
金柑を育てるのは、今回が3回目です。
過去にも2回、金柑を育てた経験がありますが、今回はこれまでの経験をふまえて、ベランダでも育てやすいよう、コンパクトに仕立てることにしました。
目指すのは、大きな鉢に植えて伸び伸び育てる金柑ではなく、6号程度の鉢で樹形をコンパクトに保ちながら、花や実も楽しめる金柑です。
そのために、苗を選ぶところから少し工夫をしています。
また、これまで育てた金柑と今回育てている金柑では、品種による違いも感じています。あくまで私自身が育ててきた中で感じた個人的な印象ではありますが、品種による金柑の違いについても、あわせて紹介したいと思います。
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市販の苗をそのまま鉢に植えない
市販の苗は地堀り苗であることが多く、地植えに向いています。
地堀りの苗はロングポットに借り植えされていて、土の中の太根が大きく長いため、鉢植えにする場合には深さのある大きな鉢が必要になります。
そのままでは6号鉢にコンパクトに植え付けることができません。
また大きく長い太根がスペースをとってしまい小さなポットの土の量がさらに少なくなってしまうので、少し手を加える必要があります。
最初から鉢植えとして販売されている金柑もありますが、品種にこだわって育てたい場合などは地堀り苗でないとその品種を入手できない場合がありますので、何かの参考になればと思います。
コンパクト栽培の苗選びで重要なのが「2年生」の苗
そこで重要なのが、鉢植えでコンパクトに育てたい場合は2年生のまだ小さな苗を選ぶこと。
大きく育った3年生の地堀り苗より、若い2年生の苗の場合は根も、地上部もまだ小さなところから仕立てることができるため、6号ポットでのコンパクト栽培には向いています。
3年生の地堀り苗を小さく仕立て直すには、切り戻すことによる負担が大きすぎて、樹勢を回復できない可能性が高くなります。
コンパクト仕立ては最初のスタート地点で2年生を選ぶことがポイントです。
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購入した苗を鉢から抜いてみる

昨年10月。
購入した2年生の金柑、スイートシュガーの苗です。
すでに根洗いして、根の先端を15cm以上切った後の写真です。
地植えにするなら本来必要な部分なのですが、それでは6号ポットに収まらないので、様子を見ながらまずはこのくらい切ってみたところです。
この太根があることで木が大きく成長するのでできるだけ残したいところではあるのですが、これでもまだ6号ポットには長くて植え付けできません。
地堀り苗は多くは掘り上げてビニールのロングポットに仮植えされた状態なので、根量が少ない場合もあります。
今回は細根があまりなく、根を切るには条件的になかなか厳しい状況です。
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「最初にすること」

この状態でも6号ポットには長すぎるため、赤線を引いた位置で思い切って太根を切りました。
太根を大きく切る時、必ず細根を残すようにします。
今回の苗はわずかに細根が残るくらいなので、半ばダメ元でした。
本来なら根切りをする時はできれば1/3、多くても1/2弱にとどめるくらいだと株の力を温存できるのですが、今回は6号ポットに収める、という目的がありますので、通常はやらないような大胆な根切りをしました。
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根を整理したあと6号ポットへ

根を整理した後、6号ポットに植え付けます。
根がなくて、ちょっと鉢が揺れるだけでも苗がグラグラしますので、必ず支柱を立てて固定します。
根をかなり切ったので、地上部もうんと短く切り詰め、枝抜きして枝数を減らし、根の大きさとのバランスをとります。
根がほとんどないことで土の量のバランスを取るため、また通気性を確保するために、土の量を浅くしています。
金柑が成長を開始し、根がまわってきたら、鉢はそのまま土を増やすことで鉢増しと同等のことができます。
10月に植え付けた後、春になるまで、この苗は伸びるでもなく、枯れるでもなく、まったく動きが止まって何も変化がない日々が長く続きました。
写真は半年後の翌年4月の写真なのですが、10月の植え付け後からまだ何も変化がなく、植え付けた時とまったく同じ状態です。
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その後の管理と成長

スカスカだった枝も少しこんもりした感じになりました。

実がなっています。
その後、5月ごろから少しずつ新芽が伸び、7月になって花が咲き、実が何個かついています。
上の写真は2枚とも植え付け翌年の9月下旬の写真です。
植え付けからもう少しで1年になります。
金柑は5月くらいから花が咲き始め、その後何度も開花しますが、この木は5月にはまだ花は咲かず、7月になってから初めて花が咲き、そのうちのいくつかが結実しました。
まだ木が小さいので、今年は3個だけ、味見のために実を残してあとは摘果するつもりです。
このまま順調に育ってくれれば、来年は10個前後、再来年は15〜20個前後、さらにその翌年、30個くらいを目指す感じかなあと思います。
ここからおそらく2年は鉢増しはせず、必要なら少しずつ土増しするくらいで6号ポットを維持していくことになると思います。
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これまでに育てた金柑の品種の違い|寧波、ぷちまる、まるまる、スイートシュガー

金柑:まるまる

金柑:スイートシュガー
今育てているのはこの2品種、まるまるとスイートシュガー。
実はもう1品種、久留米あかまるという果皮の赤みが強い品種の苗も購入したのですが、届いた苗の状態があまりよくなく、残念ながら活着せず枯れてしまいました。
そのほか、過去に育てたことがあるのが、寧波金柑とぷちまるです。
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寧波金柑
寧波金柑は、ザ・金柑!という王道品種で、ただ「金柑」とだけ表示して売られているものはほとんどがこの寧波ではないかと思われます。
最近ブランド化されて果実が販売されている「たまたま」やこちらで現在育てている「まるまる」は寧波の選抜種です。
果実がまるく、果皮が比較的薄く、果汁もしっかりあり甘酸っぱい、いわゆる金柑らしい金柑です。
まるまる

選抜種のまるまるは昨年、実つきの鉢植えを購入して、果実を食しましたが、甘味が寧波より強く濃厚で、かつ果皮の薄さや滑らかな感じ、果汁のジュワッとくる感じは寧波のよさがそのままあって、初めて口にした時、びっくりするくらいおいしいっ!と思いました。
(あくまで個人的な好みの上に立った感想です)
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ぷちまる
ぷちまるは種なし金柑として知られています。
完全な種なしではなくしいな(未熟で育たなかった種)が少し入る場合があるといわれていて、実際そういう実もありました。
ただそのまま食べるのには気にならない程度なので、種のある金柑よりまるごとパクっと食べやすい金柑です。
甘味が優っていて、酸味はあまりなく、寧波を基準に比較すると果汁は少なめです。
噛んだ時にじゅわーっとくる甘みと酸味のある金柑が好き、という方にはぷちまるは物足りないかもしれません。
逆に甘味重視の方や、特に料理に使いたい場合は種がないことのメリットは絶大です。
スイートシュガー

スイートシュガーは寧波の選抜ではなさそうで、調べても品種の出自の情報が見つかりませんでした。
果実は写真を見るとわかると思いますが、少し細長く、果皮の表面はつぶつぶが寧波よりはっきりしています。
極甘品種とされていて、確かに寧波より甘味が勝っていて、香りもよいと思います。
また、スイートシュガーは食感がパリッとしていて、それが他の寧波系とは違う特徴だと思いました。
個人的には金柑の王道である寧波の食感や味に馴染んでいるので、自分にとってはやや新しい食味ですが、逆にそのパリッとしたところが美味しいとも思いました。
苗を購入する時、業者に相談した際には、味のよいものという観点ではスイートシュガーがおすすめ、とのことでした。
個人的には寧波とそこまではっきりした違いがあるとは思っていなかったまるまるがかなりはっきり甘く、かつ個人的に好みである酸味もしっかりあって美味しかったのと、スイートシュガーの香りよくパリッとした食感が、それぞれ別の個性で美味しいなあと思いました。
同じ品種でも苗の個体差やその年の天候の影響でも差が出るので、あくまでBalcofarmでの個人的な感想ですが、参考になれば幸いです。
ちなみに初めて育てた寧波はオンシツコナジラミが大量発生して枯らしてしまい、その次に育てたプチ丸は3年くらい育てましたが、その後徐々に木が弱ってきて枯らしてしまいました。
もうかなり前のことです。
その後レモンの木を長く育ててきたことで、柑橘についての知識も少しついたので、今回はもう少し長く、上手にそだてられたらと思います。
