トマトの栽培、プランター・鉢植えトマトの水やり、おすすめ品種と育て方

 

トマトのプランター栽培の水やりについて紹介します。

トマトのプランター栽培では用土に含まれる水分量の変化が激しいので、トマトの成長段階に見合った水やりが必要になります。

トマトのプランター栽培は、雨に当たらないようにプランターの置き場所を簡単に移動できるので、家庭菜園の場合、プランター用土の水分の管理がしやすくおすすめです。

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目次

トマトの種類について

トマトは品種が豊富な野菜ですが、大玉、中玉、ミニトマトというように大きくは、サイズによって3つに分けて考えられています。

大玉のトマトは「トマト」と呼ばれ、中玉は「ミディトマト」と呼ばれます。

上の写真は中玉のミディトマトです。

大きさの比較に卵を横に置いています。

ミニトマトはそのまま「ミニトマト」ですね。

ミニトマトはとても栽培しやすいですが、大玉のトマトは露地栽培の場合雨に当たったり過湿になるとミニトマトよりも病気になりやすく、せっかくなったトマトが割れてしまったりするので少し栽培がむずかしい野菜です。

トマトが雨に当たるとトマトの実が割れるのは、トマトが吸収する水分量が急激に増えて、実が膨らんで、皮が弾けてしまうのが原因です。

ですからトマトのプランター栽培でも水やりの管理は大切なポイントになります。

トマトの糖度が高くて実が大きかったり、実の形が綺麗に揃ってたくさん収穫できるような営利向きの品種のトマトは雨に弱く、ハウス栽培で作るのが主流です。

個人で楽しむ場合、多くはハウスなしの露地栽培でトマトを栽培しますのでそういった品種のトマトは当然栽培がむずかしいですし、そもそも向いていないのです。

大玉トマトを路地栽培する場合は最近の家庭菜園用に開発された品種か、トマトのハウス栽培が盛んになるより以前、露地栽培でトマトが作られていた頃からあるトマトの品種を選んで育てることがポイントです。

品種の説明に、家庭菜園向き、露地栽培でも育てやすいなどの説明があるものを選びましょう。

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トマトのプランター栽培①おすすめ品種

トマトのプランター栽培の代表的なおすすめ品種は現在のトマトの主力品種である桃太郎の家庭栽培用に開発された品種である「ホーム桃太郎」「ホーム桃太郎EX」です。

育てやすく甘いトマトがなるので家庭菜園の定番トマトです。

その他「サンロード」「世界一」「ホームメイド大安吉日」は路地栽培でも育てやすく、低農薬で栽培できます。

世界一は東京周辺で1940年から1950年代にもっとも作られていたトマトで、雨に強く雨よけもいらない強健な育てやすい品種です。

世界一はよい株に実った完熟したトマトから種の採取をして毎年自分で育てることもできます。

F1と呼ばれる一代限りの交配品種では種をとって翌年まいても同じ性質のトマトが育つとは限りませんが世界一は性質の定着した固定種のため種を取って育てることができる品種です。

毎年よい実をならせて種を取って育てているとその場所の環境にも徐々に適応していくので大切に育てて行くのも楽しいかもしれません。

 

トマトのプランター栽培②大玉トマト栽培用のプランターサイズ

大玉トマトをプランターで栽培する場合は大きな実がなる分、土の量が多い方が良いです。

一株あたり、鉢植えなら10号鉢に1本、プランターなら65cmの深型プランターや大型の菜園プランターに2本植えるのが目安です。

トマト類は土の中で根もしっかり張って広がりますし、地上部の葉茎も大きくなる作物ですので十分な大きさ、深さのプランターや鉢を用意しましょう。

土の量が多くなれば、それだけプランターの土中の水分量も安定させることができるので、水やりが楽になります。

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トマトのプランター栽培③用土について

プランターの用土は野菜用の培養土でもいいですし、赤玉7と腐葉土3の用土に石灰を加えて2週間以上置いたものを使います。

湿り気のある土を好む野菜を植える場合は腐葉土の配合を増やしたりピートモスを少し加えたりしますがトマトは水はけが悪いと病気になりますので、赤玉7と腐葉土3の割合で土を配合すればよいでしょう。

プランターにトマトの苗を植え付ける時は元肥を控えめにするか、最初は肥料を入れずに植え付けます。

生育初期にあまり肥料や水やりを多くしすぎると徒長したり葉が茂り過ぎて実がなりにくくなったり、病気になりやすくなります。

 

トマトのプランター栽培④種からの育て方

トマトの栽培は、種まきしてからの育苗期間が約2ヶ月と長いです。

できれば苗を買う方がよいですが、露地栽培向けのよい品種が手に入らない場合は種を買って自分で苗を育てます。

トマトの苗の植え付け適期は生育適温が15〜25℃ですので関東で5月に入ってからになります。

そこから逆算すると2月の終わりから3月にかけて種まきをして育苗を開始します。

トマトの発芽適温は20℃以上ですのでこの時期は室内でポットに種をまいて温度を確保します。

小さなポットにトマトの種を3〜4粒をまいて、土を薄くかけます。

トマトの種は光好性なので土をかけすぎないようにします。

本葉が出てきたところで1本しっかりした苗を残して他は間引きして育てます。

トマトの苗を定植するタイミングは一番花が咲いたタイミングです。

もしまだ気温が十分に上がっていなければポットのサイズを上げて暖かい室内などで苗をもうしばらく育成します。

昼間の暖かい時間は外に出すなどして徐々に外気や日光に慣らしておくといいでしょう。

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トマトのプランター栽培⑤苗をプランターに植え付ける

トマトの苗に一番花が咲いたら用意しておいたプランターに苗を植えます。

プランターの苗を植える位置にポットの大きさの穴を作って、そこに苗を根鉢を崩さないように植え付けます。

植え付けたらプランターに苗のサイズに合わせた仮支柱を立てて茎をゆるく紐でくくっておきます。

あとで大きな支柱に切り替えますので結び目もゆるくして、すぐにほどけるようにしておきましょう。

その後たっぷりと水やりします。

トマトは気温が低いと受粉しにくいので特に一番花はしっかり人工受粉します。

一番最初に花が咲いた一段目にしっかり実をつけることでその後に続く花の結果がよくなります。

2〜3段目の花が咲く頃に2〜2.5mの長さの支柱をトマトの株元にまっすぐ立てて茎を支柱に紐で結んで誘引します。

まだトマトが成長していくことを考えて、茎を紐などでくくる場合はゆったりと余裕があるようにします。

植え付け後はプランター表面の土が乾いてから水やりをします。

トマトの苗がまだ小さなうちは水やりのしすぎに気をつけます。

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トマトのプランター栽培⑥追肥・摘心・脇芽かき

トマトの苗の定植後、3段目の花が咲いたら追肥をします。

一度にたくさんやり過ぎないように肥料の説明書に書かれている通りの量より気持ち控えめに肥料をやって様子を見ます。

トマトの主茎は育ち始めると葉柄の付け根から脇芽が出てきます。

トマトの苗は脇芽を成長させるために栄養を消費してしまいますので、脇芽が4〜5cmになったところで摘み取ります。

トマトの脇芽の成長は思いの外早いので、大きくなり過ぎないように注意してこまめに脇芽かきをします。

小さな脇芽は手で摘み採れますが、もし大きくなり過ぎてしまった場合は手で折り取ろうとすると逆にトマトの主茎を傷つけてしまうことがあります。

大きくなってしまったトマトの脇芽はハサミや刃物でカットしましょう。

トマトの茎は上に上にと大きくなります。

トマトの成長に合わせて支柱に誘引していきましょう。

5段目の花が咲いたらその少し先のところで主茎を摘心します。

摘心するとそれ以上トマトが上には伸びなくなる分、栄養がしっかりトマトの実に送り込まれて蓄えられるようになります。

摘心したタイミングで追肥をしておきましょう。

この頃になるとトマトの苗が水をたくさん吸うようになり、プランターの土の乾きが早くなってきますので、水やりのペースが上がってきます。

プランターの土の表面が乾いてから水やりをする、という基本は変わりませんが、その回数が多くなってきます。

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トマトのプランター栽培⑦摘果

ミニトマトはひたすら可愛らしい実を鈴なりにつけてくれますが、大玉トマトの場合は摘果せずに全部の実をならせると一つ一つのトマトの実が小さくなったり、トマトの負担が大きく木が疲れてしまいます。

特にトマトのプランター栽培の場合は土の量が限られますので摘果はしっかり行います。

トマトの実がなって大きくなり始めた頃に大きくて形のよい、傷や病気のない綺麗な実を1房に4〜5個残してそれより多く実が付いているなら全て摘果します。

鉢やプランターが小さければ1房のトマトの実の数を3〜4個にしてもよいでしょう。

そうすることで4段目、5段目までしっかり栄養や水分を行き渡らせます。

 

トマトのプランター栽培⑧トマトの水やりは成長段階に合わせることが重要

生育初期のトマトの水やり

トマトの水やりは成長段階に合わせることが重要です。

生育初期のトマトはまだ茎葉が柔らかく、徒長しやすい状態です。

この時期のトマトは特に過湿を嫌います。

土がジメジメした状態が続くとトマトの病気を誘発しますので、様子を見ながら、水やりの量は控えめにします。

ちょっと葉がしんなりし始めたらたっぷりの水やりを繰り返す感じです。

控えめな水やりでしっかりお日様に当てて、トマトをがっしりした丈夫な株に育てます。

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成長期のトマトの水やり

トマトは大きくなってくると、茎も葉もしっかりして強く丈夫になってきます。

トマトの葉の枚数が増えて大きくなることで水をたくさん吸い上げるようになります。

本葉が5〜6枚になってからは葉がしんなりする前に、土の表面が乾き始めたらたっぷり水やりをします。

実がついてからのトマトの水やり

プランター栽培のトマトが大きくなってからは、夏場は1日に2回水をやってもまだ足りないこともあります。

プランターの水分量がすぐに変化しますので注意深く土の乾き具合を見て十分な水やりが必要です。

特にトマトのプランター栽培の水やりで気をつけたいのは、トマトの実がいい感じに膨らんできてからの水やりです。

晴天で乾燥が続いた後に急に雨がたくさん降ったりすると、それまでの晴天で乾燥してトマトの実がぎゅっと締まったところに、湿度が上がった上に大量の水分が吸収されるので、硬くなったトマトの皮がはじけて裂果が起こります。

必ずというわけではありませんが、大玉トマトの場合、ミニトマトと比較してかなり確率は高いので気をつけましょう。

それと同様で、急にそれまでよりも大量の水やりをした場合も同じことが起こる可能性があります。

トマトの実がなって完熟に近づけば近づくほど、コンスタントに適量の水分がプランターの用土に含まれている状態になるよう、水やりの量や回数をこまめに調整していきましょう。

水やりを忘れたり、タイミングが遅くなって水切れしないよう、底面吸水方式で常にトマトが必要な量の水を吸い上げられるように水やりを工夫するのもおすすめです。

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トマトのプランター栽培⑨大切なのは日当たり

トマト栽培は温度や水やり、それから雨に当たらないことなど大事なポイントがいくつかありますが、中でも日当たりは特に重要です。

トマトは強い日光を必要とします。

ベランダでの植物栽培では日当たりの確保は一番の課題です。

トマトにとってベランダ栽培などで屋根がある場合、雨をしのげるのはとてもありがたいことなのですが、その分日照は限られてきます。

プランターなどで個人での栽培を楽しめる野菜や果樹の中でもトマトは特に日当たりを好みます。

育苗期間中もなるべく日当たりのよい窓辺で育てるなどして下さい。

十分な日当たりが確保できない場合は無理して大玉トマトを育てるのではなく、ミニトマトの栽培をおすすめします。

ミニトマトはプランター栽培でも美味しい実がたくさん取れますから夏のお楽しみにおすすめです。

 

路地栽培のトマトを育てること

スーパーで売られている鮮やかな赤色の形も味も整ったトマトはプロの農家の栽培技術とハウスや暖房などの設備のなせる技です。

いちごの記事でも書きましたがトマトもどんどんブランディングが進み値段も付加価値が付いた分お高めになります。

少しよそ行きになってしまった売り場のトマトを、もう一度、身近なところで感じられるものにしたいと思って今回はトマトのプランター栽培と水やりについてご紹介することにしました。

育てやすさはミニトマトのほうが上です。

ただ路地栽培のトマトの新鮮な味と強い香りは売っているものでは味わえない値段のつかないトマトのよさです。

トマト栽培、もしベランダにプランターや鉢の置き場に余裕があるようでしたらそのプライスレスの味と香りを楽しんで見ませんか?

 

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