ニラの育て方、ニラのプランター栽培について種まきや間引き、株分けの方法を紹介します。
ニラはプランターで育てても、地植えで育てても、夏と冬以外は2〜3週間おきに何度も収穫できて、ニラ卵などの料理にも大活躍の野菜です。
丈夫でよく増え、一度植えたら毎年春に株分けしながら2〜3年は収穫できます。
葉は細長く、あまり場所もとりませんしベランダ菜園におすすめの野菜です。
栄養価も高く、少しあれば味噌汁の具にもよいですし、たっぷり収穫してニラ玉やレバニラ炒め、肉野菜炒め、もやしと合わせて和え物、調味料、トッピングとしてのニラ醤油など、色々な料理に重宝します。
プランターではなく鉢植えでもOK、自分で育てたニラは香りもよいのでぜひ育ててみてください。
目次
ニラの育て方・ニラのプランター栽培①プランターサイズ
ニラのプランター栽培でまず気になるのがプランターサイズ、どのくらいの大きさのプランターを用意すればよいかということです。
ニラはそれほど大きくはない葉野菜なのですが、分けつしてよく増えて根ががっちり土を掴みますので、長い期間、柔らかくて美味しいニラを収穫したいなら65cm標準プランターサイズ以上で、できれば深めのものを用意します。
ニラを鉢植えで育てる場合は6号鉢でもできますがその場合も6号深鉢がおすすめです。
できれば8号以上の大きさがあると土の量もたっぷりあるのでよいでしょう。
ニラは根が深く張ります。
プランターサイズが小さいものにニラを植えるとすぐに根がプランターの中で一杯になり、土の乾きも早くなりますし、鉢の中の土と根ががガチガチに固まってきます。
水分が足りなくなるとニラなどのネギ科の野菜は弱くなりますので、大きめのプランターサイズのものを用意して育てるのがおすすめです。
ニラの育て方・ニラのプランター栽培②土
ニラはあまり土を選びませんが、酸性土は嫌います。
種まきや植え付けの2週間以上前に苦土石灰や牡蠣殻石灰などを土に混ぜ込んで酸性を中和しておきます。
またニラは葉が伸びたら何度も収穫しますので肥料切れにならないように保秘力のある腐葉土、そして元肥をしっかり施しておきます。
ニラの育て方・ニラのプランター栽培③種まきと時期
ニラの種まきは春は3月ごろ、秋は9月か10月ごろにします。
ニラの種は発芽率がそれほどよくはないので、少し厚めに種まきします。
筋まき、点まきいずれの場合も種まきする場所の土を軽く押さえて浅い溝を作り、そこに種をパラパラとまきます。
上から土を軽くかけて、水やりします。
発芽するまでは乾かさないように毎日水やりしましょう。
ニラの育て方・ニラのプランター栽培④間引き
2〜3週間で発芽が揃いますので、たくさん芽が出ているところは間引いて芽と芽の間隔が1〜2cmになるようにそっと間引きします。
点まきの場合は1箇所5〜6本になるようにします。
間引きのタイミングが遅れると、根が張ってくるので間引きするときに他の苗の根を痛めてしまいます。
早めによい芽を選んで他を間引きします。
ニラの育て方・ニラのプランター栽培⑤収穫方法と時期について
ニラの収穫時期は生育が旺盛な春と秋になります。
春と秋の時期は新しい葉がどんどん伸びるので、2〜3週間に1回くらいのペースで収穫できます。
収穫にはハサミを使います。
草丈が20cm以上になったら地際の2cmほどを残してハサミで地上部を全て刈り取ります。
こうすることで新しい柔らかい葉がまた育ってきます。
地上部を全て切り取ってしまうので、収穫したら追肥をパラパラと土の表面にまいて土と軽く混ぜ合わせておきます。
株の再生を促すために水やりの代わりに液肥もやっておきましょう。
このように一気に地上部を収穫してしまいますので、ニラの初収穫のタイミングはしっかり株を育ててからが望ましいです。
春まきの場合は早くても秋になってから。
秋まきの場合は早くて翌春、5月以降しっかり葉が伸びて育ってからにします。
できることなら特に春まきは初収穫は翌春になってからの方が株の負担は少ないため、その後の安定した成長に繋がります。
ニラの育て方・ニラのプランター栽培⑥冬の休眠と夏越し
ニラは冬に株が休眠します。
地上部が枯れて地中の根株だけの状態で冬越しして春にまた芽吹きます。
そのため、ニラが枯れたように見えてもプランターの土を完全に乾かさないように、月に1回程度は水やりをして管理します。
ニラの株分けはこの時期に行います。
株分けについてはこの後紹介します。
またニラは夏は地上部の葉は枯れませんが、暑くて元気がなくなりますので収穫を控え、半日陰から日陰の場所で株を休ませます。
ニラの育て方・ニラのプランター栽培⑦ニラの花芽は摘み取る
ニラの花芽が上がってきたらどんどん茎元から切り取ります。
花を咲かせるとニラの葉が硬くなってしまうからです。
切り取った花芽も食べられますので、あまり大きくならないうちにどんどん摘み取ってしまいましょう。
ニラの育て方・ニラのプランター栽培⑧肥料
ニラはあまり病害虫を気にしなくてよい野菜ですが、肥料をやりすぎるとアブラムシがつきやすくなります。
プランター栽培の場合は収穫のたびに様子を見ながら少しずつ追肥をするのがおすすめです。
固形肥料を規定の量より控え目にやって、あとは液肥で育てるくらいの感じがおすすめです。
ただし肥料切れするとニラの葉が細くなったり、硬くなりますので、定期的に肥料を与えるようにしましょう。
ニラの育て方・ニラのプランター栽培⑨冬の株分け
秋の終わりから春の成長期に入る前までの冬、ニラが休眠している間に、プランターの土の状態をチェックして、ニラの根が回って土が硬くなっているようなら、ニラの株を掘り上げて株分けします。
ニラを掘り上げて5〜6本ずつの束を一株として植え直します。
ニラの根は掘り上げると分かりますが地中で長く伸びるているので、掘り上げたときに根を5cmくらいの長さに短く切り詰めてから植えなおします。
ニラはネギ科の野菜ですので株分けの時にプランターの土も新しい土を半分くらい入れ替えてやるとその後の育ちがよくなります。
ニラの育て方・ニラのプランター栽培方⑩病害虫
ニラは春から温度が上がる時期、アブラムシがつきやすくなるので注意が必要です。
それ以外には基本的に病害虫はほとんど気にならず、丈夫でプランター栽培しやすい野菜の1つです。
ニラにアブラムシが出てから牛乳スプレーなどで対処してもよいですが、あらかじめ寒冷紗や防虫ネットを先にかけてアブラ虫の飛来を防止するのがおすすめです。
アブラムシは繁殖力が強くあっという間に増えてしまうので、早期発見に努め、見つけた時はすぐに対処するようにします。
食品由来の成分で気門封鎖型の殺虫剤は収穫前日まで使えて、使用回数制限もないものがいくつか販売されているので、こまめに散布するのがおすすめです。
ニラのプランター栽培で立派な葉を収穫する
お店で売っているニラはプロの農家がハウスなどの環境が整ったところで育てているものです。
ベランダで土の量も限られた状態で育てるニラはお店で売られているものより長さも実際短かいですし、葉の太さも細めに感じてしまうかもしれません。
ニラの品種は葉の幅が広い大葉ニラや幅広ニラと呼ばれている品種の種が販売されていますので初めからそういう葉が大きい品種のニラを選んで育てることをおすすめします。
プランターでも、手元で育てたニラは香りがしっかりあって美味しいです。
成長しすぎると葉が硬くなりますので、短めでも葉が柔らかいうちにどんどん収穫して、次の新しい柔らかい葉を育てて、追肥しながら収穫を楽しんでみてはいかがでしょう。