜き取るときはシクラメンの葉や花の茎の根元を指で持って軽くねじるようにしながら引き抜くと綺麗に茎の付け根から抜き取ることができます。

シクラメンは茎の途中で切れて残ると、そこからカビが生えたり病気の原因になりやすいので、なるべく綺麗に抜き取ります。

葉を抜き取ることで、シクラメンの株の中の方にも日が当たるようになり、花芽がでやすくなります。

シクラメンの花は咲き終わると種を作ろうとするのですが、これが株を消耗させますので花が咲き終わったらこちらも早めに抜き取ります。

 

シクラメンの育て方と夏越しの手入れ⑦花を中心に集める葉組み

余分な葉や咲き終わった花を摘み取ることに加えてもう一つ、シクラメンの手入れで必要な葉組みをします。

これは他の花ではやらないシクラメン特有の手入れ、育て方です。

買ってきたシクラメンは株の中心に花が集まって咲いていますが、しばらくすると株の形が乱れてきます。

花屋さんに置かれたシクラメンの花が、中心に綺麗に集まって咲くのは生産者が、このシクラメン特有の葉組みという手入れを行っているからです。

葉組は株の中心に育ってきたシクラメンの葉をそっと鉢の外側に誘引してやることで株の中心のスペースを開けて、逆にそこに花芽を集めてやります。

外側に誘引した葉は外側に伸びている葉の一番下に組み入れてやり、株の中心に戻りにくくします。

こうすることでシクラメンの株の中心の風通しと日当たりがよくなり、花芽がよく育ち、花を株の中心に集めてよいシクラメンの花を咲かせることができるようになります。

シクラメンの葉組の頻度の目安は株の中心に葉が増えてきたり、株の形が悪くなってきたな、と思ったタイミングで行います。

シクラメンの成長度合いを見ながら適宜行います。

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シクラメンの育て方と夏越しの手入れ⑧夏越しの管理方法

シクラメンの鉢植えの花は春には咲き終わります。

ここからの手入れが翌年もシクラメンが元気に花を咲かせられるかどうかの重要な時期になります。

シクラメンは暑さに弱い植物です。

シクラメンが夏越しを乗り切る方法には2つの方法があります。

①シクラメンの球根を夏に休眠させる夏越し方法

4月になって気温があがってきたら、シクラメンの鉢を直射日光には当てず、明るい日陰で管理します。

徐々に葉が枯れて完全に球根だけになるよう水も切っていき、その後はできるだけ涼しい日陰で乾いた鉢のままシクラメンを管理して、9月になってから新しい土に植え替え、水やりを再開します。

 

②シクラメンの球根を夏も休眠させない夏越し方法

シクラメンの鉢植えを、4月以降も水を切らずに葉を残し、最低限の水やりをしながらできるだけ日の当たらない涼しい場所で管理する方法です。

シクラメンの花が咲き終わった時に、株に元気な葉がたくさんある株の場合はこの方法をとることができる場合があります。

様子を見ながら涼しい場所でシクラメンを管理し、葉が黄色くなったものは取り除きます。

暑さに耐えられず、黄色くなる葉が多くなったら、シクラメンが夏の間休眠するサインです。

その時は①の方法に切り替えます。

この場合も9月になったらシクラメンを新しい土に植え替えて、水やりを通常の状態に戻していきます。

休眠しない分、シクラメンが元気な状態で夏越しできると株を大きくすることができますが、シクラメンは高温と過湿に弱いので、どうしても球根が腐りやすくなります。

ですのでこちらのシクラメンの夏越しの方法は夏涼しい地域や、上級者向けの方法になります。

 

③シクラメンの夏越し後、秋の植え替え(共通の管理)

シクラメンの夏越し後、秋になったら新しい土に植え替えを行います。

シクラメンの球根を植え替えるときは、球根の上部1/3が土の上に出るように植え付けます。

シクラメンの夏越しは難しく、夏の間に球根が枯れてしまったり、形が残っていても秋に水やりをしても芽が出なかったりします。

また幸いなんとか生き延びても、花のつきが1年目よりも少なかったりして品質を維持するのが難しいのがシクラメンです。

そういうときは残念ですが、冬にまた新しいシクラメンの鉢植えを購入するしかありません。

上手な人は2年目、3年目と球根を温存してシクラメンを綺麗に咲かせることができるので、シクラメンがお好きな方は冬越しを上手にできるようになるといいですね。

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シクラメンの花色は様々

 

赤、白、ピンクやグラデーションの花色のシクラメンなど、シクラメンの鉢植えは本当に花色のバリエーションが豊富で、最近は新品種で紫色のシクラメンが人気のようです。

青いバラと同じような位置付けなのかもしれませんが、今のところそういったシクラメンは価格も高めです。

毎年綺麗な整った花のシクラメンを購入するもよし、シクラメンの育て方をバッチリマスターして球根を大切に夏越しさせて翌年も咲かせるもよし、少し育て方が難しいだけに、上手に手をかけてあげることで結果が現れます。

シクラメンは植物の世話が好きな方にはおすすめの冬の花です。

 

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