アマリリスの花が咲かない、その原因と対策を紹介します。
アマリリスの花が咲かない理由は1年目と2年目では違います。
アマリリスの育て方や増やし方はやさしく、初心者の方でも簡単にアマリリスの花を咲かせることができます。
アマリリスの基本的な育て方は別記事で紹介していますので、この記事では1年目、2年目にそれぞれアマリリスの花が咲かない理由や、2年目以降にもアマリリスの花を咲かせる方法について紹介します。
目次
アマリリスの花が咲かない原因と対策①1年目にアマリリスの花が咲かない原因
アマリリスの球根はお店で売られているものは植え付け後1〜2ヶ月で花が咲くように開花促進処理が施されています。
最初の年はよほどの悪条件を加えない限り植え付けて水やりすればほぼ花が咲きます。
ただしアマリリスは寒さに弱く5℃以下になると球根が枯れてしまいます。
購入した球根を低温下に置かないこと、できれば最低でも13℃以上を維持することが大事なポイントになります。
また、花を咲かせるには20度前後の温度が必要です。
アマリリスの球根は10月、11月ごろから出回りますので、この時期に購入した場合、それ以降どんどん気温が下がりますので、アマリリスの球根は屋外ではなく、室内の暖かい場所、日当たりのよい窓辺で育てるようにします。
また稀なことかもしれませんが、ポット入りのアマリリスの球根の場合、中で蒸れて球根が部分的に傷んでいることがあります。
こういう場合、花芽が全然出なかったり、アマリリスの花芽が上がっても花芽が傷んでいたり、綺麗にアマリリスの花が咲かないことがあります。
ポット入りのアマリリスの球根を育てる場合は、水をやり始める前に、一度ポットから出して球根が傷んでいないか確認することをお勧めします。
アマリリスの花が咲かない原因と対策②2年目以降にアマリリスの花が咲かない原因
アマリリスは上記のように1年目はよほどの悪条件でない限り花が咲かない、と言うことはありません。
ただ、1年目に花が咲いた後、2年目以降には花が咲かない、ということがわりと起こります。
その原因は、アマリリスの球根に翌年も花を咲かせるための養分が十分に蓄えられていないことが挙げられます。
植物にとって花を咲かせることはとても体力を使うことです。
1年目にアマリリスの花が咲いた後は、しっかりと翌年以降も花を咲かせるための養分を蓄えられるよう手入れをする必要があります。
最初の年にアマリリスの花が咲き、その後葉が育ってきたら、花が終わった後も水やりや追肥をして、たっぷりお日様に当てることで、葉を大切に育てしっかり光合成をさせるようにします。
アマリリスの一つの球根に4枚以上の葉があれば花芽が形成されると言われています。
たくさんの充実した葉を育てることができれば、球根が大きく太って、翌年にはアマリリスの花芽を2本、3本と出させることができます。
花後の水やり、追肥、日当たりが翌年もアマリリスの花を咲かせる大切なポイントです。
アマリリスの花が咲かない原因と対策③花は咲いても花茎が短い
ごくたまにアマリリスの球根を買った最初の年にもかかわらず、アマリリスの花茎が短い、ということがあります。
これはアマリリスの球根の植え付け方に原因があります。
アマリリスは通常草丈、花茎が40〜50cmの高さになります。
アマリリスの中には小型のものがあるのですがそれでも草丈30cmくらいにはなります。
ところが地上部に10cmとか15cmとか、非常に短い花茎の状態で花が咲くことがあります。
これはアマリリスの球根の植え付けが深すぎたことが原因です。
よく知らずにアマリリスの球根をすっぽりと土に見えなくなるくらい深く埋めてしまうとアマリリスの花茎が十分に伸びず、まるで大きなクロッカスやコルチカムのようになってしまいます。
アマリリスの球根は、上部の1/3から半分は土の上に出ているようにごく浅く植え付けます。
上の写真はロザリーというピンク色の大輪アマリリス。
球根を深く植えてしまったためにこうなっています。
こちらはダンシングクイーンという八重咲きのアマリリスですが明らかに球根を深植えしているので茎が短いです。
冬の間に球根が少し痛んでしまっていたので、あえて深めに植えたのですが、葉にその傷が残ったまま褐色になっている部分があります。
それでもこれだけ綺麗な花を咲かせてくれているので、この後もしっかり葉が成長して養分を球根に蓄えてくれれば、来年は完全に復活して綺麗な葉と花を見せてくれると思います。
実際に育てている人の写真を見ると、球根の半分以上が地上部に出ているような状態で育てているのもよく見受けられます。
アマリリスの球根は浅く植え付ける、ということを覚えておきましょう。
アマリリスの花が咲かない原因と対策④葉が折れてしまう
アマリリスは日照不足になると葉が徒長して、ぴんと伸びずに途中でくったりと折れてしまう場合があります。
葉が折れていれば、球根に栄養を送りにくくなりますし、そもそも十分な光合成が出来ていないために葉が折れるので、その時点で翌年花を咲かせるために十分ではない、ということです。
アマリリスの球根を植え付けて以降は、アマリリスは乾燥気味に管理して日当たりのよい場所でしっかり育てるのが大切なポイントです。
水やりはまだ寒い時期は1週間に1回程度、土の表面が完全に乾いてから水をやります。
また日当たりは最低でも1日のうち3時間以上しっかりと日光があたる場所で鉢を管理します。
こうすることでアマリリスの葉の徒長を防止し、充実した葉が育ちます。
しっかりしたよい葉を育てればアマリリスの葉が途中でくったりと折れてしまうことがなくなり、光合成で作られた栄養もしっかり球根に蓄えることができます。
アマリリスの花が咲かない原因と対策⑤毎年花を咲かせるには球根を太らせるのがポイント
アマリリスの花が2年目以降に咲かないのは球根の体力不足がほとんどの場合の原因です。
アマリリスは葉が最低4枚育てば花芽がつくと言われています。
花が終わるとなんとなくそれで満足してしまうのではなく、花が終わった後、追肥をして日当たりのよい場所に置いて、葉がしっかり光合成ができるようにしてやると球根に栄養が蓄えられて、マリリスの花が翌年も咲くだけの力を十分に蓄えられるようになります。
上の写真はTable Danceという中型のアマリリスです。
花びらのふちがひらひらとしていてそり返るのでとてもエレガントな感じです。
購入した年はまだ球根が小さかったせいか、もっと背丈も低く、花も小さかったのでコンパクトな小型の品種なのかと思っていたのですが、球根がよく太った翌シーズンは花茎も長く、花もずっと大きくなってびっくりしました。
球根を太らせ、養分をアマリリスの球根にしっかり蓄えるために、花が咲き終わったら、早めに花柄を摘み取ります。
花茎は太くてそこにもたくさんの養分が蓄えられているので、先の方の花柄だけを摘み取り、花茎は、中の栄養が球根に戻り、萎れてから取り除きます。
こうしてなるべく球根に栄養を送り込み、2年目以降も花を咲かせる体力を球根が維持できるようにすれば、2年目以降もアマリリスの花を楽しむことができることと思います。
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