底面給水鉢のメリット・デメリット、水やりの困りごとを解決するには

 

ガーデニングの水やりを楽にする底面給水鉢のメリット・デメリットを紹介します。

特に底面給水のデメリットである根腐れを起こさないポイントを押さえておくのがおすすめです。

ガーデニング、中でもプランターや鉢栽培は水やりが大きな課題の一つですが、底面吸水鉢にすることで水やりの回数を減らすことができ、植物の世話を楽にしてくれる部分がかなりあります。

底面吸水鉢が解決してくれるもう1つの問題がスペース上の制約の問題。

小さな庭で場所が限られているからと、育ててみたい花木や野菜、果樹をあきらめたことがある方は多いと思います。

ホームセンターで見かけた魅力的な花や果樹、野菜苗を「置き場がないからこれ以上増やしちゃダメ!」と自分に言い聞かせて購入を諦める時の後ろ髪引かれる思い。

植物も生き物なので、同じ品種でも一つ一つが違っているので同じものには二度とお目にかかることはできませんから。

そんな場所の制約を少しでも軽減し、ガーデニングの水やり作業も楽にするためにおすすめの底面給水鉢を使った栽培について紹介します。

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目次

底面給水鉢とは?

底面給水鉢は名前の通り植物を植えた鉢やプランターの底から植物の根に水分を吸収させるための専用の鉢で、底面吸水鉢だけでなく底面吸水プランターというものもあります。

底面給水栽培ができるよう鉢やプランターの底にある程度の量の水を貯めておくことができる仕組みになっています。

多少水がこぼれても構わないような場所の場合なら、あまりこだわらなければ、専用の底面給水鉢じゃなくても、受け皿に水を貯めておいたり、深さのある大きな入れ物に水を少し貯めて、そこに鉢を入れておくことで底面給水栽培を楽しむことができます。

 

底面給水鉢のメリット

底面給水鉢のメリットは、鉢底に水を貯めておけるので水やりの回数を減らせること。

そして水やりを忘れた時にもある程度の蓄えがあるので植物を枯らさずに済むこと。

旅行などで家をあける場合も真夏でなければ数日の間、水切れを心配しなくてよいことが挙げられます。

また常に十分な水分を供給できるので土の量が少なくても植物がよく育ちます。

また専用の底面給水鉢なら、鉢底から水が流れ出さないので、室内の窓辺などにも気軽に植物をおくことができ、これも大きなメリットです。

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底面給水鉢のデメリット、根腐れ

底面給水鉢のデメリットですが、水をためられるということは、溜まった水が腐ってしまうケースもあるということです。

そして貯めておく水の量が多すぎたり、過湿を好まない植物を植えた場合など、植物が根腐れを起こしてしまうこともありうるのが底面吸水鉢のデメリットです。

そこまで酷くはなかったとしても、鉢植えの植物にとって程よい状態に土が湿っているように、底面給水でためておく水の管理をしていく必要があります。

過湿に弱い植物、乾燥気味に育てた方がよい植物の場合は底面給水鉢は逆の環境になるので、あまり向きません。

この底面給水のデメリットをしっかりおさえ、時々は底に溜まった水を抜き、土の表面が乾いたらまた水やりをするように管理すれば、底面給水鉢は特に水やりを1日2回以上行う必要がある夏場などの時期には強い味方になります。

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底面給水鉢栽培、「ポットのまま栽培」で「場所が狭くて置き場がない!」を解決する

 

ベランダなど限られた場所ではあまり大きな鉢を置けなかったりすることがあります。

そんなとき、この底面給水栽培を活用して植物を育てるとどうなるか?

その答えが上の写真です。

これは鷹の爪(唐辛子)です。

春にタネをまいて育てていたものですが、他にハラペーニョの苗を買ってそちらを優先的に育てていたために鷹の爪を大きな鉢に植えて育てるスペースがなくなってしまいました。

でもせっかくタネをまいて苗が元気に育っていたので、処分するのも忍びなく小さな種まきポットのまま底面給水栽培でベランダの片隅で育てたものです。

底面給水栽培、といっても専用の容器などは購入せず、受け皿の底に水を少しだけ貯めてそこに小さな3号ポリポットのまま置いただけ(笑)

ある意味超手抜きの底面給水放任栽培です。

土も足さず、時々パラパラとポットの土に肥料を置いて、底面給水の水やりの際に2週間に1回程度液肥を入れてやる。

それだけでこんな風に大きく育ちました。

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ポットの中はこんな状態です。

4株そのまま育ててしまい、土も足していないので中は土が減ってカスカスな状態です。

それでもこの上から時々肥料をパラパラと控えめにまいて、底面給水の水だけは切らさずにおいたことで、よく育ちました。

土も買わなくていい、お手軽栽培です。

 

鷹の爪は少しあれば十分なので、「底面給水ポットのまま栽培」には向いていますね。

下記のミニトマトの記事の1枚めの写真は4号鉢の底面給水栽培で育てたものです。

 

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トマトは水耕栽培できるので、底面給水栽培もしやすいと思います。

その他、大葉も湿り気が大好きな香味野菜ですので買ってきたポット苗で「底面給水ポットのまま栽培」にできます。

Balcofarmは大葉をたくさん贅沢に使いたいので、6ポットまとめて購入して、コンパクトな発泡スチロールケースに入れて「底面給水ポットのまま栽培」にしています。

5月に大葉のポット苗を購入してもう10月になりますが未だ健在で大葉の収穫を楽しんでいます。

省スペースでもたっぷり大葉を料理に利用できてとても重宝するのでおすすめです。

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底面給水鉢がなくてもOK、ポットのまま栽培のコツ①

上の写真は底面給水トレーです。

底面に凹凸があることで、スノコのような役割を果たすので、トレーに水を少し溜めても根腐れを起こしにくいように工夫されています。

この上にポットを置いて、水を少し溜めておくことで、鉢底から植物の根が水分を吸収することができます。

底面給水鉢がなくてもこれなら通常のポットのまま底面給水栽培を楽しむことができます。

こういった底面給水トレーがなければ普通の鉢皿でも構いません。

底面給水ポットのまま栽培のコツは、貯めておく水の量を鉢底から1cm程度に抑える、ということです。

購入したポット苗は多くの場合、底に鉢底石などは入っていないため、水を深くすると根腐れを起こしやすくなります。

最近はポット苗用のビニールポットでもスリットタイプになっているものがありますので、そういうポットは底面給水栽培にむいています。

スリットの上の方が水面より上に出ているように水の量を調節すれば、スリットから空気も供給できるので、うわっている植物が根腐れしにくくなります。

もし1cmの深さでは水の量が足りなくてすぐに水がなくなってしまう場合は少し受け皿の面積を大きくすることで、水面の高さを上げずに水の全体量を確保することができます。

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底面給水鉢がなくてもOK、ポットのまま栽培のコツ②

土の量が少ないことには変わりないので、定期的に肥料を少しずつパラパラとポットの中にまきます。

土の少なさをカバーするために肥料は有機と化成の混合肥料をおすすめします。

この時ポットが小さいので肥料の量は控えめにして、回数をこまめに増やすようにすると植物の根が肥料焼けするのを防ぐことができます。

肥料をやった後、しばらく様子を見ているとググッと植物が育つのがわかると思います。

 

底面給水鉢がなくてもOK、ポットのまま栽培のコツ③

2週間に1回は水の補充の代わりに液肥をやります。

Balcofarmのおすすめは水に溶かして使う「微粉ハイポネックス」です。

これは水耕栽培にも使える肥料で、カリ、つまり根肥がとても多い肥料です。

カリは根肥であり、土が少ないデメリットを補えますし、水耕栽培に使える、ということは液肥が腐りにくいので半分水耕栽培のような「底面給水ポットのまま栽培」にはうってつけです。

ホームセンターやAmazon、楽天で簡単に手に入ります。

微分ハイポネックスと土の上にまく固形肥料を、植物の成長具合に合わせてうまく組み合わせて使うとよいでしょう。

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底面給水鉢がなくてもOK、ポットのまま栽培のコツ④

受け皿にはいつも水が溜まっている状態ではなく、時々は植物が水を全て吸い上げて溜まっている水がなくなり、土が少し乾き始めてから次の水を入れてやるとよいです。

こうすることで溜まっている水分が腐るのを防ぐことができ、根にも酸素を供給できます。

水が汚れたり、臭ったり、明らかに濁って変だな、と思うときは迷わず一度溜まっている水を捨てて、受け皿をきれいに洗ってから、水を入れずにそのまま少しの間水切りしましょう。

 

底面給水鉢栽培でベランダガーデニングデビューしてみてはいかがでしょう?

植え替えも必要なく、ポット苗を買ってきてそのまま育てるだけの簡単「底面給水ポットのまま栽培」、これからベランダガーデニングを始めたい方や、置き場所のスペース確保に苦心している方には、揃えなければならないものもほとんどなく、気軽にできます。

乾燥した土が好きな植物にはあまり向かないかもしれませんが、大葉やバジル、ミント、鷹の爪、空芯菜などは水が大好きで丈夫なので初めての方でも育てやすくておすすめです。

よかったらぜひ試してみてくださいね。

 

 

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