カリブラコアの育て方、花をたくさん咲かせるコツとカリブラコアがうまく育たない原因と対策

カリブラコアはナス科、カリブラコア属の花で、ペチュニアやサフィニアなどの近縁種の花です。

以前は同じ属として扱われていましたが、今はカリブラコア属として分類されるようになりました。

ペチュニアなどど比較すると小輪ですが、花色が豊富でとても可愛らしい花がたくさん咲くのでとても人気があります。

カリブラコアは丈夫で暑さにも強くたくさん花を咲かせてくれるのですが、なぜかうまく育たない、ということがあるので、基本的な育て方や花をたくさん咲かせるコツとともに、カリブラコアがうまく育たない時の原因と対策について紹介します。

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目次

カリブラコアの育て方①用土と苗、鉢の大きさ

 

カリブラコアは春先にポット苗が出回りますので苗を買って育てます。

鉢の大きさは6号鉢に一株、65cmプランターなら3株を目安に植えつけます。

よく茂って大きくなるのでもっと大きな鉢でもよいのですが、最初からあまり大きな鉢に植えると鉢土がなかなか乾かず、根腐れの心配があるなど水やり管理が難しいので、最初は6号鉢くらいで育て始め、大きくなってから鉢増しする方が無難です。

カリブラコアは花がたくさん咲きますので、有機質を多く含み水はけのよい土にリン酸分の多い肥料を元肥として混ぜ込んだ用土を準備します。

花用の培養土を使う場合は肥料は最初から入っているものが多いため、そのまま使うことができます。

過湿は好みませんので日当たりのよい場所で風通しよく育て、水は鉢土が乾いてからたっぷりやります。

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カリブラコアの育て方②カリブラコアが上手く育たない原因と対策

 

丈夫で育てやすいはずのカリブラコアがなぜか上手く育たない、ということがあります。

上の写真は数年前にカリブラコアを育てた時のもの。

最初のうちはかわいい花が咲いていたのですが、切り戻した後しばらくしても花が咲かず、そのまま徐々に元気がなくなり枯れてしまいました。

当時カリブラコアは出回り始めたばかりの頃で、あまり情報がなくてどうして枯れてしまったのか、全くわからなかったのですが、最近になって調べてみたところ、いくつかわかったことがあります。

1.カリブラコアはナス科の植物で連作を嫌うため、土は新しいものを使う方がよい。

2.カリブラコアは弱酸性の土を好むので、石灰などは使わず、利用する市販の培養土に赤玉土や鹿沼土を少しプラスしてpHをもう少し酸性に傾けるとよい場合がある。

3.有機質や肥料を多く含んだ土を好むため、腐葉土や元肥を土にしっかり混ぜ込む。

カリブラコアの花が咲かない、うまく育たない場合、いろいろな原因が考えられますがその中でもこの3つのポイントは押さえておく必要があります。

まず、新しい土を使う、肥料をしっかりやる、というのは植え付けの時に新しい培養土を使っていれば比較的問題にならないだろうポイントかと思います。

そして、2の弱酸性の土を好む、というポイントは意外と盲点になっているのではないかと思います。

写真のカリブラコアを育てた時、再利用の土を使っていました。

しかも土の再生のために堆肥もたっぷり入れましたが、石灰もかなりしっかり目に加えていたのです。

じゃがいもの育て方で紹介しているのですが、じゃがいもはナス科で石灰を施すと病気が出てうまく育たないことが知られています。

再利用の土、しかも石灰をたっぷり施した土では、ナス科のカリブラコアがうまく育つはずがありません。

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カリブラコアの育て方③カリブラコアの植え付け

 

カリブラコアの苗を6号鉢に植え付けるために用土を調合して鉢底に入れ、高さを見ているところです。

ちなみにこれはファンシーピンクという品種で、一株でピンクの濃淡の色味が違う花色を楽しめる品種です。

この写真だと右上の花が少し薄いピンク色ですが、もっと白に近いごく淡い色の花も咲きます。

カリブラコアとしては割と珍しい花色の品種です。

もう少し大きな鉢でもいいのですが、スペースがないので6号鉢にしました。

用土は大体のところですが、赤玉3、鹿沼土1、腐葉土3、籾殻くん炭0.5を混ぜたものを使いました。

腐葉土のpHはだいたい6.0-7.0で中性に近い方の数字です。

それに対して赤玉土は5.0-6.0、鹿沼土がpH 4.0-5.0くらい。

籾殻くん炭は根腐れ防止と通気性確保のために入れましたがpH 8.0-9.0とアルカリ性の資材です。

そのためpHの低い鹿沼土も少し混ぜています。

市販の培養土を使う場合にも粒状培養土とかではなく、ふかふかした用土の場合は赤玉や鹿沼土を少し加えるのがおすすめです。

そうするとpHがカリブラコアにとって好みの弱酸性になるだけでなく通気性、排水性もよくなるので、土の中の環境がカリブラコアにとってよい状態になります。

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カリブラコアの育て方④カリブラコアの花をたくさん咲かせる方法

カリブラコアの苗を植えて、茎が伸びてきたら茎の先端を摘芯します。

写真右側のカリブラコア、ティフォシーエレガンス(E03)は苗を入手した時点でもっと花が咲いた状態で、この倍以上長さがありました。

すでに開花して、やや徒長気味だったので、植え付け前に見本の花を残して後は切り戻しました。

枝数を増やすために芽先を摘むことを摘心とかピンチと言ったりします。

左側のティフォシーW(ピーチイエロー)も今咲きかけの花を楽しんだら、先端を1/3位切り戻します。

こうすると、この後脇芽がもりもりと育ってきて花数が増え、こんもりと株の形もよく育てることができます。

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カリブラコアの育て方⑤摘心から1ヶ月ほどでたくさんの花が咲きます

記事の冒頭でも紹介した写真です。

カリブラコアの苗を植え付けてすぐの状態です。

この後、すべて芽先1/3程の長さを花ごと摘み取りました。

すごく小さくなってしまうのですが、大丈夫、カリブラコアはその後どんどん育ちます。

 

これが1ヶ月後の状態です。

茎の先端を積むことでわき芽が育ち枝数がたくさん増えました。

摘心は最初の1回だけでもよいですが、まだ蕾の状態の花も全部先終わったら、もう一度、わき芽が出ている部分を残して長くなった茎を摘心、切り戻すことで、さらに新しい花芽がたくさん育ちます。

摘心せずに1本の枝を長く伸ばすと株の形が悪くなったり、根本の方の葉が枯れ込んで見栄えが悪くなるので適宜摘心した方がよい状態を維持できます。

夏前にも切り戻して風通しよく新しい脇芽を育てていきます。

大きく切り戻した時には追肥を忘れず、花は4月から10月まで長く咲きますので定期的な追肥も忘れずに、株を元気に保ちましょう。

左のティフォシーWは葉っぱがやや黄色っぽくなっていて肥料不足かも。

即効性のある液肥をやって、IB化成の置き肥をします。

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カリブラコアの育て方⑥カリブラコアは簡単に増やすことができる

 

カリブラコアは切り戻した時の茎を挿し芽にすることで簡単に増やすことができます。

また自分で種を採取して種まきから育てることもできますが、挿し芽の方が早く大きく育ちますのでおすすめです。

種を蒔く場合は種の殻が硬いので殻の表面に少し傷をつけてから種まきするとよいでしょう。

春と秋が種まきや挿し芽の適期です。

4月の初めに苗を買ってすぐに摘心した八重咲きのカリブラコアを育てているのですが、摘心した時の2〜3cmの茎を赤玉土に5〜6本挿し芽として挿しておいたら、全て活着したようで5月に入って成長をはじめました。

これだけ短くても挿し芽しておけば活着しますからその丈夫さがよくわかります。

親株の方も摘心したことで、脇芽が育ち茎がたくさんぎゅっとつまったしっかりした株になってきています。

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カリブラコアの育て方⑥植え替えは土の準備をしっかり

カリブラコアは春と秋が植え替え適期です。

大きくなり根鉢が回っていたらひとまわり大きな鉢に植え替えるか、古い根や土を取って根鉢を2/3くらいに調整して同じ土に新しい土を補充して植え替えます。

この時気をつけなければいけないのがカリブラコアがナス科の植物だということです。

上手く育たない時のポイントでも書きましたが、ナス科の植物は連作を嫌いますので、ほかのトマトやナスやピーマンを植えるのに使っていた土の再利用は絶対に避ける必要がある、ということです。

庭の花壇に植えるときも、サフィニアやペチュニアの跡地に植える時には注意が必要です。

どうしても同じ土を使ったり、同じ場所に植えたいときは、その土に新しい腐葉土や堆肥、土の再生材などを加えてよく混ぜ合わせ、一月ほど置いて土の再生をしましょう。

堆肥はたっぷり、微生物入りの土の再生材も混ぜ込むことで微生物の力で土のバランスが回復します。

連作になる場合には必ず土の手入れをしてから元肥を加えてカリブラコアを植え付けます。

これをしないとカリブラコアが上手く育たない確率が高くなります。

土を再生する時にはよほど酸性に傾いた土でない限り、くれぐれも石灰を入れないようにしてください。

栄養たっぷりのよい土で春から秋までたくさんのかわいい花を楽しめるとよいですね。

 

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