園芸用土の微塵の使い道、再利用する土の再生方法、どうしてもの時の処分方法について

 

園芸用土の微塵の使い道、再利用する土、微塵の再生方法やどうしてもの時の処分方法について紹介します。

ベランダガーデニングをしていて土、特に一度使った土をふるいにかけた時に出る微塵の使い道や再利用方法がわからなかったり、土の処分に困ったことがある方は結構いらっしゃるのではないでしょうか。

自宅に庭でもあれば、そういった土を自然に返してやることもできるのですが、そもそも庭がないからベランダ園芸をするのであって、ベランダガーデナーにとって、園芸用土、特に細かくなった微塵にはなかなか使い道がなく、土の再利用や処分は結構困る問題であったりします。

そんな土の問題から解放されてより気軽に園芸を楽しめるように、簡単に土を再利用する再生方法や、燃えるゴミとして処分できる土について紹介します。

土の処分をしなくてよくなるだけでなく、土を再生、再利用することで新しい土の購入をしなくてよくなるので、節約にもなり、重たい思いもしなくてよくなります。

堆肥を作るときにも古くなった土を使えばさらに一石二鳥です。

堆肥の作り方は別途紹介しますので、まずはこの記事では簡単な土の再生方法からご紹介します。

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目次

園芸用土、土の処分方法の現状

家庭で楽しむ園芸用土の処分は、自治体によるごみ収集ではいくつかの例外はあれど、ほとんどの地域で回収できない、とされています。

どうしてもベランダガーデニングで土を処分したい場合は有料で専門の業者に頼むか、古土の回収を行っているホームセンターを探して持っていくか、庭や畑など、土地がある人の許可をとって、そこに散土させてもらうくらいしか方法はありません。

園芸用土を微塵も含めて再生できれば、処分のためにわざわざ費用や手間をかける必要もなくなりますので、古土の微塵も再生して再利用する方法を紹介します。

土を再生すれば処分する費用がかかりませんし、新しい土を購入する必要もなくなります。

重たい思いをしなくてよくなりますし、土の処分という心配事もなくなりますので、ベランダガーデニングを今までよりもさらに気軽に楽しめるようになります。

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土の再生・再利用、微塵も再利用する方法

植物を育てた後のプランターや鉢の園芸用土は育てていた植物の根が張りめぐらされています。

植物の根を土から取り除くと、残った土は見た目もいかにもカスカスに貧相で、これ以上植物を育てる力も、栄養分もあまり残っていません。

そんな園芸用土でも、実は割と簡単に土の再生ができます。

丁寧にやるなら土をふるいにかけて微塵(細かい粉末になった土)を根詰まりの原因になるので取り除く、という方法がよく紹介されています。

微塵を取り除くということはやはりその微塵土を処分しなければなりません。

自然の土は微塵も何も関係なく自然の循環の中で植物が健康に育ちます。

ですから微塵もちょっと手を加えてやればそのまま一緒に再利用することができます。

土を再生するにはなるべく自然に似た状態に近づけてやることが一つの大まかな目安になります。

自然の循環の中では植物は土に根を張って育ち、実を結んで種を落として枯れて、その枯れた植物がまた土の上に重なって有機物として微生物の力で徐々に分解して土に帰ることを繰り返しています。

これと似たことをプランターで植物を育て終わった土にもしていきます。

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土の再利用方法の手順①:日光の紫外線を利用

鉢やプランターで植物を育てる場合、まず土の量が限られた中で植物に栄養を供給することと、また大抵の場合、栽培を終えた後の植物の地上部は刈り取って別に処分されるのでそれらの有機物が土に還元されることがない、というところで残った用土には有機物が圧倒的に不足します。

そのような使用ずみの園芸用土をふかふかのよい土に再生するためには有機物を補う必要があるのです。

また、土に病害虫が残っているといけないので、有機物を補う前に土の殺菌をする必要があります。

そこでまず、栽培を終えた土はしばらく日光に当ててカラカラに乾かします。

土を日光の紫外線に当てることで病害虫をある程度きれいにすることができます。

できればシートなどの上に広げてなるべくよく日に当たるようにするのがよいでしょう。

乾燥させても死滅しない細菌やセンチュウもいますので、土の再利用をする場合には、次の高温での殺菌と組み合わせるのがおすすめです。

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土の再利用方法の手順②:高温で殺菌

次にさらにしっかり殺菌消毒するために、土を黒いビニールに入れ、適度に水をかけて軽く湿らせた状態にして、袋の口を閉じ、最低2週間程度日光に当てます。

表面が熱くなったら、時々袋をゆすって中の土を混ぜ返すようにして、袋の中の温度を効率よく上げ、土を殺菌します。

温度がしっかり上がるよう、できれば時期は初夏から夏の暑い時期にやるのが効果的です。

気温が低い時期に行う場合は1ヶ月くらいを目安に期間を長く取るとよいです。

上の写真は8号ポット1個分の土の再生しているところです。

植木鉢スタンドの上に置いて高さを出し、ベランダで日光の当たりやすい場所に置いています。

こんなふうに少しずつでもできますし、少ない量だと扱いも楽でやりやすいです。

ただし、少ないよりは多めの方が発酵熱が効率よく行き渡りますので、土が少ない時はある程度量をまとめてから処理をしたり、先に少しずつ処理を始めておいて、後から土を追加していくのもよいと思います。

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土の再利用方法の手順③:苦土、石灰や有機物を補う

土の殺菌消毒が終わったら、一度利用したことで足りなくなった成分を補います。

苦土石灰を加えて酸度調整をした後、堆肥などの有機物と肥料をたっぶり混ぜ込むようにします。

この場合、有機物というのは腐葉土や堆肥をさします。

また、微生物入りの土壌改良剤を混ぜ込むと微生物の力でさらに土の活性化、団粒化を助けますので微塵もあまり気にせずに一緒に再生することができます。

枯れた植物をそのまま土に混ぜて植物を植えた場合、それらが発酵して分解する際に出るガスで植物の根が傷んだりしますので、必ずあらかじめ発酵させておいた堆肥を土に投入してよく混ぜ、1週間以上置きます。

こうすることでもし堆肥に多少未熟な部分があっても十分に分解するための時間を取ることができます。

堆肥がしっかり入ることで土が多少の微塵を含んでいても通気性もよくなりますし、微生物の働きにより土の団粒化が促されます。

ですから微塵もそのまま再利用することができます。

畑のこなれた土は園芸用度の赤玉土のような粒状ではなく、サラサラとしていますが、それでいてふっかりしているものです。

土に投入する堆肥の量は最低でも土の1/3になりますが、できれば半分くらい堆肥を投入するのがおすすめです。

均一になるよう土と堆肥をよく混ぜます。

購入した腐葉土や牛糞堆肥などを利用するのもよいですし、可能なら自分で堆肥を作るのもおすすめです。

堆肥を混ぜ込んで1週間ほど寝かせれば、次の作物を育てることができる土に再生完了です。

育てる植物に応じて元肥を施肥して植物を植えてください。

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土の再利用方法の手順④その他の土と微塵の再利用方法

別記事で紹介している少量の堆肥を生ゴミなどから作る場合のやり方では、生ゴミなどが分解する際に出る水分を吸収するための緩衝材として土を利用します。

生ゴミを土の層でサンドイッチにするように積み重ねていく際に土を使います。

このとき量はあまり多くはありませんが栽培を終えた後の土を再利用することができますので、自分で堆肥を作る際にも一度使った土、特に微塵も一緒に再利用して再生することができます。

仕込んだ材料が発酵を始めると一緒に入れた土の微塵も団粒化して握ればほろっと崩れるくらいの塊になっていくのがわかります。

微生物の力を借りた土壌改良剤の他にも、物理性を改善するやり方で土や微塵の団粒化を助けたり、水はけをよくする土壌改良剤もあります。

それぞれ特徴がありますので、ご自分に合ったものを探されてみるのもよいかもしれません。

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土の再生:土を広げる場所がない時は

土を再生する時、土を広げて日光に当てて消毒する方法がよく知られていますが、それと同時にベランダだと場所が狭くて土を広げるスペースがない、という声もよく聞かれます。

確かにベランダでは土を広げて2〜3日置いておくようなスペースは確保しにくいですよね。

そんな時は、少々時間はかかりますが、プランターの土を完全に乾かすよう、土がプランターに入った状態のままなるべく日の当たる場所に置き、時々土の上下を返して中の方の土を表面に出して日光に当てるようにしましょう。

熱で殺菌する場合は土に水をまいてプランターごと黒ビニールで覆ってしまえばよいでしょう。

土の直射日光による消毒、黒ビニールをかけての高温による殺菌殺虫、共に十分に日光に当ててから石灰を混ぜ込み、その後堆肥を投入しましょう。

土の状態があまりよくない場合はまず3ヶ月くらい乾いた状態にしておくのがおすすめです。

土の状態がそれまでと大きく変わることで土中の微生物のバランスも変化します。

土を休ませる、消毒する、というプロセスを経て、その後石灰を巻いた後、微生物を利用した土壌改良剤と堆肥を加えて土の中の微生物のバランスを整えれば古土も再生できます。

堆肥の作り方については以下の記事で、少量を簡単に作る方法を紹介していますので余力がある方、ご興味のある方は試してみてください。

 

野菜くずの堆肥作り、プランター栽培の堆肥、発酵と腐敗の違いと上手に堆肥を作るコツ
野菜くずの堆肥作りでプランター栽培の肥料をまかなう少量でも堆肥を作れる方法を紹介します。 野菜や花を育てる時、野菜くず堆肥を土に混ぜると植物が元気に育ちます。 一口に堆肥と言っても牛糞堆肥、馬糞堆肥、植物性のバーク堆肥や腐葉土などがあります...

 

土を広げて日光消毒、植物の根っこは全て取り除く、土は振るって粉状になった土のミジンを取りのそく、といったことは全て丁寧にできれば言うことなしですが、あまり神経質にならなくても大丈夫です。

質の良い堆肥をたっぷり投入することで堆肥に含まれる微生物による土の発酵、団粒化のが促されます。

小さな鉢やプランターひとつ分の土からでも土の再生はできますので、気軽に初めてみてください。

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燃えるゴミとして捨てられる土

次に燃えるゴミとして捨てる事ができる土について紹介します。

植物体100%の土であれば可燃物として捨てることができます。

園芸用土、資材で植物100%でできているのは、腐葉土、針葉樹などのバーク堆肥、ピートモス、水苔、ココヤシのハスクチップやココピートです。

このうち腐葉土やバーク堆肥は土に混ぜて、土壌改良や肥料として使うものなのでそれだけを単体で使うことはしません。

一方、ピートモス、水苔、ココヤシのハスクチップやココピートは単体で用土として使われる場合があります。

ピートモスは酸性なので特にブルーベリーに用いられることが多く、水苔はシダ類やラン、ハスクチップやココピートは一般的な植物の用土として単体でも使うことができます。

これらはどれも植物体でてきているため、単体で使う場合や、同じく植物体だけでできている資材とだけ組み合わせて利用した場合は処分する際にも燃えるゴミとして捨てる事ができます。

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燃えるゴミとして捨てることができる園芸用土、ココピート

ココピートは種まき用のジフィーセブンやジフィーポットに使われている、と言ったら「ああ、あれね!」と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そのまま土に還る種まき培土、種まきポットとしての利用が手軽で便利な商品です。

乾燥圧縮されたココピートのブロックも販売されていて、水を含ませると何倍にも膨らむことから、買い置きしておく場合にも場所を取らず、便利です。

ココピートは養分を含まないので水耕栽培にも使う事ができる他、たっぷり水は含みますが繊維が潰れにくいので土に混ぜると通気性を確保し、根詰まりを防いでくれます。

初めてでたくさん用意するのが不安な方は小さなジフィーセブンから試してみるとどんな感じかもわかってよいかもしれませんね。

ジフィーセブンはホームセンターなどの園芸用品売り場で簡単に手に入ります。

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ココピートや水苔、ピートモスなど植物資材の土

ココピート、水苔、ピートモスはそれぞれ保水力にも違いがあります。

保水力の大きい順に、水苔→ピートモス、ココピートになります。

水が好きな植物、どちらかというとあまり水分が多いのは好きではない植物などによって使い分けします。

また、植物100%の園芸用土、資材は赤玉土などと比べて軽いのが特徴です。

鉢植えなどの場合、屋外で育てる場合は風で鉢が倒れやすくなりますでその点は注意が必要です。

大切な植物の鉢が倒れないように固定するなどして対策することをお勧めします。

土を上手に再利用する方法、処分の心配をしなくてもいい植物資材の園芸用土、両者をうまく取り入れてベランダガーデニングを快適にできるといいですね。

 

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